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55.沼の浄化
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その男の子は私の目の前に浮かんでいた。
「ねぇ?僕にお願いって言ったのはお前ですか?」
か、かわ…いい…
クルクルの巻き毛は水色で、大きな瞳も水色、3頭身?4頭身?全身プクプクしてる……
「そうだよ、出てきて欲しくてお願いしたの。嫌だった?」
パァーッと笑顔になったその顔は天使そのものだった。
「あのね、僕はですねハロウトって言います。水の神なんです。皆がね、僕のこと偉いねって言ってくれないから、家出したのです。でも1週間経っても誰もごめんねしに来ないから、もっと怒ってました。
でも、お前が、あれ?お前、美麗か?」
「うん、そうだよ、美麗だよ」
「そうか、お前だったのですね?美麗、僕をギュッとして、いいこいいこして、偉いねって言うのだ」
ぐっ…!この…このガキ……!
か、かわええ…、でもコイツのせいで皆が…私がっ…!
「……良いよ、おいで」
ハロウトはシュッと私の胸に抱き着くと顔を埋め、短い両手を私の背中に回した。
ぐぬぅーっ……!
この子が原因なんだよ!私が召喚されたの!……でも…かわえぇ…
「ハロウト、水の神様の仕事頑張って偉いね。もう引きこもったりしない?私の言うこと聞いてくれる?」
ハロウトは私の胸に自分の顔をずっとスリスリしている。
横にいるハルバードさんが、
「ちょっ、…さすがにそれは、神でも…」
と、ずっとブツブツ言っている。
さて、甘やかしタイムは終わりだ。
「僕ね、美麗のこと大好き!言うこと聞きますから、もっと褒めて~」
またギュッとして良し良しと頭を撫でた。
もう良いだろう。コイツが諸悪の根源なんだから。
「ねぇ、ハロウト…?私はハロウトが引きこもったせいで、この世界に来ないとならなくなったんだよ?
そしてこの世界の人にもたっくさん迷惑かけたよねぇ…?
馬っ鹿もーんっ!!許さないよ!神様のくせに馬鹿!どうしてくれるの!?子供だからって許されると思ったら大間違いだよ!!」
一段落とした声で怒鳴りまくった。
ハロウトはスリスリをやめてピタッと動きを止めると、恐る恐るわたしを見上げる。
鬼のような顔でハロウトを見下ろす私を見て、
「……ひっ!…美麗?…あの、えっと、ごめんね、もうしないです!許してください。僕、ちゃんとお仕事します!約束します!うぅっ……グスッ…」
はぁ……
これ以上責めても私が元いた世界に帰れる訳では無い…。
それに驚くことに過去に魔物の被害で直接命を落とした人はいないそうだ。
過去の聖女様たち…コイツです、コイツのせいで私たちは……召喚されて……。
でも聖女様たちのお陰で魔物による犠牲者は治療され、やっと歪んだこの馬鹿げた現象も終わります。
いつかどこかでお会い出来たら、お互い愚痴り合いましょう……
それに、この瘴気の沼が解決したから、もう私のように召喚される犠牲者が出ないことが唯一の救いだ。
「……。約束してくれるならもういいよ…。人間に被害が出ることはもうしないよね?神様なんだから!
でも悪い事をしたらその相手には誠意をもって謝るのと、反省はしてもらうよ?」
ハロウトはボロボロ涙をこぼしながら、また私にしがみつき、
「ありがとう、美麗は優しいです。人間に悪いことはもうしません。僕美麗が大好きです。美麗とずっと一緒にこうしています。良いですよね?」
うぐっ…!コイツ……
「おいハロウト、私たちにも謝罪してもらうから帰るぞ」
女神がハロウトの首根っこを掴んで私から引き剥がすのと同時に、ハルバードさんが私の両肩を引いた。
「レイ様、これ以上はちょっともう黙っていられません」
「あーん!美麗~!離れたくない!僕と結婚しよう!ね?美麗、助けてー!」
ハロウトは女神に紙袋でも持つかのように片手に持たれジタバタしている。
「ダメだよ、ハロウト。私の言うこと聞いてくれるんでしょ?それに私は誰とも結婚はしないから」
私の肩に手を置いているハルバードさんがピクッと反応した。
「…グスッ…グスッ…美麗また会える?」
「ちゃんと反省して、人間にごめんなさいしたらね」
「わかったです。…美麗大好き、またね」
「美麗、この度のことも感謝する。礼は必ずする」
そう言うと一瞬にして私たちの前から消えてしまった。
とはいえ、人間が何千年も受けていた被害が、神にはたったの一週間だったなんて。
それにしても……
ん?あれ?フラフラする…。
私は一気に襲ってきた睡魔に抗うことが出来ず両目を閉じた。
「ねぇ?僕にお願いって言ったのはお前ですか?」
か、かわ…いい…
クルクルの巻き毛は水色で、大きな瞳も水色、3頭身?4頭身?全身プクプクしてる……
「そうだよ、出てきて欲しくてお願いしたの。嫌だった?」
パァーッと笑顔になったその顔は天使そのものだった。
「あのね、僕はですねハロウトって言います。水の神なんです。皆がね、僕のこと偉いねって言ってくれないから、家出したのです。でも1週間経っても誰もごめんねしに来ないから、もっと怒ってました。
でも、お前が、あれ?お前、美麗か?」
「うん、そうだよ、美麗だよ」
「そうか、お前だったのですね?美麗、僕をギュッとして、いいこいいこして、偉いねって言うのだ」
ぐっ…!この…このガキ……!
