66 / 68
本編
55. 君を愛している
しおりを挟む
言葉のあとに、静寂が降りた。
何も返ってこない。音もなく、僕の心だけが、そこに取り残される。
「君が嫌がるのは当然です。あんなに僕の世話をしてくれたのに……あの夜、身勝手な欲望で君を汚した。だから……限界なら受け入れます。今まで、本当にありがとう」
立ち上がろうとしたとき、手首を掴まれた。
「……レオ?」
その手は熱を帯び、震えていた。
「……千景さん……ごめんなさい」
「君が気に病むことはありません。今は、生きていられることをありがたく思っています。君と蘇芳のおかげです。だから、レオ……ありがとう。僕はもう――」
言い終える前に、強く抱き寄せられた。
息が詰まるほどの熱が耳にかかり、鼓動が跳ねた。
「――あの夜、頬を紅潮させて、瞳を潤ませて、震える唇を噛みしめる貴方を見て……どうしようもなく、触れたくなったんです」
「……僕、そんな顔を……」
「守るって決めたのに、この手で壊してしまいそうで怖かった」
「……僕はもう、一度壊れています」
「そんなこと言わないでください! 千景さんは、誰よりも綺麗で、気高くて、優しい人です。どれだけ傷ついても、他人の痛みを見捨てない。――たとえ“魔王”と呼ばれていた時でさえ、貴方は殺す相手を選んでいたじゃないですか。悪人の魂を浄めるように、もう長くは生きられぬ者に安らぎを与えるように。どんなに歪んでいたとしても、貴方はずっと……貴方のままでした」
レオの声が、真っ直ぐ胸の奥へと沁み込んでいく。
「そんな貴方に、俺は何度も救われた。……あの日、毛布をかけてくれたときから、ずっと……ずっと、貴方が好きでした」
――嬉しい。そんなふうに、想っていてくれたなんて。
「……でも、俺には、隣にいる資格がない。貴方は、俺が蘇芳を殺したと知っても……まだ、好きでいてくれますか?」
「……え?」
「神罰を発動させた後、貴方と蘇芳の繋がりを通して、彼を犠牲にする策を考えたのは……俺です。“貴方を生かすため”だと言い聞かせて……本当は、貴方の中から蘇芳を消したかった。……俺だけを見てほしかった」
「そんな……」
「わかっています。最低です。……それでも、貴方が、俺以外の人と生きる世界を受け入れることが、俺にはできなかった」
「……君の我儘で、蘇芳を……?」
「……はい」
彼の瞳は、取り繕うことも、言い逃れることもせず、真っ直ぐに僕を見つめていた。
「……ひどい人ですね」
「……っ、そうです。貴方を守るふりをして、自分の欲を押しつけた。だから俺は、もう――」
「僕だって同じです」
「……え?」
「僕だって、殺してほしいと、自分の我儘を君に迫りました。蘇芳だってそうです。……どれだけ僕が嫌だと言っても、結局は自分の考えを通した。皆、自分の願いを諦められなかっただけです。君だけじゃない」
あの夜の記憶が、静かに蘇る。
優しくて、傲慢で、それでも愛おしかった存在。
痛みはまだ残っている。けれど、思い出すと、自然と微笑みがこぼれる。
こんなふうに前を向いていられるのは、他でもない、レオのおかげだ。
「千景さん……やっぱりまだ、蘇芳のことを――」
「違います」
思わず声が強くなった。
レオが驚いたように目を瞬く。
「……最後まで聞いてください」
声に、熱がこもっていく。
「自分の願いのために生きることは、罪ですか? もしそうなら、僕はもう、それ以上の罪をいくつも重ねてきた。それでも――」
心の奥底に溜まっていた想いが、確かな熱を帯びて言葉になっていく。
僕はレオの目を真っ直ぐに見つめた。もう、逸らしたくはなかった。
「それでも、生きたいと、今は思っています。君と蘇芳が繋いでくれたこの命を、今度こそ大切にしたい。だから、もう逃げない。罪からも、本当の願いからも――僕は、自分の意志で、君の隣に立ちたいんです」
レオの瞳が揺れた。
「だから、教えてください。……レオの“本当の願い”を」
レオは小さく、唇を震わせた。
「……千景さんに、蘇芳よりも俺を好きになってほしい」
「……だったらもうそれは実現しています」
「……俺だけを見てほしい。……千景さんに触れたい……誰にも触れさせたくない! 俺のことしか考えられなくなるくらい……甘やかして、泣かせたい」
