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59.二人の晩餐
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その晩、ハルバードさんと私の二人での夕食だった。
私はまたブリジットさんハンナさん率いるプロメイドに磨かれ、淡い紫色のワンピースを着せられた。
そして、ハルバードさんにエスコートされ夕食会場に向かう。
「レイ様、本当に綺麗です。こんなに可愛いらしくて愛おしい人だから、できれば人目に触れないところに閉じ込めておきたいのですが」
……ヒィッ!ものすごく優しい顔で微笑んで、超絶怖いことを言ってる…!恋人になっても手を緩めない…。
「…お、オホホホ……」
「あぁ可愛いいなぁ。好きですよレイ様」
小さなお部屋で、私たちだけの晩餐になった。
可愛いお花や雰囲気のあるロウソクの明かりに、すでにお食事は全部並んでいた。
「僕たちだけの時間にしたかったので、料理は全部用意してもらいました」
いつもいるメイドさんや使用人さんも誰もいない、本当に私たちだけ。
いつも通りとても美味しい食事、お酒を少し飲みながらゆっくりした時間を過ごす。
「レイ様、先日の女神との会話を覚えていますか?」
あのアホみたいな内容ですね。
「はい、覚えてます」
「女神がレイ様のことをミレイと呼んでいたと思うのですが…」
「そうなんです、私の本当の名前は美麗と言います。あの兵士さんの息子さんのリアムくんに名付けした時に、私の国の文字を書きましたよね?あの字で言うと、私の名前の意味は………う、」
自分で言うのはやっぱりためらう。
でも、ハルバードさんは私のこ、恋人だから、知っていてもらいたい。
「…う?レイ様?」
「自分で言うのが少し照れるような意味なのですが、…私の名前の文字は、美しいと麗しいと書いて美麗と言うのです」
ハルバードさんは目を見開くと、ものすごく優しい顔で私を見た。
「レイ様、ご両親に愛されているのがわかるとても素敵な名前ですね。貴女に相応しい名前だ」
「私の両親が、私が生まれたときに顔を見て、この名前を付けたと言ってました。でも…、あの王女様が言っていたように、私がここに召喚された時は、とても美麗とは言えない、…外見だったと思います。
だから、あの時、ハルバードさんに、…そ、その事を知られたのが、すごく、悲しくて……」
ハルバードさんの息を飲む音が聞こえたかと思うと、ハルバードさんは立ち上がり私の椅子の横に来て跪いた。
「レイ様、それはもう私が好きだったと言っているのと同じです。私はその事を聞けてとても嬉しいです」
そう言うと私の手を取り、私の指先に唇を付けた。
そうなの?そうか、球体だった私も私だけど、でも、ストレスを抱えスイーツを食べたいだけ食べて過ごしていた自分を、ハルバードさんに知られたくなかった。
だから私、それを知られた事が悲しかったんだ。
それって、あの時から私はもうハルバードさんのことを……?
「だから、メルトル村に戻ってからも連絡をくれなかったのですね?ああなんて可愛い人なんだ」
そうか…その事を知られて嫌だったから、だからハルバードさんに会いたくなかったんだ。
もう!誰か恋愛初級ドリルを私にー!
ハルバードさんは立ち上がり、私を抱きしめ私の頭にチュッと音を立てた。
「レイ様こちらへ」
手を引かれ隣の部屋の長ソファーに座らされる。
食事は終わったが、こちらのソファー会場はスイーツバイキングのように、目移りするほどたくさんのケーキやタルト、フルーツが置いてある。
「うわ~美味しそう!綺麗!」
「フフフ、美味しそうですね。レイ様、全部食べて良いのですよ?」
「さすがに全部は……」
食べると思う。
だけどここは食べれないフリが正解だよね?少女漫画で学習したし!
「レイ様がいつも美味しそうにデザートを食べているのを見ていました。料理人はとても喜んでいましたよ。レイ様は美味しい、料理人は嬉しい、どちらも幸せですね。
レイ様、私はレイ様がどのような姿であっても、貴女が好きなのです。そこを忘れないで頂きたいのです。貴女の幸せが私の幸せなのですから」
『美麗と一緒に美味しいスイーツ食べるのは止められないよねー。幸せだから』
お父さん……!
