たとえば僕が死んだら

草野 楓

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第三章:肉便器の恋

出張レイプ②

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 ――翌日。
 椿を迎えに来たのは、銀の舎弟たちだった。
 ふたりの男を見たとたん、椿は、「あっ……」と顔をこわばらせた。
 丹下組にいたとき、椿の性奴隷調教を担当した男たちだった。
 

「久しぶりだな」
 黒のケーブルニットのタートルセーターに、ぴっちりしたデニムのスリムジーンズを身に着けた椿の細い体を舐め回すように見た男たちは、

「……ずいぶんと色っぽくなってきたじゃねーか」
 と笑う。
 その視線のいやらしさに、椿はぞくっとする。


 ――外に出るのは、3か月ぶりだった。
 都会のビルの上空を覆う、どんよりした黒い雨雲。
 冷たい北風が椿の頬を刺していく。

(……寒い……)

 晴れ着姿で破魔矢を持つカップルや、ダウンコートを着込んだ若者たちが笑いながら通りすぎる。
 自分とはかけ離れた日常を過ごす人々を眺めているうち、黒塗りのベンツが真横に停まった。

「――何をしている。早く乗れ」
 助手席のスモークガラスの窓が開き、銀が顔を見せる。
 舎弟たちが、椿の腕をひっつかみ後部座席に押し込む。
 
 椿を真ん中にし、両脇にくっついた男たちは、
「……おまえ、ナンバー1の売れっ子になったんだってなぁ?」
 世間話でもするかのように聞いてくる。
「スカトロとか、かなりえげつないことさせられてるらしいな。ステージでうんこ出すとか、いったいどんな気分だよ?」
「…………」
 きゅっと唇を噛みしめ、下を向いた椿に、
「……なんだよ、だんまりかよ」
「気に入らねぇな」
「だったら――カラダに聞いてやろうぜ」
 男たちは、セーターの上から、椿の乳首をつまみあげた。
「あっ! あぅっ……!」
「ほらほら、おまえの大好きなおっぱいクリクリだぞ~」
 布ごしに敏感な蕾をもてあそばれ、息が乱れる。

「おっ、勃ってきた、勃ってきた♡」
 男たちは笑いながら、椿の乳首をこすり続ける。

「このまま乳首イキできるか、試してみようぜ」
「――銀さん。こいつちょっとナマイキなんで、思い知らせてやってもいいっスか?」
 舎弟のひとりが助手席の銀に聞く。
 タバコの煙をくゆらし、
「……好きにしろ」
 と銀は答える。

「へへっ、いいってよ。よかったな」

 ごきげんになった男たちが、椿のジーンズのジッパーを引き下げる。
 なかから現れた女物の黒いレースのTバックパンティに、
「うわっ、エッロ! こんなん穿いてるのかよ」
 と目を見張る。
「もしかしてこっちも……」
 タートルネックセーターをたくし上げ、パンティとお揃いの柄の黒いブラジャーに、
「……マジかよ」
 ごくりと息を呑む。
 
「なんかすげぇ興奮してきた……」
「おれも――」

 鼻息を荒くした男たちは、椿のパンティをぐいっと下ろす。

「あっ……!」
 ヌメヌメと光った勃起チンポが、ぷるんっ、と顔を見せる。

「すげーガマン汁でギトギトじゃん」
「乳首だけでこんなに感じたのか? このヘンタイが」

「うっ、うぅっ……!」

「相変わらずちっさいチンポだなぁ。おっきしてこのサイズかよ」
「タマ、けっこう膨らんでるな。オナ禁何日めだ?」

「……い、1週間――です……」

 性奴隷の部屋には監視カメラが設置されているため、勝手にオナニーすることはゆるされない。
 
「かわいそうにまだ手コキ禁止なのか。乳首とおまんこだけでしかイけないザコチンポだもんな」

 パンパンにふくらんだタマ袋を揉まれ、ぶるんぶるんチンポが揺れる。

 もうひとりの男がたくしあげたセーターを椿自身に持たせる。

「おっぱいご開帳~♡」
 
 ブラジャーのフックを外され、ズルッと引きずり下ろされる。
 ピンッと伸ばして棒状にしたブラジャーで乳首の下側をこすられ、「ひっ、いっ、いぃっ……!」とセーターを持つ手をビクビクさせる。

「こいつだいぶ乳首デカくなったな」
 ふたりがかりの乳首高速ピストン。
「うっ、ほっ♡ おほっ! んっ♡」
「乳首の感度、上がってるな。このままだとザーメン出ちまうんじゃね?」
「そこのボックスにコンビニのビニール袋入ってただろ。そん中に出させようぜ」

 アームレストのボックスから取りだしたビニール袋をチンポにかぶせ、持ち手を縛る。
 空気が入って膨らんだビニールの中でビクン! ビクン! と揺れ動く限界勃起チンポ。

「さすが短小だな。全部入ったぞ」
「ま、タマは出ちまったけどな」

 ははっ、と笑いながら、タマ袋をモミモミされる。

「うっ、ふっ、うぅっ……うんッ……!!!」
「ウンウンうるせーな」
「しゃべれねぇようセーターくわえてろ」

 両手をつかんでバンザイさせられ、セーターの裾を口のなかに突っ込まれる。

「……ッ……! ッ……!」

 ふと前を向く。
 ルームミラーに映る、端正な銀の横顔。
 サングラスをかけているせいで、表情はよくわからない。
 だけどなぜだろう――銀がそこにいると思うだけで、よけい恥ずかしさがこみ上げてくる。

「そろそろ着くぞ」
「んじゃとっととイこうな。ヘンタイドマゾ奴隷の椿ちゃん」

 男たちが、椿の乳首をレロレロと舐め、チューッと音を立てて吸い上げる。
 まるでニップルサッカーで吸い上げられているような刺激に、ビニール袋の中にガマン汁がポタポタ垂れる。

「ははっ、すげービニール袋揺れてる」
「乳首気持ちいいのかぁ?」
「……ッ! ……ッ!」

 セーターを咥えた唇から、ボトボトとよだれがこぼれる。
 
(もっ、もうっ、イクッ……!)

 えびぞりになった椿は、ビニール袋の中に、ドビュドビュッと勢いよく射精した。

「おっ、出た出た」
「よかったなぁ、ザコチンポ汁たくさん出せて」
 ザーメンの重みで垂れ下がったビニール袋を外す。

「どうするよ、これ」
「……こうしたらいいんじゃね?」

 二ヤッと笑った男が、ビニール袋を椿のチンポの先にくくりつける。
 キュッと持ち手でチンポを縛り、

「ははっ、めっちゃ笑える」
「ザーメン袋ぶら下げておつかいかぁ?」
 チンポから袋をぶらーんと下げられた椿の姿をゲラゲラ笑う。

(……いっ……いやっ……)

 涙がじんわりと滲む。
 
 こんな――こんな情けない姿まで見られてしまうなんて――――

「傑作だな。写真、撮っておこうぜ」
 たくしあげたセーターを咥えさせられ、半萎えになったチンポからザーメン袋をぶら下げた椿を、男たちはパシャパシャとスマホで撮影する。


 ――車は、丹下組の幹部たちが待つ、神楽坂の料亭へと入っていった。



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