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第三章 中秋
Chemical burn 前
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週明けの月曜日、昼前に私たちは会議ブースにきていた。
砂押さんと領家さんが前の席に並んで座る。
「さて、今回、芝署の方から依頼があって、傷害事件の捜査協力をすることになった。この三人で取り組んでもらう。うちの指揮は砂押が執る」
神前さんの次に、砂押さんとは同じ仕事をしている。そういうめぐり合わせなんだろうなあ。
砂押さんが背後の壁にかかったディスプレイの電源を入れた。自分の端末の映像をキャストする。ニュース映像だった。
「これ、今朝報道されてましたね」
神前さんも記憶があったのか、腕組みしてその短い映像を見る。
一週間前、化学品メーカーに勤めている女性が何者かに襲われ、化学火傷を負った。
彼女は九月二十八日の月曜日、午後八時ごろ、帰宅途中に横道に引き込まれ薬品をかけられた。薬品は、濃塩酸という解析結果だった。
犯人は知らない男だったと被害者は話している。
映像はそこで終わり、あとは砂押さんが補足した。
警察は通り魔の可能性も考えつつ、怨恨の線も捨てていない。本人に事情を聞くとともに、目撃情報などを集めている。
被害者の写真を表示し、砂押さんが顎を右手で撫でた。
「まあ、とにかく目立つ容姿だわな」
女優のような華のある美人だった。
切れ長の目に、通った鼻梁。大きくて口角の上がった口。自分の魅力をよくわかっているのだろう、顔立ちを引き立てるように整えられた長い髪。派手な化粧ではなくても十分に素材で勝負できる顔だ。
榎沢路香、三十九歳。独身。二十八歳のとき、イツシマケミカルに転職し、以来営業として働いている。自宅は狛江市だ。現在は、港区の病院に入院しており、命に別状はないという。
「命に別状はないっていっても……」
私は、言い淀んだ。
榎沢が、顔の右半分にびっしり黄色っぽい水疱をつくり、目を伏せている写真は、正視に耐えない。あれほどの美貌が、見る影もない。ぞわぞわと背中を虫が這うような錯覚に陥る。
治療次第で傷痕はかなりきれいになると聞いて、ようやくほっとした。
「私物と会社支給の端末に、複数人から嫌がらせじみた一方的な連絡が入っていた。被害者に聞くと、望んでいない誘いを受けることはままあったようだ。そのせいで、そういう系統の誘いは軒並み無視していたらしい」
砂押さんが解説し、ディスプレイに何件かのメッセージの文面を開いて載せた。
露骨に性的いやがらせのにおいのする文面のものもあれば、控えめに誘いをかける文面のものもある。
「あれ? これは……」
私が首を傾げたのは、署名がついている一件のメッセージだった。
署名には、新宿区の住所、そして、企業の名前。
「どうやら、被害者は結婚相談所に登録していたようで、毎月大体三人の男と会っていた。これは、登録者のマイページにメッセージが送られてきたら送信される、通知用のアドレスらしい」
折りたたまれているが、同じアドレスからのメッセージは四百件を越していた。
誰かから連絡が来るたびに、通知が送られてくる設定のようだ。
砂押さんは何件か、その中に畳み込まれていた文面を開いて見せた。彼はお手上げと言いたいのか、大げさに上を向いて言う。
「この被害者の持っている連絡先リストの整備も、うちの仕事だ」
相手の名前でソートをすると、長くやりとりした相手とそうでない相手にぱっと分けられた。
榎沢は、そうでない相手に対しても、基本的にお断りの丁寧な連絡をいれている。まめな女性のようだ。
砂押さんが続けた。
「男が帰り際を待ち伏せしていたことがあると、同僚が異性トラブルのことを話している。そういう連中に優先的に聞き込みするべきだな」
「美人すぎるのも、問題だな」
