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寝不足の所為で本調子じゃなかった史果を未だ体調が完治していないと勘違いした上司が気を遣い、定時で帰るよう促されたため有難く一人帰路へと就く。
事前にマンションの合鍵を貰っていた史果はまだ会社に戻っていなかった基希に定時帰社のことを伝えるとメッセージが届き“ゆっくり休め”と添えられていた。なかなか慣れない高級タワーマンション内へと緊張しながら入り自身の部屋にあるベッドへ寝転がった。昨夜は全く機能しなかった部屋はまだ細かい片付けが終わっていなかったが、ドッと疲れが押し寄せていたため史果はそれに手を付けず布団に包まることにした。
「はあーーー・・・・・・」
あの後、何とか基希を振り切りオフィスに戻るとデスクの上にはコンビニの袋が置かれていた。袋の中を覗くと緑茶のペットボトルとラップに包まれた手作りのおにぎり二つが入っていた。ペットボトルにはメモ書きが貼られており、そこには見慣れた字体で“朝飯くらいちゃんと食えっ”と記されていた。
基希の優しさが伝われば伝わるほど史果は胸が締め付けられ心が苦しくなる。繰り返し脳裏に浮かんでは消える思考たち。彼の本心を・・・自分の本心を・・・知りたい、聞きたい、伝えたい・・・しかし聞くことで、伝えることでいくら恋愛無知な史果でも嫌というほど先が見え、彼に面と向かって答えを突き付けられるが恐ろしく出来ない。そんな複雑な心内に史果はどうすればいいのか全く思い浮かばなかった。
「こんな気持ちになるなら、佐伯さんのことが終わった時点で何が何でも離れれば良かったのかな・・・」
重くなっていく目蓋を瞑るとじんわりと熱くなり眼尻から一筋、二筋と雫が流れ落ちていった。
☆☆☆
いつの間にかうたた寝をしていた史果が目覚めるとルームライトが付いていない部屋は薄暗く、上がったままのブラインドから綺麗な満月の光がやんわりと部屋の一部を照らしていた。
「ふわぁ・・・、ちょっと寝たら頭スッキリしたかも」
背伸びしながらベッドから降り部屋を出ると人気はなく、基希がまだ帰宅していないのがわかった。棚に置いてあるお洒落なデジタル時計は20時38分を記していた。基希とは資料室での一件以来会うことはなく史果は朝の礼を言えなかったため、勝手にキッチンを使うのに躊躇いながらもせめて夕飯くらいはと思い冷蔵庫を開けた。男性の一人暮らしにしてはそれなりの食材が入っておりちゃんと自炊していることが窺えた。普段、栄養ドリンクと缶酎ハイがメインの史果の冷蔵庫との違いに情けなくなりながら気持ちを切り替え目ぼしい食材を取り出した。
「私の腕じゃあ、基希さん喜んでくれるかわかんないけど」
食事の準備が整い後片付けをしていると玄関ドアが開く音が聞こえた。
「ただいま、って何やって・・・」
その一時間ほど経ったくらいに基希が帰宅すると室内にお腹を刺激するいい匂いが立ち込めていたため驚いた表情を向けてリビングのドアの前に棒立ちしていた。
「あ、おかえりなさい。勝手に冷蔵庫開けちゃってすいません」
「いや、それはいいんだけど」
ダイニングテーブルには白米と味噌汁、鶏もも肉と厚揚げの煮物、副菜に冷凍ほうれん草を使った胡麻和えが並べられ、それを見た基希は急いで自室へ向かい、戻って来た彼はスーツからスウェットに着替え席に着いた。
「時間も時間ですし軽い方がいいかなと思って。でも、お口に合うか」
「普通に美味そうだけど。一人だと煮物とかあんま作んねーから嬉しい。んっ!美味いよ、味付けも俺好みだし」
基希は嬉しそうにおかずに箸を伸ばしパクパクと美味しそうに口に運んでゆく。向かいに座った史果も一口分のご飯を口に運びながら普段会社で見る表情と違う基希に思わず心臓が締め付けられる。
「・・・あの、今朝おにぎりとお茶ありがとうございました。お礼言いそびれちゃって」
「ん?あー、まあそんなの別に大したことじゃねー。それより朝、何で黙って先行ったんだよ」