「……っ!」
――僕だって、レオに触れたい。君のことばかり考えて、もう何度も泣いてしまっている。
「……ずっと二人で、生きていきたい。貴方を、愛しているんです……っ!」
あの日、同じ言葉を聞いたときは、受け止められなかった。
でも今は違う。
頑なだった心の奥に、温かな光が灯っていく。
「僕も同じ気持ちです。レオ、僕も君を愛しています。“隣にいる資格”なんて関係ない。お互いがお互いを想い合っている。……それは、二人で生きていく理由にはなりませんか?」
「千景さんっ……ごめんなさい……俺……」
謝罪なんて、いらなかった。
彼の想いが、痛いほどに伝わったから。
僕は、言葉の代わりに唇を重ねた。涙の味に、二人の想いが溶け合っていた。
唇を離すと、レオは目を見開いていた。
息が触れあう距離で、視線が絡まる。
次の瞬間、彼の腕が僕を強く引き寄せる。
再び唇が重なり、角度を変えて、何度も、何度も、呼吸を交わす。
たとえまた傷つくことがあったとしても――もう逃げない。
君と共に、生きていくと決めたから。
***
【作者コメント】
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!
次話では、心も身体もすべてが通じ合う夜を描きます。
残すところ、あと2話となりました。
11/2(日)の更新(11:00頃/20:30頃)で完結となります。
どうか最後まで、千景とレオの行く末を見届けていただけると嬉しいです。
***
何も返ってこない。音もなく、僕の心だけが、そこに取り残される。
「君が嫌がるのは当然です。あんなに僕の世話をしてくれたのに……あの夜、身勝手な欲望で君を汚した。だから……限界なら受け入れます。今まで、本当にありがとう」
立ち上がろうとしたとき、手首を掴まれた。
「……レオ?」
その手は熱を帯び、震えていた。
「……千景さん……ごめんなさい」
「君が気に病むことはありません。今は、生きていられることをありがたく思っています。君と蘇芳のおかげです。だから、レオ……ありがとう。僕はもう――」
言い終える前に、強く抱き寄せられた。
息が詰まるほどの熱が耳にかかり、鼓動が跳ねた。
「――あの夜、頬を紅潮させて、瞳を潤ませて、震える唇を噛みしめる貴方を見て……どうしようもなく、触れたくなったんです」
「……僕、そんな顔を……」
「守るって決めたのに、この手で壊してしまいそうで怖かった」
「……僕はもう、一度壊れています」
「そんなこと言わないでください! 千景さんは、誰よりも綺麗で、気高くて、優しい人です。どれだけ傷ついても、他人の痛みを見捨てない。――たとえ“魔王”と呼ばれていた時でさえ、貴方は殺す相手を選んでいたじゃないですか。悪人の魂を浄めるように、もう長くは生きられぬ者に安らぎを与えるように。どんなに歪んでいたとしても、貴方はずっと……貴方のままでした」
レオの声が、真っ直ぐ胸の奥へと沁み込んでいく。
「そんな貴方に、俺は何度も救われた。……あの日、毛布をかけてくれたときから、ずっと……ずっと、貴方が好きでした」
――嬉しい。そんなふうに、想っていてくれたなんて。
「……でも、俺には、隣にいる資格がない。貴方は、俺が蘇芳を殺したと知っても……まだ、好きでいてくれますか?」
「……え?」
「神罰を発動させた後、貴方と蘇芳の繋がりを通して、彼を犠牲にする策を考えたのは……俺です。“貴方を生かすため”だと言い聞かせて……本当は、貴方の中から蘇芳を消したかった。……俺だけを見てほしかった」
「そんな……」
「わかっています。最低です。……それでも、貴方が、俺以外の人と生きる世界を受け入れることが、俺にはできなかった」
「……君の我儘で、蘇芳を……?」
「……はい」
彼の瞳は、取り繕うことも、言い逃れることもせず、真っ直ぐに僕を見つめていた。
「……ひどい人ですね」
「……っ、そうです。貴方を守るふりをして、自分の欲を押しつけた。だから俺は、もう――」
「僕だって同じです」
「……え?」
