奇跡の神様

白木

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第四章 鳥像の門

地獄6

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 自分が造るものに嫉妬するって、この人やっぱり変わってる。そう言えば、この人はどこから来たんだろう。

「――良いものが造れたなら誇れば良いじゃない。何で嫉妬しちゃうの? それなら最初から造らなければいい」

「お前、そんなこと言うと後悔するぞ。カド、お前の神様を門へ連れて行ってくれないか」

 なんだか邪魔者みたいで傷ついたが、カドがなだめるように柔らかく手を取ってくれるので溶けるように従って向きを変えた。

「あ、そういえば門を動かすってどうするんだろう」

 つぶやいた僕にカドが楽しそうに笑った。

「これから練習しようよ」


 それから数ヶ月はカドと鏡の空間で人間の世界に行っては地獄の定位置に戻る、を繰り返して過ごした。

 門を動かすのに僕の熱量だけでは足りず、雷の力を借りないといけないことはカドから教わった。そのカドも僕がガラス玉の中に浮かんでいる間に作成者から聞いたそうだ。

 鏡の空間にも驚いたし、人間の世界にも驚いたし、雷の神様という自分以外の神様にも驚いた。

 わずかに作成者と同じ匂いがしたが、穏やかな表情や声は全然違った。僕のこともカドのことも門のことも凄く褒めてくれた。

 もっと空を飛び回りたかったけれど、僕の力では人間の世界を少し動きまわることはできても、大きく場所を変えるのは無理だった。

 雷の多い季節で良かった。作成者は知っていてこの時期を選んだのかも知れない。

 

 帰りたくない気持ちが絶頂を迎えた頃、空が一瞬、僕にだけわかる波動で揺れた。

 一瞬とは言え、空の形が変わったのに地上は平然と時を刻み続けているのが不思議だった。

「カド、帰るよ」

 僕の言葉にカドは駄々もこねずに素直にこくりと頷いた。何でこんなにかわいいんだろう。この旅の中で何回思ったか知れない。というより、思ってない時間がない。

「シロキさん、行くんでしょ。俺のこと見てないで早く門に入ろうよ」

 そうだ、早く帰って悪魔に会いたい。

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