領家さんの何気ない一言に、いや、美人だろうと不美人だろうと、塩酸ぶっかけられる理由にはならないでしょうと突っ込みそうになった。
その後いくつか確認をし、咳払いをした領家さんが解散を伝えて、会議は終わった。ディスプレイの電源を落とすと同時に、砂押さんがデータを共有すると通達した。
「今日いっぱい、オフィスで下準備だ。明日からは、ふた手に別れて作業しよう。神前と三小田は、メッセージの送信者の身元の確認と、共有に上げた映像の分析をしてくれ」
「砂押さんは、一人で手は足りますか?」
私の問いに、砂押さんは首肯した。
事件発生からそこそこ時間が経っているから、前処理の段階は進んでいるようだ。
しかし、先日発生した別の事件に人が駆り出されていて、現場の手が足りないので私たちに支援の依頼が来たのだという。ということは、少数のメンバーでこの事件に挑まなければならないのだろう。
自分の端末で、共有に上げられていた担当者一覧を確認し、私は目を瞬かせた。
所轄の欄に『木下次理』の名前があった。
思わず私は隣の神前さんの顔を見上げた。難しい顔をした彼は、こっちを見なかった。
× × × × ×
午後すぐに、提出されたデータの確認を始めた。
神前さんは共有に上げられた街頭の防犯カメラの映像を確認するという。
被害者は帰宅途中に薬品をかけられた。場所は地下鉄への入り口から七十メートルの、ビルとビルの隙間にある道だ。照明がなく暗い道で、すぐそばに太い道もあるので、人通りはほとんどない。
不審人物の目撃情報も少なかった。今のところ決定的なものは何一つない。運悪く、その裏道はカメラが調整中だった。そのため、肝心な犯行現場の映像の発見は望み薄。むしろそこを狙われたのではないかと、近隣の事情に詳しい者を優先すべきとする意見もあったくらいだ。
いまや都内の公共の場の防犯カメラの設置台数は、平均して、個人所有の建物一軒に一・二台、その建物が店舗であれば百五十平方メートルに七台となっている。
故意に機械の目をすり抜けるとなると、その場所を知らないと難しいはずだ。
この犯人がそこを犯行現場にしたのは、偶然……とは言えないだろう。
私は、被害者がここ半年でやりとりした人間の情報を、簡単なデータベースにすることを任された。
名前に年齢、性別、住所や勤め先、被害者との関係性に実際に会う予定があったかどうかなど、拾える情報を追加していく。
「お前、タイピングだけは速いな」
「……えっ」
作業をしているときに声をかけられ、一瞬遅れで意味を理解した。
読み拾っていた部分まで打ち込んで顔を上げると、神前さんがこっちを見ていた。
「拡張手術で直接インプットできる人には到底敵いませんよ」
「休み無しに長時間作業するなら、こっちの方が安定する。ところで何か手伝うことはあるか。映像の分析完了まであと三時間半かかる。手隙だ」
私は少し考えた後、首を横に振った。ここまで手をいれてしまったら自分でやった方がいい。
「じゃあ俺は、メッセージの内容確認する。何かあれば声かけろ」
私は今度は頷き作業を再開した。
間もなくそれは片付いて、別のファイルを開く。
ずらっと並んだのは、被害者がここ半年でやりとりした人物たちのアカウントだ。
被害者は連絡ツールとして三種類のメッセージサービスを使用していた。
これは、被害者が保持していた、連絡先のリストだ。サービスごとに分けてあり、全部で三つのファイルになっている。
一度でもメッセージを受けたことのある人物は、抽出されているはず。被害者から返信していなくてもだ。
そこに、通信サービス会社から得た使用者のリストを合併していく。
下準備を除けば、ものの数秒で全てのファイルに使用者の紐付けが完了する。
今度はその合併した使用者の情報から名前と行政のIDをキーにして、三つのファイルを合併させた。重複部分はひとまとめになるようにして。