「僕だって、殺してほしいと、自分の我儘を君に迫りました。蘇芳だってそうです。……どれだけ僕が嫌だと言っても、結局は自分の考えを通した。皆、自分の願いを諦められなかっただけです。君だけじゃない」
あの夜の記憶が、静かに蘇る。
優しくて、傲慢で、それでも愛おしかった存在。
痛みはまだ残っている。けれど、思い出すと、自然と微笑みがこぼれる。
こんなふうに前を向いていられるのは、他でもない、レオのおかげだ。
「千景さん……やっぱりまだ、蘇芳のことを――」
「違います」
思わず声が強くなった。
レオが驚いたように目を瞬く。
「……最後まで聞いてください」
声に、熱がこもっていく。
「自分の願いのために生きることは、罪ですか? もしそうなら、僕はもう、それ以上の罪をいくつも重ねてきた。それでも――」
心の奥底に溜まっていた想いが、確かな熱を帯びて言葉になっていく。
僕はレオの目を真っ直ぐに見つめた。もう、逸らしたくはなかった。
「それでも、生きたいと、今は思っています。君と蘇芳が繋いでくれたこの命を、今度こそ大切にしたい。だから、もう逃げない。罪からも、本当の願いからも――僕は、自分の意志で、君の隣に立ちたいんです」
レオの瞳が揺れた。
「だから、教えてください。……レオの“本当の願い”を」
レオは小さく、唇を震わせた。
「……千景さんに、蘇芳よりも俺を好きになってほしい」
「……だったらもうそれは実現しています」
「……俺だけを見てほしい。……千景さんに触れたい……誰にも触れさせたくない! 俺のことしか考えられなくなるくらい……甘やかして、泣かせたい」
「……っ!」
――僕だって、レオに触れたい。君のことばかり考えて、もう何度も泣いてしまっている。
「……ずっと二人で、生きていきたい。貴方を、愛しているんです……っ!」
あの日、同じ言葉を聞いたときは、受け止められなかった。
でも今は違う。
頑なだった心の奥に、温かな光が灯っていく。
「僕も同じ気持ちです。レオ、僕も君を愛しています。“隣にいる資格”なんて関係ない。お互いがお互いを想い合っている。……それは、二人で生きていく理由にはなりませんか?」
「千景さんっ……ごめんなさい……俺……」
謝罪なんて、いらなかった。
彼の想いが、痛いほどに伝わったから。
僕は、言葉の代わりに唇を重ねた。涙の味に、二人の想いが溶け合っていた。
唇を離すと、レオは目を見開いていた。
息が触れあう距離で、視線が絡まる。
次の瞬間、彼の腕が僕を強く引き寄せる。
再び唇が重なり、角度を変えて、何度も、何度も、呼吸を交わす。
たとえまた傷つくことがあったとしても――もう逃げない。
君と共に、生きていくと決めたから。
***
【作者コメント】
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!
次話では、心も身体もすべてが通じ合う夜を描きます。
残すところ、あと2話となりました。
11/2(日)の更新(11:00頃/20:30頃)で完結となります。
どうか最後まで、千景とレオの行く末を見届けていただけると嬉しいです。
***
3
あなたにおすすめの小説
イバラの鎖
コプラ@貧乏令嬢〜コミカライズ12/26
BL
たまにはシリアスでドロついた物語を❣️
辺境伯の後継であるシモンと、再婚で義兄弟になった可愛い弟のアンドレの絡みついた運命の鎖の物語。
逞しさを尊重される辺境の地で、成長するに従って貴公子と特別視される美少年に成長したアンドレは、敬愛する兄が王都に行ってしまってから寂しさと疎外感を感じていた。たまに帰って来る兄上は、以前のように時間をとって話もしてくれない。
変わってしまった兄上の真意を盗み聞きしてしまったアンドレは絶望と悲嘆を味わってしまう。
一方美しいアンドレは、その成長で周囲の人間を惹きつけて離さない。
その欲望の渦巻く思惑に引き込まれてしまう美しいアンドレは、辺境を離れて兄シモンと王都で再会する。意図して離れていた兄シモンがアンドレの痴態を知った時、二人の関係は複雑に絡まったまま走り出してしまう。
二人が紡ぐのは禁断の愛なのか、欲望の果てなのか。
死に戻り騎士は、今こそ駆け落ち王子を護ります!
