31 / 38
第三十一話
しおりを挟む
応接室へと案内され、備え付けのソファに腰かけるとメイドがお茶と茶請けを二人の前に用意する。
三人はお茶を飲みながらガンズが来るのを待っていた。
「すみません、シェフに指示を出していて遅れました」
申し訳なさそうに頭を下げながら入ってくるガンズ。しかし、すぐに部屋の空気が重々しいものであることに気づく。
「えっと……」
今は一体どういう状況なのかと領主に視線を送るが、領主も無言で腕組みをしていた。
「揃ったところで話を始めよう」
口を開いたのはユーゴだった。
「まずは領主さんに自己紹介をしておこう。俺の名前はユーゴ。しがない鍛冶師で少しばかり魔法が使えて、薬の知識が多少ある」
少しばかりの魔法、多少あるという薬の知識という部分にツッコミを入れたいミリエルとガンズだったが、表情だけにとどめる。
「私は領主のディバドルと言います。ガンズの父で、アーシャの祖父です。この度は孫を助けて頂き、まことにありがとうございました」
ディバドルは自己紹介の流れで改めてユーゴに礼の言葉を述べる。
「そうです、ユーゴさん。ありがとうございました」
ガンズも続けて頭を下げるが、ユーゴの表情は固い。
「そのことで話があるんだ。まず確認なんだが、アーシャの病気がなんなのか。これはどの医者にもわからないことだったんだな? そして、俺のポーション以外では改善がみられなかった。間違いないか?」
ユーゴの確認に、ディバドルもガンズも大きく頷く。
「なるほど、医者が知らなくて、あのポーションで改善がみられる。そして、彼女の病状を見る限りアレは恐らく『森熱病』というやつだ」
森の熱の病と書いて、しんねつびょう。それがユーゴの診断だった。
「森熱病ですか……聞いたことがありません。それは一体どういった病気なのですか?」
ディバドルもガンズも、初耳である病名に首を傾げている。
しかし、ミリエルは違った。名前を聞いたことがあり、どういったものであるかわかっているため、顔が青ざめている。
「ミリエルは知っているみたいだな。森熱病は高熱を出して、体力を奪っていき、魔力も枯渇させて、最後には命を奪う。発見当時の致死率は90%以上だったそうだ」
罹患者の九割以上が死に至ったという話は、二人の表情をも青ざめさせる。
「だが、問題はそこじゃない。森熱病にかかるのは……」
「エルフだけ」
ユーゴの言葉の続きをミリエルが口にする。これは事実であり、この事実はアーシャがつまりエルフであることを指し示している。
「……なるほど、それでこのような雰囲気なのですね。あまり公にしてはいませんが、お二人にならいいでしょう。アーシャの母はエルフで、父親は私。つまり、あの子はハーフエルフなのです」
エルフが他種族と結ばれることは少なく、更にいうと他種族との間に子を成す確率も極低いと言われている。
そのため、ハーフエルフという存在はとても珍しいものだった。ベッドで寝ている彼女は口調に反して見た目がかみ合っていないように見えたが、それは病弱であることに加えてハーフエルフであることも一因であった。
「ハーフエルフとなると、表立ってもいえないか……それについては合点がいった。それじゃあ、次の話に移ろう。今は身体を起こす程度には、軽くであれば食事をとれるほどには回復しているが、あれは一時しのぎにすぎない」
ユーゴの残酷な宣告に、ディバドルは天を仰ぎ、ガンズは顔を手で覆う。
「俺のポーションはアーシャの体力を回復させて、病気に対する抵抗力を一時的に引き上げているだけだ。やがて効果も消えて、発熱するだろう」
「だ、だったら、またポーションを飲ませれば! 希少だとしても、お金は支払います!」
孫のためならばなんでもしてあげたいというディバドルだったが、ユーゴは首を横に振った。
「ポーションを提供することはできる。だけど、あれは強力すぎるから彼女の身がもたないはずだ。表面上は元気になれたとしても、内臓への負担が大きすぎる。今は、食事をとってもらって体力を回復するために飲んでもらったが、長くは続かない」
淡々と説明するユーゴに対してガンズは苛立ちを覚える。
「だったら、どうしろっていうんだ!」
テーブルを叩き、立ち上がり、ユーゴを睨みつける。
「方法はある。あの病気には特効薬と呼ばれるものがあるんだ」
「でも、あれは……」
ユーゴの光を示す言葉。しかし、思わず口を開いたもののすぐに閉じてしまうほどにミリエルは思うところがあるようだった。
「そう、あれを作るには特殊な材料が必要なんだ」
「それは?」
ミリエルが口ごもるほどのもの、それはなんなのか? とガンズが尋ねる。
「ベースになるのは回復力の高いポーション。これは俺のポーションを使えば問題ない。次に必要になるのが熱を覚まさせる効能を持つ『氷の牙』。それから体内の毒素を消滅させるための毒草『竜蘭草』が必要となる」
実質必要となるのは二つの素材。たった二つならきっとすぐに手に入るはず。
ディバドルとガンズは一瞬そう考えるが、ミリエルの表情が変わらずに曇ったままであることに気づく。