さらに自分でさっき作ったリストも紐付けて、データベースを作る仕事はあっさり終わってしまった。データ量も少ないしほとんど表みたいなものだが。
しかしここからが問題である。
被害者がやりとりした膨大な量のメッセージを検めていかなければいけない。
一応、作成したこの表に、被害者とのやりとりの内容をメモする欄を作ってみたが――ここに収まるのだろうか。
渡されている被害者のメッセージのバックアップデータを確認すると、よくまあこれだけやりとりしたよね、と思うほどの量になっている。ちょっと先が見えない。
他人のメッセージの内容を確認するのも、気が引ける。
ちらっと隣席を見ると、渋い顔をした神前さんがじっとディスプレイを睨んでいた。彼も榎沢宛のメッセージを確認しているようだ。
その内容を読んで、私はよろけた。
「あー……、これ書いた人は、このメッセージが開示されるとは思ってなかったんでしょうね」
口にするのもはばかられる、直接的な猥褻文章だった。
「読まれると思うと喜ぶやつもいるぞ」
「なるほど……」
私もチェック用のデータをほじくり返した。
二通ほど、嫌がらせだなと思えるものを見つけた。
内容は、先程のものと同じ、猥褻な文章だった。榎沢は相手をブロック設定に切り替えている。
リストにある彼の備考欄に『被害者に性的いやがらせのメッセージを送信』と記載しておくことにする。
どういう経緯で知り合った相手だかはわからないが、挨拶含めて数通しかやりとりしていない相手に、変態メッセージを送る男性が恋愛対象になるのだろうか。私は勘弁願いたい。多分、榎沢も同じ気分だっただろう。
私たちはその後も無心でその文章の趣旨を拾い、気になる部分があったら抽出して表にメモするという、ある種修行のような作業を延々と繰り返した。
下世話なことをしているなとわかっているが、そこを意識すると辛くなるので、努めて無感動に徹した。
結論から言うと、神前さんが確認した映像データから、不審者らしき人物は見つからなかったし、私の読んだメッセージの中で決定的なものもなかった。
別の方面からのアプローチを考えることにして、本日の業務は終了。
砂押さんと領家さんが前の席に並んで座る。
「さて、今回、芝署の方から依頼があって、傷害事件の捜査協力をすることになった。この三人で取り組んでもらう。うちの指揮は砂押が執る」
神前さんの次に、砂押さんとは同じ仕事をしている。そういうめぐり合わせなんだろうなあ。
砂押さんが背後の壁にかかったディスプレイの電源を入れた。自分の端末の映像をキャストする。ニュース映像だった。
「これ、今朝報道されてましたね」
神前さんも記憶があったのか、腕組みしてその短い映像を見る。
一週間前、化学品メーカーに勤めている女性が何者かに襲われ、化学火傷を負った。
彼女は九月二十八日の月曜日、午後八時ごろ、帰宅途中に横道に引き込まれ薬品をかけられた。薬品は、濃塩酸という解析結果だった。
犯人は知らない男だったと被害者は話している。
映像はそこで終わり、あとは砂押さんが補足した。
警察は通り魔の可能性も考えつつ、怨恨の線も捨てていない。本人に事情を聞くとともに、目撃情報などを集めている。
被害者の写真を表示し、砂押さんが顎を右手で撫でた。
「まあ、とにかく目立つ容姿だわな」
女優のような華のある美人だった。
切れ長の目に、通った鼻梁。大きくて口角の上がった口。自分の魅力をよくわかっているのだろう、顔立ちを引き立てるように整えられた長い髪。派手な化粧ではなくても十分に素材で勝負できる顔だ。
榎沢路香、三十九歳。独身。二十八歳のとき、イツシマケミカルに転職し、以来営業として働いている。自宅は狛江市だ。現在は、港区の病院に入院しており、命に別状はないという。
「命に別状はないっていっても……」
私は、言い淀んだ。
榎沢が、顔の右半分にびっしり黄色っぽい水疱をつくり、目を伏せている写真は、正視に耐えない。あれほどの美貌が、見る影もない。ぞわぞわと背中を虫が這うような錯覚に陥る。
