【完結・R18】恋は一度、愛は二度

とっくり

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 その夜。

 別荘の暖炉に小さな火が灯り、あたたかな光が部屋を包んでいた。

 アリスはソファでノエルの肩に身を寄せ、ふたりのあいだに静けさが流れていた。

 言葉は少なくてもよかった。

 互いの呼吸と鼓動が、確かなぬくもりを伝えていた。

 ノエルはそっと、アリスの頬に手を添えた。その指先に、彼女が身を預けるのを感じたとき――

 もう、これ以上の言葉は必要なかった。

 ノエルはアリスを引き寄せ、抱きしめると、飢えたように唇を奪った。ノエルの舌がアリスの口内をまさぐる。舌を絡められた時、ゾクゾクとした快感がアリスの体に押し寄せた。

「んっ・・・ノエルさま」

 アリスから甘い吐息が漏れた。

「君と初めて結ばれた日から、また、一緒に夜を過ごしたいと思っていたんだ・・・。君に触れたくて堪らなかった」

 ノエルの手がそっとアリスの肩に触れ、続いて、指先が慎重にドレスの留め具へと滑っていった。

「……外しても、いい?」

 アリスは静かに頷き、何も言わずに、目を閉じた。

 ノエルはその返事を肯定と受け取り、慎重にドレスの背を探る。
 リボンがほどかれ、ひとつ、またひとつとボタンを外していく。

 焦らすのではなく、急がないために。
 彼の手つきは終始、丁寧で、優しかった。

 アリスのドレスが、完全に床へと落ちたとき。ノエルは何も言わずに、そっと彼女の頬をなでると、ノエルの顔が再びアリスに近付き、濃密なキスが始まった。

 お互いに求め合う熱いキスの後、

 ノエルはアリスのスラリとした首を舐めるように舌を這わせた。その熱い舌は、やがてアリス柔らかい胸のふくらみに到達し、先端が固くなるまで舐め回した。

 彼の熱い舌の刺激に、耐え難い快感に襲われたアリスは思わず仰け反った。

 胸の愛撫が続くたび、アリスは自身の下腹部が熱く疼くのを感じた。ノエルの手は、下着の中をまさぐり、熱く潤うアリスの芯をとらえた。アリスはとろけ、息もつけなくなっていた。