涙があふれ出していた。
ハルバードさんが慌ててハンカチを出し私の頬にそっとあてた。
「ごめんなさい。父が、私と、私と一緒にスイーツを……食べると…幸せだって、言ったのを、おも…思い出して…うぅっ」
ハルバードさんが私を抱き締めて、私の背中をポンポンと優しく叩いてくれる。
「私は子供の頃とても泣き虫でした。良く言えば慎重、悪く言えば臆病な子供でした。私が泣くと、母はいつも私の泣いた理由を根気強く聞いてくれて、どうしたら泣かないで済むか、その対策を一緒に考えてくれたのです。
でもある日、(泣くことがダメではないの。泣かなくても済むことなら対策するけど、本当は泣いても良いのよ、ハル)と言って私の背中を泣き止むまでこうしてくれたのです。弱虫で泣き虫な私もまた私なのです。そんな私は嫌ですか?」
私は首をブンブン横に振り、ハルバードさんにしがみついて泣いてしまった。
「レイ様、私にはありのままの貴女でいてください。そんな貴女が好きなのですから」
そう言ってハルバードさんはずっと私をポンポンしてくれていた。
「レイ様、私にももう両親はいません。レイ様ももうご家族に会えなくなってしまった。私たちいつか家族になりませんか?私はどのようなかたちでも、貴女をずっと支えていきたいと思っています」
こんな嬉しい提案ってあるかな。
また私にこの世界での家族が増える。
「嬉しいです、ハルバードさん、ありがとうございます」
「それではレイ様、お願いがあります。貴女のことを本当の名前で呼ばせて欲しいのです。いつか貴女と本物の家族になりたいという願いも込めて」
ハルバードさんも大切な家族を失っている。それが何年前であっても、その悲しみは癒えないはずだ。
それなのに、私のことを気遣ってくれている。この人と家族になれたらきっと幸せなんだろうな。
私も大切な人を幸せにしたい。
「はい、私のことは美麗と呼んでください。そして、家族には敬語は使われたくないので、これからは敬語も無しでお願いします」
ハルバードさんはゆっくりと微笑むと、
「美麗…」
と言ってまた私を優しく抱き締め、
「美麗、ありがとう。私の家族になってくれて、ありがとう… 私にもまた家族ができたよ」
しばらくそうして抱き締められていたが、ハルバードさんが私からゆっくり離れると、
「美麗、私にも幼名と言って幼い頃に呼ばれていた名前があるんだ。美麗がリアムにつけたユートと同じだ。
私の幼名はルイと言うんだ、意味は名高い戦士なんだけど、魔物にもそうだけど、清く誇り高い強い男になって欲しいと祖父が付けたんだ。
だけどね、その名を呼ぶのは祖父だけで、クスクス、両親は私をハルと呼んでいたんだ。せっかくお祖父様が幼名を付けてくれたのね、フフフ…!
