Be The Ace! ~転生チートで世界征服!?~ アルファポリス用

荒波

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異世界地球編

11歳 辞令交付その1

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 空軍省の建物のエントランスにある案内板を見ると、第111戦闘攻撃隊は最上階である5階に配置になっていた。
 ということで、階段を飛行魔法で上がり部屋に到着した。
 部屋は学校の教室より少し大きいくらい。
 21人入るようになっている。
 入口に座席図が張ってあったので確認して中に入る。
 すると中には3人の女性が待っていた。
 全員グレーの制服姿だ。
 その中で1人女性が近づいてくる。

「失礼ですが、お名前をお聞かせ願えますか?」

 そう訊かれたので、自己紹介する。

「わたしはイツキ・ロクス・ウリギノスス・エト・ウィルグルティス=オプシトゥスです。こちらはアモル・ティル・ナ=ノーグ、アウィス=ソルフィリア、ウェントゥス=ラウレリンドリナンになります」

 そう答えると、別の女性が近づいてくる。


「オプシトゥス小隊長。私、小隊の庶務を担当することになりました、トント=カントナータです。よろしくお願いします」

 トントは金髪パッツンでたれ目の愛くるしい感じでよかった。

(これで厳しそうな人が着ていたら目も当てられない。)

「こちらこそよろしくお願いします。それで、これから何をすればいいのかな?」
「はい。まずは空軍の制服に着替えです。ロッカーの中に入ってますので、それに着替えてください。海軍の制服は回収します」

 ということなので、ロッカーまで連れていってもらい着替える。
 グレー一色の制服は味気ない。
 ただ、アウィスやアモルの様に翼がある人には背中のあいた制服が支給されている。

(肩甲骨のラインとかいい感じです!)

 そんなことを思いながら着替えると自分の席に移動する。
 他の人よりも一回り大きく、後ろに窓があるいわゆる上座だ。

(……落ち着かない)

 そうこうしていると、小隊の残り二名が到着した。

「フランマ=エクセルキターティオです。よろしくお願いします」

 フランマは赤い髪に赤い翼を持っていた。


「イツキ・ロクス・ウリギノスス・エト・ウィルグルティス=オプシトゥスです。イツキと呼んでください」
「そんな恐れ多い。せめて小隊長で……」
「ではそれで。小隊メンバーと自己紹介をお願いします」

 そうしてフランマが自己紹介をしているともう1人にメンバーが到着した。

「アンビティオ・カルタイ=ウィクトリケス、着任いたしました」

 アンビティオは黒目黒髪の悪魔、両サイドから角が生えており、蝙蝠の翼を持つ女性だ。


(硬い。もうちょっと柔らかく行きたいな)

「アンビティオさん、イツキ・ロクス・ウリギノスス・エト・ウィルグルティス=オプシトゥスです。イツキと呼んでください」
「恐れ多いです。オプシトゥス小隊長でいかがでしょうか?」
「駄目です。イツキと呼んでください」
「わかりました。イツキ様」

(まぁ、しょうがないか。階級社会だし……)

「ではそれで。他の小隊メンバーと自己紹介をお願いします」
「了解しました」

 ということで小隊6名と庶務1名の構成で空軍生活はスタートした。
 辞令交付を待っている間、トントがコーヒーを淹れてくれた。
 美味しかった。

「トントさん、このコーヒーなんだけど……」
「美味しくなかったですか?」
「いや、美味しかったからどこで買ったのかなと思って……」
「実家から送ってくるんですよ。コーヒー農家なので」

(うらやましい)

「コーヒー農家って、人間の侵攻は大丈夫なの?」
「ティモール島なのでのんびりしたものですよ」

(ティモール島出身なのか)

「ちなみに種族は何なの?」
「人間クォーターのエルフです。髪に隠れてますけど、ちょっと耳が尖ってますよ」
「そんなところにもエルフがいたんだね。わたしはハーピークォーターのエルフ。よろしくね」
「はい」