「アリス、綺麗だ・・・」

「んんっ・・・、あんっ」

 ノエルはアリスの秘めやかな部分を丹念に指で愛撫した。この前、味わった充足を求めてそこが疼いているのがわかる。

 彼のいやらしい指遣いは甘い責め苦となってアリスを乱し、芯をとろとろにさせた。

 すでに興奮は募り、極限に達しようとしている。アリスはじっとしていられず、あえぎ声が大きくなっていた。

「ノエル様っ、あんっ、そこ、ダメ、あぁっ、・・・」

 秘めやかな芯の部分を指でなぞり、十分な潤いがわかると、ノエルの長い指が入っていった。

「あぁ……アリス…。この前より、なかがトロトロだ。もうすでに2本の指が入っているよ」

 アリスのなかをゆっくりと掻き回す、ノエルの指が刺激となり、さらに快感を拾い始める。

「・・・あっ、あぁっ、んんっ」
 
 アリスのなかから引き抜いた指は、愛液がたっぷりと絡みついていた。
ノエルは指についたその愛液を舐めた後、敏感な蕾に指を這わせる。

「アリスのここ…また舐めたい」

 アリスは快感に身を捩らせ、ノエルの言葉をぼんやりと聞いていた。

「あっ、あん、いや、だめっ!」

 気づけば、アリスの両足の間にノエルは顔を埋め、下着をずらした。ほんのり赤くなったアリスの蕾を舌先で転がし、味わうようにして舐めている。

「・・・んん、アリスの愛液、美味しい」

「あっ、あぁん、恥ずかしいっ、いやっ」

 アリスは羞恥を感じながらも、快楽に支配され、自然と腰をくねらせていた。ノエルは容赦なく、アリスのなかに舌を這わせ、時折、蕾を甘噛みする。

「あっ、・・・んんっ。ノエル様、そこだめ、
あんっ!」

 甘やかな刺激を感じながら、やがて中心に押し寄せる快楽の波が大きくなり、とうとう抑えきれなくなった。

「アリス、達しそうなんだね」

 ノエルはアリスの絶頂が近いことを知ると、アリスの蕾を強めに吸った。

「ああっ!!」

 アリスは電流が走ったような快感に襲われ、絶頂の瞬間に圧倒された。
 息も絶え絶えに、アリスは呆然と快楽の波に酔いしれた。

「はぁ、はぁ、・・・っノエル様、わたし・・・大きな声で・・・ごめんなさい」
「謝る必要なんかない。アリスが気持ちよくなってくれて嬉しい」

 ノエルが優しく微笑んで、アリスの柔かな栗色の髪を愛おしげに撫でてから、アリスの唇に軽くキスを落とした。
 
 愛情のこもったノエルの仕草に胸が熱くなったアリスは思わず、
「ノエル様にも・・・気持ちよくなってほしい」
 照れながら、上目遣いで懇願した。

「アリス・・・っ!」

 ノエルの硬くなった欲望は、アリスの潤う秘めやかな所に当てられた。すでに敏感になっているアリスは思わず声が漏れてしまう。

「あん・・・っ」
「可愛すぎる・・・アリス。もう我慢ができない」

 懇願するような、切迫詰まった様子のノエルは、ゆっくりとアリスの身に欲望を沈めていく。アリスのなかがノエルのモノで圧迫されたが、もう前回ような痛みは無くなっていた。

なか気持ちいい・・・入り口はキツいのに、奥は蕩けている」

 ノエルの余裕のない表情に、アリスは胸が高鳴る。

「んっ・・・ノエル様も、気持ち良いのですね・・・」
「うん・・・、気持ち良すぎてダメになりそうだ」

 二人の身体が繋がり、押し広げられる感覚は驚くほどに気持ちが良く、アリスは蕩けた。ノエルが奥に進み、熱い感覚がさらに広がる。
 規則的にノエルが動くたびに、アリスの身体に快楽が襲いはじめた。いやらしい水音が室内に響く。

「・・・あぁっ、アリス、すごく感じてくれてるね」

 ノエルは角度を変えて腰を激しく揺らしていく。ノエルの律動に合わせて、アリスは頂点に向かって上昇していた。

 鮮烈な快感がアリスの奥深くを締めつけた。全身を震わせ、手を伸ばしてノエルの肩にしがみつく。やがて絶頂の瞬間をとらえた。

「はぁ、はぁ、ああっ、もうダメっ!あんっ!ああっ!!」

 熱い快楽の波となって全身を駆けめぐった。ノエルも絶頂が近いのか、息遣いが荒くなっていた。

「っ・・・はぁっ、アリスっ、いくっ・・・」
 
 ノエルの白濁した欲望がアリスの腹部に広がった。アリスはすでに達し、すべての力を奪い取るほどの充足感が残された。

 二度と動けそうにもないと思うくらいにアリスは脱力した。ノエルはアリスの汗ばむ額にキスをした。

「ありがとう」
 息を切らし、かすれた声で言う。

 アリスも声を出そうとしたが、舌が動かず、頭が働かなかった。焦点が合わない瞳が潤んでいた。

 ノエルは起き上がると、清潔な布で、アリスの腹部に残る欲望を拭き取った。
手つきがどこまでも優しく、瞳には深い愛情が感じられた。穏やかな安らぎが訪れ、襲いかかる極度の疲労の波にアリスは押し流された。

「アリス・・・愛しているよ」

 再び、眠りに落ちるアリスの唇に、静かにキスをして、ノエルはぎゅっと抱きしめた。
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