数分前の上機嫌な基希とは違い、今は軽く睨みながら目の前にいる史果に視線を向けると逸らされ、一層不機嫌さが増してしまった。
「だって・・・あんなことあった後で・・・」
頬がかッと熱くなり基希に気付かれぬよう俯きながらぼそぼそと話す史果に思わず噴き出した基希は「わかった、わかった」と言い、再び食事を始めた。
☆☆☆
「お仕事中すみません。今後のことなんですが・・・」
食事が終わり洗い物を済ませた史果は、基希がリビングにあるソファに座りながらやり残していたのかテーブルに資料を並べタブレットキーボードのキーをテンポよく打っている前に正座した。
「今後?」
「はい。ちなみに今日、総務の方にこの件は伝えたんですか?」
史果の問いかけに基希は視線を宙に彷徨わせ、その態度でまだ話していないことは明白だった。
「明日朝一で、次の引っ越し先のアパートを相談してこ「ちょっ、ちょっと待って、待って」
史果の話を遮り慌てたような口調で基希がソファから前のめりになりながら立ち上がり史果は思わず吃驚した。自分でも無意識の行動だったのか基希はバツが悪そうに史果が正座する場所へ同じように正座した。
「そんな焦んなくてもいいだろう。それに今日帰って来て思ったんだけど、今まで遅くなって帰っても勿論一人だし飯も面倒になって酒だけ飲んで寝たりすることもあってさ。もし、史果がいてくれたら食事面もそうだけどメンタル的にも落ち着くっつーか、嫌じゃなかったらまたこういうことして欲しいっつーか・・・つっても別に家政婦代わりにしてるとかじゃなくて偶にでいいから一緒に飯食いたいなって。俺が早い時はお前の分作って待ってるから・・・駄目か?」
(上目遣いズルいっ!!!)
捨てられた仔犬のような表情で見つめられ史果はつい頭を横に振ってしまった。“しまった”と思い訂正しようと口を開くも基希は嬉しそうな表情で礼を言われてしまい引くに引けない形になってしまった。
時間も遅くなったため、今後のことはまた明日・・・という話に落ち着き、早々にお開きになり互いに自室へと戻ることにした。
部屋に戻った基希は明日の準備をしながら鍵のかかった引き出しに手を添えた。
「やっとだ・・・やっと」
鍵を開けると引き出しの中からは視線が合わない写真が数十枚ほど乱雑に入っていた。隠し撮りしたであろうその写真は全て史果が写るものだかりだった。プライデートで買い物をしている写真、友人と食事をしている写真、そして以前脅しで使用した佐伯との写真等・・・。その中の一枚、社員旅行で史果が笑顔で燥いでいる写真を手に取ると基希は彼女の顔が写る部分に口づけした。
不気味な笑みと共に、昂る高揚感に包まれた基希は愉しげに写真の史果を見つめていた。
事前にマンションの合鍵を貰っていた史果はまだ会社に戻っていなかった基希に定時帰社のことを伝えるとメッセージが届き“ゆっくり休め”と添えられていた。なかなか慣れない高級タワーマンション内へと緊張しながら入り自身の部屋にあるベッドへ寝転がった。昨夜は全く機能しなかった部屋はまだ細かい片付けが終わっていなかったが、ドッと疲れが押し寄せていたため史果はそれに手を付けず布団に包まることにした。
「はあーーー・・・・・・」
あの後、何とか基希を振り切りオフィスに戻るとデスクの上にはコンビニの袋が置かれていた。袋の中を覗くと緑茶のペットボトルとラップに包まれた手作りのおにぎり二つが入っていた。ペットボトルにはメモ書きが貼られており、そこには見慣れた字体で“朝飯くらいちゃんと食えっ”と記されていた。
基希の優しさが伝われば伝わるほど史果は胸が締め付けられ心が苦しくなる。繰り返し脳裏に浮かんでは消える思考たち。彼の本心を・・・自分の本心を・・・知りたい、聞きたい、伝えたい・・・しかし聞くことで、伝えることでいくら恋愛無知な史果でも嫌というほど先が見え、彼に面と向かって答えを突き付けられるが恐ろしく出来ない。そんな複雑な心内に史果はどうすればいいのか全く思い浮かばなかった。
