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異世界地球編
1歳
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イツキは転生してから毎日トレーニングをしている。
目標が世界征服なのだから少しでも実力をつけなければならない。
といっても、赤ん坊に筋力トレーニングは無理だ。
何をトレーニングしているかといえば、飛行魔法である。
死神のストタナから魔法の適性をもらっているので使えるはずなのだがうまく使えなかった。
一方で飛行魔法は使い方が感覚で分かったのでそちらを使っていた。
今行っているのは、ゆりかごから少しだけ浮いた状態を維持するトレーニングだ。
1回自由に飛びまわったらウルラにとても驚かれゆりかごに連れ戻された。
そんなこんなで工夫したトレーニングだが、自由に飛びまわるのと同じくらい体力(魔力?)消耗する。
飛行魔法で常時浮いて、疲れたら降りて寝ることを繰り返していた。
その日もそんなトレーニングで1日過ごそうとしていた。
そこに懐かしい声が聞こえてきた。
(樹さん、死神のストナタです。連絡が遅れて申し訳ありません。あ、考えてることはこちらで読み取れるので何が言いたいか考えてくれれば大丈夫です)
(わかった。それはいいけど、転生して1年も放置って何かあったのか?)
(いえ、時間の流れるスピードがそちらの世界は早いのでこんな時期になっちゃいました)
(なんだそれ。ところで魔法の適性があるとかいう話だったが全く使えないんだが?)
(確かに適性は付与されてますよ。魔法はそちらの世界の人に習ってくださいね)
(なんだよ、そういうことか)
(はい。それで、能力付与の担保の話なんですけど、決まったのでお知らせします)
(おう、何でも来い)
(では、樹さんが担保にしていただくのは『男性機能』に決定いたしました)
(……ストナタ、ちょっといいか?)
(はい、なんでしょう?)
(現状で既に『男性機能』が無いんだが……)
現在イツキちゃん(1歳)である。
(はい。なので全属性魔法特性や経験値10倍といった能力付与ができました)
(そう言うことは先に言え!)
(申し訳ありませんが、フリーハンドのうちだと思って諦めてください)
(諦めきれるかあっ!)
(来世は男性だといいですね)
(お前が言うな!)
(それでは、話は尽きませんがこの辺で失礼させていただきますね)
(おい、勝手に会話を切ろうとするな!おーい!)
それっきりストナタと連絡はとれなくなった。
不本意ながら、現世のことは目をつぶり来世のためにトレーニングするしかなかった。
飛行魔法が使えるといってもまだまだ1歳児。
おしめを替えてもらったり、お乳を吸ったりという特殊プレイにイツキは打ちのめされ、諦めの境地に至っていた。
そんなある日、珍しいことに母親の腕に抱かれて散歩をしていた。
家から出ると世界樹と呼ばれる大樹を中心とした森の中に家を建てて生活するエルフの姿がある。
翼のあるウルラに対してはよい目を向けられていない。
そんな排他的な総人口100人にも満たない小さな村だ。
その中でもひときわ大きな建物がある。
オプシトゥス家の本家の家だ。
村全体の会議も行うため大きく作られている。
その建物からエルフの男が一人出てくる。
ウルラの夫であり樹の現世での父親、ドーヴァである。
ドーヴァは痩身金髪碧眼で、他の村人より身なりがよかった。
何を隠そうドーヴァはオプシトゥス家の本家の次男坊である。
そんなドーヴァがウルラと関係を持つことをオプシトゥスの本家は良くは思わなかった。
そのためウルラとイツキは村の外れに居を構えることとなった。
今、ウルラとドーヴァは久しぶりの短い逢瀬を楽しむのだった。
「やぁ、ウルラ。不自由はないかい?」
ドーヴァはウルラに会えたことをうれしく思い破顔して問い掛ける。
「はい。ドーヴァ様のお陰でつつがなく過ごしております。」
「親父たちは頭が硬くってね。なかなか子供にも会えやしない」
ドーヴァは親からウルラに会うことは禁止されていた。
しかし、たまに偶然を装って会うことはあった。
「そう思いまして今日は連れてきておりますよ。ほら、イツキ。お父さんですよ」
イツキの顔を見るとドーヴァは再び破顔した。
「飛行魔法で飛び回っているって聞いたからどんなおてんばかと思ったが、利発そうないい子じゃないか」
「飛行魔法に限って言えばすでに村1番だと思いますよ」
「他の魔法を覚えた時が楽しみだ。ではな」
「はい」
そうしてドーヴァは離れて行った。
1年以上も会っていなかった二人の逢瀬には短すぎるかもしれないが、それくらいしか許されてはいないのだった。
ウルラはしばらくドーヴァの後ろ姿を眺めるときびすを返して村外れの家に戻っていく。
その途中、樹には独特のフォルムの見覚えのあるものが目に入ってくる。
(あれって富士山じゃないか?)