治療次第で傷痕はかなりきれいになると聞いて、ようやくほっとした。
「私物と会社支給の端末に、複数人から嫌がらせじみた一方的な連絡が入っていた。被害者に聞くと、望んでいない誘いを受けることはままあったようだ。そのせいで、そういう系統の誘いは軒並み無視していたらしい」
砂押さんが解説し、ディスプレイに何件かのメッセージの文面を開いて載せた。
露骨に性的いやがらせのにおいのする文面のものもあれば、控えめに誘いをかける文面のものもある。
「あれ? これは……」
私が首を傾げたのは、署名がついている一件のメッセージだった。
署名には、新宿区の住所、そして、企業の名前。
「どうやら、被害者は結婚相談所に登録していたようで、毎月大体三人の男と会っていた。これは、登録者のマイページにメッセージが送られてきたら送信される、通知用のアドレスらしい」
折りたたまれているが、同じアドレスからのメッセージは四百件を越していた。
誰かから連絡が来るたびに、通知が送られてくる設定のようだ。
砂押さんは何件か、その中に畳み込まれていた文面を開いて見せた。彼はお手上げと言いたいのか、大げさに上を向いて言う。
「この被害者の持っている連絡先リストの整備も、うちの仕事だ」
相手の名前でソートをすると、長くやりとりした相手とそうでない相手にぱっと分けられた。
榎沢は、そうでない相手に対しても、基本的にお断りの丁寧な連絡をいれている。まめな女性のようだ。
砂押さんが続けた。
「男が帰り際を待ち伏せしていたことがあると、同僚が異性トラブルのことを話している。そういう連中に優先的に聞き込みするべきだな」
「美人すぎるのも、問題だな」
領家さんの何気ない一言に、いや、美人だろうと不美人だろうと、塩酸ぶっかけられる理由にはならないでしょうと突っ込みそうになった。
その後いくつか確認をし、咳払いをした領家さんが解散を伝えて、会議は終わった。ディスプレイの電源を落とすと同時に、砂押さんがデータを共有すると通達した。
「今日いっぱい、オフィスで下準備だ。明日からは、ふた手に別れて作業しよう。神前と三小田は、メッセージの送信者の身元の確認と、共有に上げた映像の分析をしてくれ」
「砂押さんは、一人で手は足りますか?」
私の問いに、砂押さんは首肯した。
事件発生からそこそこ時間が経っているから、前処理の段階は進んでいるようだ。
しかし、先日発生した別の事件に人が駆り出されていて、現場の手が足りないので私たちに支援の依頼が来たのだという。ということは、少数のメンバーでこの事件に挑まなければならないのだろう。
自分の端末で、共有に上げられていた担当者一覧を確認し、私は目を瞬かせた。
所轄の欄に『木下次理』の名前があった。
思わず私は隣の神前さんの顔を見上げた。難しい顔をした彼は、こっちを見なかった。
× × × × ×
午後すぐに、提出されたデータの確認を始めた。
神前さんは共有に上げられた街頭の防犯カメラの映像を確認するという。
被害者は帰宅途中に薬品をかけられた。場所は地下鉄への入り口から七十メートルの、ビルとビルの隙間にある道だ。照明がなく暗い道で、すぐそばに太い道もあるので、人通りはほとんどない。
不審人物の目撃情報も少なかった。今のところ決定的なものは何一つない。運悪く、その裏道はカメラが調整中だった。そのため、肝心な犯行現場の映像の発見は望み薄。むしろそこを狙われたのではないかと、近隣の事情に詳しい者を優先すべきとする意見もあったくらいだ。
いまや都内の公共の場の防犯カメラの設置台数は、平均して、個人所有の建物一軒に一・二台、その建物が店舗であれば百五十平方メートルに七台となっている。
故意に機械の目をすり抜けるとなると、その場所を知らないと難しいはずだ。
この犯人がそこを犯行現場にしたのは、偶然……とは言えないだろう。
私は、被害者がここ半年でやりとりした人間の情報を、簡単なデータベースにすることを任された。