か、かわええ…、でもコイツのせいで皆が…私がっ…!
「……良いよ、おいで」
ハロウトはシュッと私の胸に抱き着くと顔を埋め、短い両手を私の背中に回した。
ぐぬぅーっ……!
この子が原因なんだよ!私が召喚されたの!……でも…かわえぇ…
「ハロウト、水の神様の仕事頑張って偉いね。もう引きこもったりしない?私の言うこと聞いてくれる?」
ハロウトは私の胸に自分の顔をずっとスリスリしている。
横にいるハルバードさんが、
「ちょっ、…さすがにそれは、神でも…」
と、ずっとブツブツ言っている。
さて、甘やかしタイムは終わりだ。
「僕ね、美麗のこと大好き!言うこと聞きますから、もっと褒めて~」
またギュッとして良し良しと頭を撫でた。
もう良いだろう。コイツが諸悪の根源なんだから。
「ねぇ、ハロウト…?私はハロウトが引きこもったせいで、この世界に来ないとならなくなったんだよ?
そしてこの世界の人にもたっくさん迷惑かけたよねぇ…?
馬っ鹿もーんっ!!許さないよ!神様のくせに馬鹿!どうしてくれるの!?子供だからって許されると思ったら大間違いだよ!!」
一段落とした声で怒鳴りまくった。
ハロウトはスリスリをやめてピタッと動きを止めると、恐る恐るわたしを見上げる。
鬼のような顔でハロウトを見下ろす私を見て、
「……ひっ!…美麗?…あの、えっと、ごめんね、もうしないです!許してください。僕、ちゃんとお仕事します!約束します!うぅっ……グスッ…」
はぁ……
これ以上責めても私が元いた世界に帰れる訳では無い…。
それに驚くことに過去に魔物の被害で直接命を落とした人はいないそうだ。
過去の聖女様たち…コイツです、コイツのせいで私たちは……召喚されて……。
でも聖女様たちのお陰で魔物による犠牲者は治療され、やっと歪んだこの馬鹿げた現象も終わります。
いつかどこかでお会い出来たら、お互い愚痴り合いましょう……
それに、この瘴気の沼が解決したから、もう私のように召喚される犠牲者が出ないことが唯一の救いだ。
「……。約束してくれるならもういいよ…。人間に被害が出ることはもうしないよね?神様なんだから!
でも悪い事をしたらその相手には誠意をもって謝るのと、反省はしてもらうよ?」
ハロウトはボロボロ涙をこぼしながら、また私にしがみつき、
「ありがとう、美麗は優しいです。人間に悪いことはもうしません。僕美麗が大好きです。美麗とずっと一緒にこうしています。良いですよね?」
うぐっ…!コイツ……
「おいハロウト、私たちにも謝罪してもらうから帰るぞ」
女神がハロウトの首根っこを掴んで私から引き剥がすのと同時に、ハルバードさんが私の両肩を引いた。
「レイ様、これ以上はちょっともう黙っていられません」
「あーん!美麗~!離れたくない!僕と結婚しよう!ね?美麗、助けてー!」
ハロウトは女神に紙袋でも持つかのように片手に持たれジタバタしている。
「ダメだよ、ハロウト。私の言うこと聞いてくれるんでしょ?それに私は誰とも結婚はしないから」
私の肩に手を置いているハルバードさんがピクッと反応した。
「…グスッ…グスッ…美麗また会える?」
「ちゃんと反省して、人間にごめんなさいしたらね」
「わかったです。…美麗大好き、またね」
「美麗、この度のことも感謝する。礼は必ずする」
そう言うと一瞬にして私たちの前から消えてしまった。
とはいえ、人間が何千年も受けていた被害が、神にはたったの一週間だったなんて。
それにしても……
ん?あれ?フラフラする…。
私は一気に襲ってきた睡魔に抗うことが出来ず両目を閉じた。
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