腕を伸ばして山を指さすと母親が説明してくれる。
「山が気になるの?あれはペルペトゥス山、通称不死の山と言っておばあちゃんの故郷なのよ」
類似した形状と類似した名前。
イツキはここが別世界の日本なのかもしれないと疑問を持った。
確認するためには上空から見ることが一番だ。
イツキが飛行魔法を発動させると腕にかかる重さがなくなったことに気付いたウルラがイツキを抱きしめ直す。
「どうしたの?飛んで早く帰りたいの?」
そんなウルラの問いかけに、イツキは上を何度も指さして高度を上げたいことを伝えようとした。
「空に上がりたいの?しょうがない子ね」
そう言うと、ウルラは翼をはためかせると高度を上げていく。
眼下に広がる大パノラマにイツキは興奮したが目的も忘れていなかった。
遠くに見えるは房総半島、東京湾、三浦半島、相模湾、伊豆半島、駿河湾。
海岸線を見ただけだが、どうやらここは別世界の日本らしかった。
そうなるとこの世界は地球のような地理になっているのだろうか。
地球を舞台に世界征服となれば、歴史上誰もなしえていないことをなさなければならないことになる。
そうしなければ来世もまた『イツキちゃん』である。
イツキの頭の中は世界征服をどのようにするかということから天下統一をどのように為すか、その前にこの村の統治機構にどのように食い込むか、この村をどうやって大きくするかという事を考え出していた。
(この村の村長の次男の子に生まれたことは幸運な方だったかもしれない。何かの拍子に村長とその長男が事故で亡くなってしまえば権力闘争はできる。ただ、この村で事故なんか起こりうるのか?例えばどこかへ外交をしに移動中に落石があって無くなるといった不幸が思い付くが特に周りと交流がなさそうなこの村ではその可能性は低いといわざるを得ない。まだ毒殺とか暗殺の可能性の方が高いといえる。それもほぼ望み薄だが。それに申し訳ないが排他的なこの村でエルフとは言えない母を持ったことはマイナス要素だと思われる。それから、この村の周りの状況を調べなければいけない。だがどうする。自給自足が成り立っているために行商人も通らない。情報が集まらない。それとも母方の祖母の線から探るのが正解か。翼を持つ種族だから行動半径も大きいかもしれない。話せるようになったら行ってみないといけないな)
そんなことを考えているといつの間にやら家に戻ってきていた。
やらなければならないことは多い。
しかし、今できることは限られている。
飛行魔法のトレーニングだ。
目標が世界征服なのだから少しでも実力をつけなければならない。
といっても、赤ん坊に筋力トレーニングは無理だ。
何をトレーニングしているかといえば、飛行魔法である。
死神のストタナから魔法の適性をもらっているので使えるはずなのだがうまく使えなかった。
一方で飛行魔法は使い方が感覚で分かったのでそちらを使っていた。
今行っているのは、ゆりかごから少しだけ浮いた状態を維持するトレーニングだ。
1回自由に飛びまわったらウルラにとても驚かれゆりかごに連れ戻された。
そんなこんなで工夫したトレーニングだが、自由に飛びまわるのと同じくらい体力(魔力?)消耗する。
飛行魔法で常時浮いて、疲れたら降りて寝ることを繰り返していた。
その日もそんなトレーニングで1日過ごそうとしていた。
そこに懐かしい声が聞こえてきた。
(樹さん、死神のストナタです。連絡が遅れて申し訳ありません。あ、考えてることはこちらで読み取れるので何が言いたいか考えてくれれば大丈夫です)
(わかった。それはいいけど、転生して1年も放置って何かあったのか?)
(いえ、時間の流れるスピードがそちらの世界は早いのでこんな時期になっちゃいました)
(なんだそれ。ところで魔法の適性があるとかいう話だったが全く使えないんだが?)
(確かに適性は付与されてますよ。魔法はそちらの世界の人に習ってくださいね)
(なんだよ、そういうことか)
(はい。それで、能力付与の担保の話なんですけど、決まったのでお知らせします)
(おう、何でも来い)
(では、樹さんが担保にしていただくのは『男性機能』に決定いたしました)
(……ストナタ、ちょっといいか?)
(はい、なんでしょう?)
(現状で既に『男性機能』が無いんだが……)
現在イツキちゃん(1歳)である。
(はい。なので全属性魔法特性や経験値10倍といった能力付与ができました)
(そう言うことは先に言え!)
(申し訳ありませんが、フリーハンドのうちだと思って諦めてください)
(諦めきれるかあっ!)
(来世は男性だといいですね)
(お前が言うな!)
(それでは、話は尽きませんがこの辺で失礼させていただきますね)
(おい、勝手に会話を切ろうとするな!おーい!)
それっきりストナタと連絡はとれなくなった。
不本意ながら、現世のことは目をつぶり来世のためにトレーニングするしかなかった。
飛行魔法が使えるといってもまだまだ1歳児。
おしめを替えてもらったり、お乳を吸ったりという特殊プレイにイツキは打ちのめされ、諦めの境地に至っていた。
そんなある日、珍しいことに母親の腕に抱かれて散歩をしていた。
家から出ると世界樹と呼ばれる大樹を中心とした森の中に家を建てて生活するエルフの姿がある。
翼のあるウルラに対してはよい目を向けられていない。
そんな排他的な総人口100人にも満たない小さな村だ。
その中でもひときわ大きな建物がある。
オプシトゥス家の本家の家だ。
村全体の会議も行うため大きく作られている。
その建物からエルフの男が一人出てくる。
ウルラの夫であり樹の現世での父親、ドーヴァである。
ドーヴァは痩身金髪碧眼で、他の村人より身なりがよかった。
何を隠そうドーヴァはオプシトゥス家の本家の次男坊である。
そんなドーヴァがウルラと関係を持つことをオプシトゥスの本家は良くは思わなかった。
そのためウルラとイツキは村の外れに居を構えることとなった。
今、ウルラとドーヴァは久しぶりの短い逢瀬を楽しむのだった。
「やぁ、ウルラ。不自由はないかい?」
ドーヴァはウルラに会えたことをうれしく思い破顔して問い掛ける。
「はい。ドーヴァ様のお陰でつつがなく過ごしております。」
「親父たちは頭が硬くってね。なかなか子供にも会えやしない」
ドーヴァは親からウルラに会うことは禁止されていた。
しかし、たまに偶然を装って会うことはあった。
「そう思いまして今日は連れてきておりますよ。ほら、イツキ。お父さんですよ」
イツキの顔を見るとドーヴァは再び破顔した。
「飛行魔法で飛び回っているって聞いたからどんなおてんばかと思ったが、利発そうないい子じゃないか」
「飛行魔法に限って言えばすでに村1番だと思いますよ」
「他の魔法を覚えた時が楽しみだ。ではな」
「はい」
そうしてドーヴァは離れて行った。
1年以上も会っていなかった二人の逢瀬には短すぎるかもしれないが、それくらいしか許されてはいないのだった。
ウルラはしばらくドーヴァの後ろ姿を眺めるときびすを返して村外れの家に戻っていく。
その途中、樹には独特のフォルムの見覚えのあるものが目に入ってくる。
(あれって富士山じゃないか?)
腕を伸ばして山を指さすと母親が説明してくれる。
「山が気になるの?あれはペルペトゥス山、通称不死の山と言っておばあちゃんの故郷なのよ」
類似した形状と類似した名前。
イツキはここが別世界の日本なのかもしれないと疑問を持った。
確認するためには上空から見ることが一番だ。
イツキが飛行魔法を発動させると腕にかかる重さがなくなったことに気付いたウルラがイツキを抱きしめ直す。
「どうしたの?飛んで早く帰りたいの?」
そんなウルラの問いかけに、イツキは上を何度も指さして高度を上げたいことを伝えようとした。
「空に上がりたいの?しょうがない子ね」
そう言うと、ウルラは翼をはためかせると高度を上げていく。
眼下に広がる大パノラマにイツキは興奮したが目的も忘れていなかった。
遠くに見えるは房総半島、東京湾、三浦半島、相模湾、伊豆半島、駿河湾。
海岸線を見ただけだが、どうやらここは別世界の日本らしかった。
そうなるとこの世界は地球のような地理になっているのだろうか。
地球を舞台に世界征服となれば、歴史上誰もなしえていないことをなさなければならないことになる。
そうしなければ来世もまた『イツキちゃん』である。
イツキの頭の中は世界征服をどのようにするかということから天下統一をどのように為すか、その前にこの村の統治機構にどのように食い込むか、この村をどうやって大きくするかという事を考え出していた。
(この村の村長の次男の子に生まれたことは幸運な方だったかもしれない。何かの拍子に村長とその長男が事故で亡くなってしまえば権力闘争はできる。ただ、この村で事故なんか起こりうるのか?例えばどこかへ外交をしに移動中に落石があって無くなるといった不幸が思い付くが特に周りと交流がなさそうなこの村ではその可能性は低いといわざるを得ない。まだ毒殺とか暗殺の可能性の方が高いといえる。それもほぼ望み薄だが。それに申し訳ないが排他的なこの村でエルフとは言えない母を持ったことはマイナス要素だと思われる。それから、この村の周りの状況を調べなければいけない。だがどうする。自給自足が成り立っているために行商人も通らない。情報が集まらない。それとも母方の祖母の線から探るのが正解か。翼を持つ種族だから行動半径も大きいかもしれない。話せるようになったら行ってみないといけないな)
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やらなければならないことは多い。
しかし、今できることは限られている。
飛行魔法のトレーニングだ。
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