名前に年齢、性別、住所や勤め先、被害者との関係性に実際に会う予定があったかどうかなど、拾える情報を追加していく。
「お前、タイピングだけは速いな」
「……えっ」
作業をしているときに声をかけられ、一瞬遅れで意味を理解した。
読み拾っていた部分まで打ち込んで顔を上げると、神前さんがこっちを見ていた。
「拡張手術で直接インプットできる人には到底敵いませんよ」
「休み無しに長時間作業するなら、こっちの方が安定する。ところで何か手伝うことはあるか。映像の分析完了まであと三時間半かかる。手隙だ」
私は少し考えた後、首を横に振った。ここまで手をいれてしまったら自分でやった方がいい。
「じゃあ俺は、メッセージの内容確認する。何かあれば声かけろ」
私は今度は頷き作業を再開した。
間もなくそれは片付いて、別のファイルを開く。
ずらっと並んだのは、被害者がここ半年でやりとりした人物たちのアカウントだ。
被害者は連絡ツールとして三種類のメッセージサービスを使用していた。
これは、被害者が保持していた、連絡先のリストだ。サービスごとに分けてあり、全部で三つのファイルになっている。
一度でもメッセージを受けたことのある人物は、抽出されているはず。被害者から返信していなくてもだ。
そこに、通信サービス会社から得た使用者のリストを合併していく。
下準備を除けば、ものの数秒で全てのファイルに使用者の紐付けが完了する。
今度はその合併した使用者の情報から名前と行政のIDをキーにして、三つのファイルを合併させた。重複部分はひとまとめになるようにして。
さらに自分でさっき作ったリストも紐付けて、データベースを作る仕事はあっさり終わってしまった。データ量も少ないしほとんど表みたいなものだが。
しかしここからが問題である。
被害者がやりとりした膨大な量のメッセージを検めていかなければいけない。
一応、作成したこの表に、被害者とのやりとりの内容をメモする欄を作ってみたが――ここに収まるのだろうか。
渡されている被害者のメッセージのバックアップデータを確認すると、よくまあこれだけやりとりしたよね、と思うほどの量になっている。ちょっと先が見えない。
他人のメッセージの内容を確認するのも、気が引ける。
ちらっと隣席を見ると、渋い顔をした神前さんがじっとディスプレイを睨んでいた。彼も榎沢宛のメッセージを確認しているようだ。
その内容を読んで、私はよろけた。
「あー……、これ書いた人は、このメッセージが開示されるとは思ってなかったんでしょうね」
口にするのもはばかられる、直接的な猥褻文章だった。
「読まれると思うと喜ぶやつもいるぞ」
「なるほど……」
私もチェック用のデータをほじくり返した。
二通ほど、嫌がらせだなと思えるものを見つけた。
内容は、先程のものと同じ、猥褻な文章だった。榎沢は相手をブロック設定に切り替えている。
リストにある彼の備考欄に『被害者に性的いやがらせのメッセージを送信』と記載しておくことにする。
どういう経緯で知り合った相手だかはわからないが、挨拶含めて数通しかやりとりしていない相手に、変態メッセージを送る男性が恋愛対象になるのだろうか。私は勘弁願いたい。多分、榎沢も同じ気分だっただろう。
私たちはその後も無心でその文章の趣旨を拾い、気になる部分があったら抽出して表にメモするという、ある種修行のような作業を延々と繰り返した。
下世話なことをしているなとわかっているが、そこを意識すると辛くなるので、努めて無感動に徹した。
結論から言うと、神前さんが確認した映像データから、不審者らしき人物は見つからなかったし、私の読んだメッセージの中で決定的なものもなかった。
別の方面からのアプローチを考えることにして、本日の業務は終了。
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