美麗、美麗にも両親と同じようにハルと呼んでもらいたい」
ご両親が呼ぶ名前。
私もそう呼びたい。
「良いんですか…?」
「美麗、家族に呼ばれたら嬉しい名前だよ?」
「ハル…さん…」
ハルバードさんは嬉しそうではあるが、その顔をコテッと横に傾げ、私をじーっと見ている。もしかして……
「ハル…?」
ハルバードさんはそれは嬉しそうな顔をして、
「そうだよ美麗、家族なんだからさんは要らないよ、ああ美麗ありがとう。愛してる」
その日私たちは遅い時間までお互いの家族の思い出話しをした。
私はハルに家族のことを話すほど、心の中にきちんとその思い出が綺麗に折り畳まれて、心のあるべき場所に仕舞われていく感覚がした。
今までは、家族のことを思い出すたびに反射のように溢れた涙も、一瞬で高まる感情も、幸せな気持ちに柔らかく包まれ尖っていた敏感な思いがフラットになった感じがした。
この世界に来て、美味しいスイーツを食べながら、初めての感情を知り、穏やかな時間を過ごすことが出来た。
ハルの濃い紫色の瞳に映る自分がとても穏やかに笑っている。
この人の瞳にいつまでもこの表情を写せる自分でいたいと思った。
私はまたブリジットさんハンナさん率いるプロメイドに磨かれ、淡い紫色のワンピースを着せられた。
そして、ハルバードさんにエスコートされ夕食会場に向かう。
「レイ様、本当に綺麗です。こんなに可愛いらしくて愛おしい人だから、できれば人目に触れないところに閉じ込めておきたいのですが」
……ヒィッ!ものすごく優しい顔で微笑んで、超絶怖いことを言ってる…!恋人になっても手を緩めない…。
「…お、オホホホ……」
「あぁ可愛いいなぁ。好きですよレイ様」
小さなお部屋で、私たちだけの晩餐になった。
可愛いお花や雰囲気のあるロウソクの明かりに、すでにお食事は全部並んでいた。
「僕たちだけの時間にしたかったので、料理は全部用意してもらいました」
いつもいるメイドさんや使用人さんも誰もいない、本当に私たちだけ。
いつも通りとても美味しい食事、お酒を少し飲みながらゆっくりした時間を過ごす。
「レイ様、先日の女神との会話を覚えていますか?」
あのアホみたいな内容ですね。
「はい、覚えてます」
「女神がレイ様のことをミレイと呼んでいたと思うのですが…」
「そうなんです、私の本当の名前は美麗と言います。あの兵士さんの息子さんのリアムくんに名付けした時に、私の国の文字を書きましたよね?あの字で言うと、私の名前の意味は………う、」
自分で言うのはやっぱりためらう。
でも、ハルバードさんは私のこ、恋人だから、知っていてもらいたい。
「…う?レイ様?」
「自分で言うのが少し照れるような意味なのですが、…私の名前の文字は、美しいと麗しいと書いて美麗と言うのです」
ハルバードさんは目を見開くと、ものすごく優しい顔で私を見た。
「レイ様、ご両親に愛されているのがわかるとても素敵な名前ですね。貴女に相応しい名前だ」
「私の両親が、私が生まれたときに顔を見て、この名前を付けたと言ってました。でも…、あの王女様が言っていたように、私がここに召喚された時は、とても美麗とは言えない、…外見だったと思います。
だから、あの時、ハルバードさんに、…そ、その事を知られたのが、すごく、悲しくて……」
ハルバードさんの息を飲む音が聞こえたかと思うと、ハルバードさんは立ち上がり私の椅子の横に来て跪いた。
「レイ様、それはもう私が好きだったと言っているのと同じです。私はその事を聞けてとても嬉しいです」
そう言うと私の手を取り、私の指先に唇を付けた。
そうなの?そうか、球体だった私も私だけど、でも、ストレスを抱えスイーツを食べたいだけ食べて過ごしていた自分を、ハルバードさんに知られたくなかった。
だから私、それを知られた事が悲しかったんだ。
それって、あの時から私はもうハルバードさんのことを……?
「だから、メルトル村に戻ってからも連絡をくれなかったのですね?ああなんて可愛い人なんだ」
そうか…その事を知られて嫌だったから、だからハルバードさんに会いたくなかったんだ。
もう!誰か恋愛初級ドリルを私にー!
ハルバードさんは立ち上がり、私を抱きしめ私の頭にチュッと音を立てた。
「レイ様こちらへ」
手を引かれ隣の部屋の長ソファーに座らされる。
食事は終わったが、こちらのソファー会場はスイーツバイキングのように、目移りするほどたくさんのケーキやタルト、フルーツが置いてある。
「うわ~美味しそう!綺麗!」
「フフフ、美味しそうですね。レイ様、全部食べて良いのですよ?」
「さすがに全部は……」
食べると思う。
だけどここは食べれないフリが正解だよね?少女漫画で学習したし!
「レイ様がいつも美味しそうにデザートを食べているのを見ていました。料理人はとても喜んでいましたよ。レイ様は美味しい、料理人は嬉しい、どちらも幸せですね。
レイ様、私はレイ様がどのような姿であっても、貴女が好きなのです。そこを忘れないで頂きたいのです。貴女の幸せが私の幸せなのですから」
『美麗と一緒に美味しいスイーツ食べるのは止められないよねー。幸せだから』
お父さん……!