時雨
BL
「駆け落ちの供をしてほしい」
すべては真面目な王子エリアスの、この一言から始まった。
王子に”国を捨てても一緒になりたい人がいる”と打ち明けられた、護衛騎士ランベルト。
発表されたばかりの公爵家令嬢との婚約はなんだったのか!?混乱する騎士の気持ちなど関係ない。
国境へ向かう二人を追う影……騎士ランベルトは追手の剣に倒れた。
後悔と共に途切れた騎士の意識は、死亡した時から三年も前の騎士団の寮で目覚める。
――二人に追手を放った犯人は、一体誰だったのか?
容疑者が浮かんでは消える。そもそも犯人が三年先まで何もしてこない保証はない。
怪しいのは、王位を争う第一王子?裏切られた公爵令嬢?…正体不明の駆け落ち相手?
今度こそ王子エリアスを護るため、過去の記憶よりも積極的に王子に関わるランベルト。
急に距離を縮める騎士を、はじめは警戒するエリアス。ランベルトの昔と変わらぬ態度に、徐々にその警戒も解けていって…?
過去にない行動で変わっていく事象。動き出す影。
ランベルトは今度こそエリアスを護りきれるのか!?
負けず嫌いで頑固で堅実、第二王子(年下) × 面倒見の良い、気の長い一途騎士(年上)のお話です。
-------------------------------------------------------------------
主人公は頑な、王子も頑固なので、ゆるい気持ちで見守っていただけると幸いです。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
数百年ぶりに目覚めた魔術師は年下ワンコ騎士の愛から逃れられない
桃瀬さら
BL
誰かに呼ばれた気がしたーー
数百年ぶりに目覚めた魔法使いイシス。
目の前にいたのは、涙で顔を濡らす美しすぎる年下騎士シリウス。
彼は何年も前からイシスを探していたらしい。
魔法が廃れた時代、居場所を失ったイシスにシリウスは一緒に暮らそうと持ちかけるが……。
迷惑をかけたくないイシスと離したくないシリウスの攻防戦。
年上魔術師×年下騎士
ずっと好きだった幼馴染の結婚式に出席する話
子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき
「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。
そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。
背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。
結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。
「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」
誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。
叶わない恋だってわかってる。
それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。
君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。
冷徹勇猛な竜将アルファは純粋無垢な王子オメガに甘えたいのだ! ~だけど殿下は僕に、癒ししか求めてくれないのかな……~
大波小波
BL
フェリックス・エディン・ラヴィゲールは、ネイトステフ王国の第三王子だ。
端正だが、どこか猛禽類の鋭さを思わせる面立ち。
鋭い長剣を振るう、引き締まった体。
第二性がアルファだからというだけではない、自らを鍛え抜いた武人だった。
彼は『竜将』と呼ばれる称号と共に、内戦に苦しむ隣国へと派遣されていた。
軍閥のクーデターにより内戦の起きた、テミスアーリン王国。
そこでは、国王の第二夫人が亡命の準備を急いでいた。
王は戦闘で命を落とし、彼の正妻である王妃は早々と我が子を連れて逃げている。
仮王として指揮をとる第二夫人の長男は、近隣諸国へ支援を求めて欲しいと、彼女に亡命を勧めた。
仮王の弟である、アルネ・エドゥアルド・クラルは、兄の力になれない歯がゆさを感じていた。
瑞々しい、均整の取れた体。
絹のような栗色の髪に、白い肌。
美しい面立ちだが、茶目っ気も覗くつぶらな瞳。
第二性はオメガだが、彼は利発で優しい少年だった。
そんなアルネは兄から聞いた、隣国の支援部隊を指揮する『竜将』の名を呟く。
「フェリックス・エディン・ラヴィゲール殿下……」
不思議と、勇気が湧いてくる。
「長い、お名前。まるで、呪文みたい」
その名が、恋の呪文となる日が近いことを、アルネはまだ知らなかった。
【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】
ゆらり
BL
帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。
着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。
凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。
撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。
帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。
独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。
甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。
※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。
★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる