呪われた少女は強面陰陽師の嫁になる

佐倉海斗

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第一話 青龍寺家の呪われた子

02-2.

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 ……青子様の代わりですか。

 相手に失礼なことではないだろうか。

 不安になってしまう。

 ……私の居場所はどこにもないですから……。

 しかたがないことだ。

 呪われた子として生まれて来てしまったのだから、誰からも認められないのには慣れている。同じ呪われた子のはずの幼馴染は輝かしい活躍をしていると知っていたが、青龍寺家では朱雀院の人手不足を嘲笑う声ばかりが聞こえていた。

 朱雀院の幼馴染のことを思い出す。

 彼ならば美子のことを快く受けいていてくれただろうか。

「相手のことは心配するな。青龍寺家の人間ならば誰でもいいと言っていた」

「……はい」

「自信のない声を出すな。お前は青龍寺の人間として嫁ぐのだ」

 父親は初めて美子を見た。

 それから眉間にしわを寄せた。

 ……なにか失礼なことをしたでしょうか。

 父親は怒りを堪えているようにも見えた。

 びくりと肩が揺れてしまう。恐怖で体が固まってしまう。暴力や暴言には慣れてはいるものの、反射的に体が動かなくなってしまう。

 それを見て父親は大きなため息を零した。

「美子」

 父親は臆することなく、美子の名を呼んだ。

 その名を呼べば呪われるとさえ噂されていることを、当主である父親が知らないはずがない。

「呪われたものはしかたがない」

 父親は美子を腫物扱いしない。異質なものとしても扱わない。

 しかし、呪われたことだけは認めている。

「呪われた子は朱雀院にもいる」

 父親の言葉に心当たりがあった。

 ……ゆずる様。

 2歳上の幼馴染の朱雀院譲だ。

 ……青龍寺からすれば譲様も呪われた子なのですね。

 朱雀院の扱いは違う。

 神聖な存在として丁重に扱われている。神が与えた子として扱われている白髪赤目の幼馴染は、いつも、美子に対して優しかった。
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