涙があふれ出していた。
ハルバードさんが慌ててハンカチを出し私の頬にそっとあてた。
「ごめんなさい。父が、私と、私と一緒にスイーツを……食べると…幸せだって、言ったのを、おも…思い出して…うぅっ」
ハルバードさんが私を抱き締めて、私の背中をポンポンと優しく叩いてくれる。
「私は子供の頃とても泣き虫でした。良く言えば慎重、悪く言えば臆病な子供でした。私が泣くと、母はいつも私の泣いた理由を根気強く聞いてくれて、どうしたら泣かないで済むか、その対策を一緒に考えてくれたのです。
でもある日、(泣くことがダメではないの。泣かなくても済むことなら対策するけど、本当は泣いても良いのよ、ハル)と言って私の背中を泣き止むまでこうしてくれたのです。弱虫で泣き虫な私もまた私なのです。そんな私は嫌ですか?」
私は首をブンブン横に振り、ハルバードさんにしがみついて泣いてしまった。
「レイ様、私にはありのままの貴女でいてください。そんな貴女が好きなのですから」
そう言ってハルバードさんはずっと私をポンポンしてくれていた。
「レイ様、私にももう両親はいません。レイ様ももうご家族に会えなくなってしまった。私たちいつか家族になりませんか?私はどのようなかたちでも、貴女をずっと支えていきたいと思っています」
こんな嬉しい提案ってあるかな。
また私にこの世界での家族が増える。
「嬉しいです、ハルバードさん、ありがとうございます」
「それではレイ様、お願いがあります。貴女のことを本当の名前で呼ばせて欲しいのです。いつか貴女と本物の家族になりたいという願いも込めて」
ハルバードさんも大切な家族を失っている。それが何年前であっても、その悲しみは癒えないはずだ。
それなのに、私のことを気遣ってくれている。この人と家族になれたらきっと幸せなんだろうな。
私も大切な人を幸せにしたい。
「はい、私のことは美麗と呼んでください。そして、家族には敬語は使われたくないので、これからは敬語も無しでお願いします」
ハルバードさんはゆっくりと微笑むと、
「美麗…」
と言ってまた私を優しく抱き締め、
「美麗、ありがとう。私の家族になってくれて、ありがとう… 私にもまた家族ができたよ」
しばらくそうして抱き締められていたが、ハルバードさんが私からゆっくり離れると、
「美麗、私にも幼名と言って幼い頃に呼ばれていた名前があるんだ。美麗がリアムにつけたユートと同じだ。
私の幼名はルイと言うんだ、意味は名高い戦士なんだけど、魔物にもそうだけど、清く誇り高い強い男になって欲しいと祖父が付けたんだ。
だけどね、その名を呼ぶのは祖父だけで、クスクス、両親は私をハルと呼んでいたんだ。せっかくお祖父様が幼名を付けてくれたのね、フフフ…!
美麗、美麗にも両親と同じようにハルと呼んでもらいたい」
ご両親が呼ぶ名前。
私もそう呼びたい。
「良いんですか…?」
「美麗、家族に呼ばれたら嬉しい名前だよ?」
「ハル…さん…」
ハルバードさんは嬉しそうではあるが、その顔をコテッと横に傾げ、私をじーっと見ている。もしかして……
「ハル…?」
ハルバードさんはそれは嬉しそうな顔をして、
「そうだよ美麗、家族なんだからさんは要らないよ、ああ美麗ありがとう。愛してる」
その日私たちは遅い時間までお互いの家族の思い出話しをした。
私はハルに家族のことを話すほど、心の中にきちんとその思い出が綺麗に折り畳まれて、心のあるべき場所に仕舞われていく感覚がした。
今までは、家族のことを思い出すたびに反射のように溢れた涙も、一瞬で高まる感情も、幸せな気持ちに柔らかく包まれ尖っていた敏感な思いがフラットになった感じがした。
この世界に来て、美味しいスイーツを食べながら、初めての感情を知り、穏やかな時間を過ごすことが出来た。
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