「も、もしかしてそれらの素材は……」
「えぇ、入手難易度が相当高いわ。この街で手に入ることはないでしょうし、冒険者ギルドに依頼しても達成できる人がいるとは思えないわね」
絶望的なミリエルの言葉。
「加えて、氷の牙を運ぶためには特別な器が必要だ。持とうにも、持ったそばから凍りついてしまうからな。竜蘭草も毒性が強いから取り扱いが難しい」
次々に出てくる悪い情報に、ディバドルもガンズも頭を抱えてしまう。
「さて、そんな二人にいい情報を出そう。竜蘭草なら俺が持っている」
以前魔倉庫を整理した際に、薬草毒草のカテゴリにあったソレをユーゴは覚えていた。
「つまり、氷の牙さえなんとかなれば作ることができる?」
それは朗報ではある。朗報ではあったが、ならどうやった氷の牙をなんとかするのか? それが最大の問題である。
「はあ、仕方ない。俺が取りに行ってくるよ。俺なら特殊な容器がなくても運ぶ方法があるからな」
その発言を待っていたわけではなかったが、ガンズもミリエルも安堵の表情となる。彼なら任せられるとその実力を信じていてるためだった。
「しかし、全てをあなたに任せるというわけには……ポーションはあなたのもの、竜蘭草もあなたのもの、氷の牙を取りに行くのはあなた。そしてきっと調合をするのも……」
ディバドルの言葉にミリエルは首を横に振る。自分にはできないという意思表示。
「まあ、俺が作ることになるだろうな。仕方ない、人命が優先だ。そんなことよりも氷の牙がありそうな場所に心当たりはあるか? 氷山でもあるとわかりやすくていいんだが……」
かなり年月が経過しているため、現在の状況でどこにあるかと考え込む。
「氷山ねえ……」
「氷山か……」
ミリエル、ガンズは心当たりを探るが、なかなか思い当たらない。
「ふむ、それならこれを……」
こうなってはユーゴに任せるしかないと腹を括ったディバドルは周辺の地図を取り出して、テーブルの上に広げる。
「我々がいるのがここ。そして、氷山といえるような山は……」
街のある位置から指をすーっと移動させていき、指が止まったのは地図の更に外だった。
「この地図は周辺しか描いてありませんが、この地図の端を更に超えた先に氷山があります。そこならきっと氷の牙が手に入るかと」
氷の牙とは長年魔力が流れ込み結晶化した氷であり、牙のように鋭く二本セットである。
「わかった。それじゃあ行ってくる」
三人はユーゴに声をかけようとするが、彼は立ち止まることなく颯爽と部屋を出て行った。
三人はお茶を飲みながらガンズが来るのを待っていた。
「すみません、シェフに指示を出していて遅れました」
申し訳なさそうに頭を下げながら入ってくるガンズ。しかし、すぐに部屋の空気が重々しいものであることに気づく。
「えっと……」
今は一体どういう状況なのかと領主に視線を送るが、領主も無言で腕組みをしていた。
「揃ったところで話を始めよう」
口を開いたのはユーゴだった。
「まずは領主さんに自己紹介をしておこう。俺の名前はユーゴ。しがない鍛冶師で少しばかり魔法が使えて、薬の知識が多少ある」
少しばかりの魔法、多少あるという薬の知識という部分にツッコミを入れたいミリエルとガンズだったが、表情だけにとどめる。
「私は領主のディバドルと言います。ガンズの父で、アーシャの祖父です。この度は孫を助けて頂き、まことにありがとうございました」
ディバドルは自己紹介の流れで改めてユーゴに礼の言葉を述べる。
「そうです、ユーゴさん。ありがとうございました」
ガンズも続けて頭を下げるが、ユーゴの表情は固い。
「そのことで話があるんだ。まず確認なんだが、アーシャの病気がなんなのか。これはどの医者にもわからないことだったんだな? そして、俺のポーション以外では改善がみられなかった。間違いないか?」
ユーゴの確認に、ディバドルもガンズも大きく頷く。
「なるほど、医者が知らなくて、あのポーションで改善がみられる。そして、彼女の病状を見る限りアレは恐らく『森熱病』というやつだ」
森の熱の病と書いて、しんねつびょう。それがユーゴの診断だった。
「森熱病ですか……聞いたことがありません。それは一体どういった病気なのですか?」
ディバドルもガンズも、初耳である病名に首を傾げている。
しかし、ミリエルは違った。名前を聞いたことがあり、どういったものであるかわかっているため、顔が青ざめている。
「ミリエルは知っているみたいだな。森熱病は高熱を出して、体力を奪っていき、魔力も枯渇させて、最後には命を奪う。発見当時の致死率は90%以上だったそうだ」
罹患者の九割以上が死に至ったという話は、二人の表情をも青ざめさせる。
「だが、問題はそこじゃない。森熱病にかかるのは……」
「エルフだけ」
ユーゴの言葉の続きをミリエルが口にする。これは事実であり、この事実はアーシャがつまりエルフであることを指し示している。
「……なるほど、それでこのような雰囲気なのですね。あまり公にしてはいませんが、お二人にならいいでしょう。アーシャの母はエルフで、父親は私。つまり、あの子はハーフエルフなのです」