 そんな感じで親交を深めていたら呼び出しがあった。

「第111戦闘攻撃隊は大臣室に集合してください」

 ということなので、同じフロアの大臣室に行く。
 秘書に来た旨伝えると、並びを替えられた。
 イツキ、アモル、アウィス、ウェス、第2小隊長、第3小隊長、アンビティオ、フランマ、……という感じだ。
 トントは最後の方だ。
 並んだら、中に入る。
 広い室内で7列の縦隊を作って辞令交付を受ける。
 イツキは一番右前列だ。

「イツキ・ロクス・ウリギノスス・エト・ウィルグルティス=オプシトゥス海軍少尉候補生」
「はい」

 返事をして、大臣であるナベリウスの前に立つ。
 そして一礼。

「イツキ・ロクス・ウリギノスス・エト・ウィルグルティス=オプシトゥス海軍少尉候補生。空軍少尉に昇任させる。戦闘航空師団第1戦闘航空団第11戦闘攻撃群第111戦闘攻撃隊第1小隊長を命ずる」

(少尉になるだけじゃなく、なんかついてきたよ)

 表情には出さずに辞令を受け取ったら、また一礼して列の後ろに回り、並んでいた一番右の列の後ろに並ぶ。

「アモル・ティル・ナ=ノーグ海軍少尉候補生」
「はい」

 次はアモルがナベリウスの前に立つ。

「アモル・ティル・ナ=ノーグ海軍少尉候補生。空軍少尉に昇任させる。戦闘航空師団第1戦闘航空団第11戦闘攻撃群第111戦闘攻撃隊第1小隊付を命ずる」

 そんな感じで一回目の辞令交付は終了した。

「はい、コーヒーのお代わりをどうぞ」
「ありがとう、トントさん」

 トントは一等海兵から一等空兵への転官だった。
 コーヒーを持ちながらアンビティオさんに近づく。

「アンビティオさんは勲章は貰ったのですか?」
「はい。マラッカ海峡での戦闘で旭日中綬章をいただきました」

(なかなか頑張り屋さんなのかな)

「いい物をもらいましたね。それで、どんな戦いでしたか?」
「はい。まず、船を集めているということだったので、マレー半島側の船をすべて壊しまして、後はロングレンジからの攻撃で打ち倒しました」

 イツキ達のシンガポール撤退戦を思わせる戦い方だ。

「それでは、味方に損害は?」
「全くありませんでした。やはりイツキ様方の作ったドクトリンが効果を発揮しているようでした」
「ドクトリン?」

(そんなものは開発した覚えがないんだけどな)

「はい。相手の攻撃範囲に入らず生命探知を使って遠距離からの攻撃で仕留めるというものです。真似させていただきました」
「そんな大げさなものでもないのだけどね。どれくらい倒したんですか?」
「はい。仲間4名と700人ほど倒しました」
「なかなかの数だね。フランマはどうだったの?」

 フランマは完全に油断していた。

「はっ、えっ、なんでしょうか?」
「マラッカ海峡での戦闘の話です。何か勲章は貰ったんですか?」

 フランマは恐縮したように言う。

「はい。旭日小綬章をいただきました」

 フランマは所在なさげに言うが十分にすごいことだ。

「それもすごいですね。どれくらい倒したんですか?」
「3人で400人ほどです」
「それもすごいですね。いいメンバーに恵まれて小隊長としては嬉しいですよ」
「小隊長たちと比べられても困りますからね」

(フランマさんはそう言うけど、そんなにすごいものかな……)

「わたし達ってどんな言われ方をしているの?」
「以前は4人で『1,000人殺し』だったのが、単独で『1,000人殺し』なんですから、規模が違いすぎます。」
「そうです。4人は空軍のエースなのですから、もっと威厳を持ってください」

 フランマとアンビティオに教えられるとともに、姿勢を正すように言われてしまった。

(あんまり堅苦しいのは嫌なんだけどね……)

 そんな感じで親交を深めていたらまた呼び出しがあった。

「第111戦闘攻撃隊は大臣室に集合してください」

 ということなので、また大臣室に行く。
 本日2度目の辞令交付だ。
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