恋を愛して、愛に恋する。

高殿アカリ

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「愛してる」をもう一つ

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泣きたいくらいに、好きだから

死にたいみたいに、愛してるから



たぶん

誰にも渡したくないんだと思う

私とあなただけの

思い出であってほしいのだと思う



わけも分からず

惹かれていったあの日々

誰かの紹介だったなんて

私のこの手で見つけたかった



だけど、そんなものは

ただの夢なの

だけど、そんなものは

ただの幻なの



悔しいけれど

私より本当のあなたを愛する人が居るから

哀しいけれど

私はどこまでも誰かだけには絞れやしないから



私は私以外を愛することが出来ないから

愛さなくていいのなら

好きだ、というだけでいいのなら

あなたは私の中の一番よ



いつまでも

どこまでも

きっとずっと一番よ



白ワインを片手に

ほろ酔い気分で

あなたのことだけを思って泣くの

それが私の幸せだから



あなたが私の中だけで生きてくれていたら

そんなことを思う度

私は自己嫌悪で吐きそうになる



私とあなたが出会うには

一体何人の人たちの繋がりが必要なんだろう



私とあなただけの世界で

私たちが巡り会うことは難しいわ

だって、そんな世界なんて

ありはしないのだから



あなたを愛したいのに

願いはたったそれだけなのに

それさえも誰かの願いと重なってしまう



額を突き合わせて

「愛しているわ」

それから微笑み合って

甘く柔らかいキスをするの



それなら私

死んでもいいわ

あなたのボディガードたちに

撃ち殺されてね



そんなロマンチックな最期なら

私もあなたの一部になれる気がするから

あなたの声で、言葉で、

私との恋が何度も何度も紡がれる気がするから



それなら私

永遠に幸せなのに
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