エルフが他種族と結ばれることは少なく、更にいうと他種族との間に子を成す確率も極低いと言われている。
そのため、ハーフエルフという存在はとても珍しいものだった。ベッドで寝ている彼女は口調に反して見た目がかみ合っていないように見えたが、それは病弱であることに加えてハーフエルフであることも一因であった。
「ハーフエルフとなると、表立ってもいえないか……それについては合点がいった。それじゃあ、次の話に移ろう。今は身体を起こす程度には、軽くであれば食事をとれるほどには回復しているが、あれは一時しのぎにすぎない」
ユーゴの残酷な宣告に、ディバドルは天を仰ぎ、ガンズは顔を手で覆う。
「俺のポーションはアーシャの体力を回復させて、病気に対する抵抗力を一時的に引き上げているだけだ。やがて効果も消えて、発熱するだろう」
「だ、だったら、またポーションを飲ませれば! 希少だとしても、お金は支払います!」
孫のためならばなんでもしてあげたいというディバドルだったが、ユーゴは首を横に振った。
「ポーションを提供することはできる。だけど、あれは強力すぎるから彼女の身がもたないはずだ。表面上は元気になれたとしても、内臓への負担が大きすぎる。今は、食事をとってもらって体力を回復するために飲んでもらったが、長くは続かない」
淡々と説明するユーゴに対してガンズは苛立ちを覚える。
「だったら、どうしろっていうんだ!」
テーブルを叩き、立ち上がり、ユーゴを睨みつける。
「方法はある。あの病気には特効薬と呼ばれるものがあるんだ」
「でも、あれは……」
ユーゴの光を示す言葉。しかし、思わず口を開いたもののすぐに閉じてしまうほどにミリエルは思うところがあるようだった。
「そう、あれを作るには特殊な材料が必要なんだ」
「それは?」
ミリエルが口ごもるほどのもの、それはなんなのか? とガンズが尋ねる。
「ベースになるのは回復力の高いポーション。これは俺のポーションを使えば問題ない。次に必要になるのが熱を覚まさせる効能を持つ『氷の牙』。それから体内の毒素を消滅させるための毒草『竜蘭草』が必要となる」
実質必要となるのは二つの素材。たった二つならきっとすぐに手に入るはず。
ディバドルとガンズは一瞬そう考えるが、ミリエルの表情が変わらずに曇ったままであることに気づく。
「も、もしかしてそれらの素材は……」
「えぇ、入手難易度が相当高いわ。この街で手に入ることはないでしょうし、冒険者ギルドに依頼しても達成できる人がいるとは思えないわね」
絶望的なミリエルの言葉。
「加えて、氷の牙を運ぶためには特別な器が必要だ。持とうにも、持ったそばから凍りついてしまうからな。竜蘭草も毒性が強いから取り扱いが難しい」
次々に出てくる悪い情報に、ディバドルもガンズも頭を抱えてしまう。
「さて、そんな二人にいい情報を出そう。竜蘭草なら俺が持っている」
以前魔倉庫を整理した際に、薬草毒草のカテゴリにあったソレをユーゴは覚えていた。
「つまり、氷の牙さえなんとかなれば作ることができる?」
それは朗報ではある。朗報ではあったが、ならどうやった氷の牙をなんとかするのか? それが最大の問題である。
「はあ、仕方ない。俺が取りに行ってくるよ。俺なら特殊な容器がなくても運ぶ方法があるからな」
その発言を待っていたわけではなかったが、ガンズもミリエルも安堵の表情となる。彼なら任せられるとその実力を信じていてるためだった。
「しかし、全てをあなたに任せるというわけには……ポーションはあなたのもの、竜蘭草もあなたのもの、氷の牙を取りに行くのはあなた。そしてきっと調合をするのも……」
ディバドルの言葉にミリエルは首を横に振る。自分にはできないという意思表示。
「まあ、俺が作ることになるだろうな。仕方ない、人命が優先だ。そんなことよりも氷の牙がありそうな場所に心当たりはあるか? 氷山でもあるとわかりやすくていいんだが……」
かなり年月が経過しているため、現在の状況でどこにあるかと考え込む。
「氷山ねえ……」
「氷山か……」
ミリエル、ガンズは心当たりを探るが、なかなか思い当たらない。
「ふむ、それならこれを……」
こうなってはユーゴに任せるしかないと腹を括ったディバドルは周辺の地図を取り出して、テーブルの上に広げる。
「我々がいるのがここ。そして、氷山といえるような山は……」
街のある位置から指をすーっと移動させていき、指が止まったのは地図の更に外だった。
「この地図は周辺しか描いてありませんが、この地図の端を更に超えた先に氷山があります。そこならきっと氷の牙が手に入るかと」
氷の牙とは長年魔力が流れ込み結晶化した氷であり、牙のように鋭く二本セットである。
「わかった。それじゃあ行ってくる」
三人はユーゴに声をかけようとするが、彼は立ち止まることなく颯爽と部屋を出て行った。
1
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる