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第三話 スコット公爵家主催のお茶会
01-2.
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「純粋であれば、獲物にされる」
アーサーはカイルを見ながら言った。
「あの人たちのいつもの手だ」
「王族の血でしょうか」
「そうかもしれない」
アーサーは肯定した。
前大公夫妻の人柄は良く、人気があった。それこそ、一部では前大公夫妻が国王になるべきだという声まであがるほどだ。だからこそ、非業の死を遂げた。
「カイルは大丈夫だろう」
「純粋ではない自信はありますが」
「そうではない。同情されているからだ」
アーサーの言葉にカイルは首を傾げた。
性転換の妙薬を授けたのは国王陛下だ。それなのに、同情をするというのはどういう意味だろうか。
「同情されるようなことはしていません」
カイルは困惑しながら、返事をした。
多数の青色のネクタイを腕で抱えて運んでくるメイドたちの姿を見ながら、カイルは本気で同情される理由がわからなかった。
「私に好かれたからだ」
アーサーはメイドたちからネクタイを手に取る。
それをカイルに合わせる。
「それだけの理由で同情されている」
アーサーの言葉にカイルは信じられないと言わんばかりの顔をした。
「アーサーに好かれているのは名誉のことですよ」
カイルはすぐに否定する。
「そもそも、近衛騎士団の騎士団長として王族の身の回りを警備しているのに、アーサーに対する扱いが酷いのではないでしょうか」
「そうでもない」
「ですが、大公領のこともあります。アーサーを子の騎士団の騎士団長に指名したのは、悪意のあるものではありませんか?」
カイルは近衛騎士団の出身だ。
近衛騎士団が騎士団の花形であることは知っている。。王族を警備し、いざという時には王族と直接、接することもある役職だ。誰もが憧れる名誉の仕事である。
しかし、アーサーは違った。
近衛騎士団の騎士団長とは名前だけの存在だった。多くは訓練室にこもっており、近衛騎士としての仕事をしているところをみたことがなかった。
アーサーはカイルを見ながら言った。
「あの人たちのいつもの手だ」
「王族の血でしょうか」
「そうかもしれない」
アーサーは肯定した。
前大公夫妻の人柄は良く、人気があった。それこそ、一部では前大公夫妻が国王になるべきだという声まであがるほどだ。だからこそ、非業の死を遂げた。
「カイルは大丈夫だろう」
「純粋ではない自信はありますが」
「そうではない。同情されているからだ」
アーサーの言葉にカイルは首を傾げた。
性転換の妙薬を授けたのは国王陛下だ。それなのに、同情をするというのはどういう意味だろうか。
「同情されるようなことはしていません」
カイルは困惑しながら、返事をした。
多数の青色のネクタイを腕で抱えて運んでくるメイドたちの姿を見ながら、カイルは本気で同情される理由がわからなかった。
「私に好かれたからだ」
アーサーはメイドたちからネクタイを手に取る。
それをカイルに合わせる。
「それだけの理由で同情されている」
アーサーの言葉にカイルは信じられないと言わんばかりの顔をした。
「アーサーに好かれているのは名誉のことですよ」
カイルはすぐに否定する。
「そもそも、近衛騎士団の騎士団長として王族の身の回りを警備しているのに、アーサーに対する扱いが酷いのではないでしょうか」
「そうでもない」
「ですが、大公領のこともあります。アーサーを子の騎士団の騎士団長に指名したのは、悪意のあるものではありませんか?」
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