「こんな気持ちになるなら、佐伯さんのことが終わった時点で何が何でも離れれば良かったのかな・・・」
重くなっていく目蓋を瞑るとじんわりと熱くなり眼尻から一筋、二筋と雫が流れ落ちていった。
☆☆☆
いつの間にかうたた寝をしていた史果が目覚めるとルームライトが付いていない部屋は薄暗く、上がったままのブラインドから綺麗な満月の光がやんわりと部屋の一部を照らしていた。
「ふわぁ・・・、ちょっと寝たら頭スッキリしたかも」
背伸びしながらベッドから降り部屋を出ると人気はなく、基希がまだ帰宅していないのがわかった。棚に置いてあるお洒落なデジタル時計は20時38分を記していた。基希とは資料室での一件以来会うことはなく史果は朝の礼を言えなかったため、勝手にキッチンを使うのに躊躇いながらもせめて夕飯くらいはと思い冷蔵庫を開けた。男性の一人暮らしにしてはそれなりの食材が入っておりちゃんと自炊していることが窺えた。普段、栄養ドリンクと缶酎ハイがメインの史果の冷蔵庫との違いに情けなくなりながら気持ちを切り替え目ぼしい食材を取り出した。
「私の腕じゃあ、基希さん喜んでくれるかわかんないけど」
食事の準備が整い後片付けをしていると玄関ドアが開く音が聞こえた。
「ただいま、って何やって・・・」
その一時間ほど経ったくらいに基希が帰宅すると室内にお腹を刺激するいい匂いが立ち込めていたため驚いた表情を向けてリビングのドアの前に棒立ちしていた。
「あ、おかえりなさい。勝手に冷蔵庫開けちゃってすいません」
「いや、それはいいんだけど」
ダイニングテーブルには白米と味噌汁、鶏もも肉と厚揚げの煮物、副菜に冷凍ほうれん草を使った胡麻和えが並べられ、それを見た基希は急いで自室へ向かい、戻って来た彼はスーツからスウェットに着替え席に着いた。
「時間も時間ですし軽い方がいいかなと思って。でも、お口に合うか」
「普通に美味そうだけど。一人だと煮物とかあんま作んねーから嬉しい。んっ!美味いよ、味付けも俺好みだし」
基希は嬉しそうにおかずに箸を伸ばしパクパクと美味しそうに口に運んでゆく。向かいに座った史果も一口分のご飯を口に運びながら普段会社で見る表情と違う基希に思わず心臓が締め付けられる。
「・・・あの、今朝おにぎりとお茶ありがとうございました。お礼言いそびれちゃって」
「ん?あー、まあそんなの別に大したことじゃねー。それより朝、何で黙って先行ったんだよ」
数分前の上機嫌な基希とは違い、今は軽く睨みながら目の前にいる史果に視線を向けると逸らされ、一層不機嫌さが増してしまった。
「だって・・・あんなことあった後で・・・」
頬がかッと熱くなり基希に気付かれぬよう俯きながらぼそぼそと話す史果に思わず噴き出した基希は「わかった、わかった」と言い、再び食事を始めた。
☆☆☆
「お仕事中すみません。今後のことなんですが・・・」
食事が終わり洗い物を済ませた史果は、基希がリビングにあるソファに座りながらやり残していたのかテーブルに資料を並べタブレットキーボードのキーをテンポよく打っている前に正座した。
「今後?」
「はい。ちなみに今日、総務の方にこの件は伝えたんですか?」
史果の問いかけに基希は視線を宙に彷徨わせ、その態度でまだ話していないことは明白だった。
「明日朝一で、次の引っ越し先のアパートを相談してこ「ちょっ、ちょっと待って、待って」
史果の話を遮り慌てたような口調で基希がソファから前のめりになりながら立ち上がり史果は思わず吃驚した。自分でも無意識の行動だったのか基希はバツが悪そうに史果が正座する場所へ同じように正座した。
「そんな焦んなくてもいいだろう。それに今日帰って来て思ったんだけど、今まで遅くなって帰っても勿論一人だし飯も面倒になって酒だけ飲んで寝たりすることもあってさ。もし、史果がいてくれたら食事面もそうだけどメンタル的にも落ち着くっつーか、嫌じゃなかったらまたこういうことして欲しいっつーか・・・つっても別に家政婦代わりにしてるとかじゃなくて偶にでいいから一緒に飯食いたいなって。俺が早い時はお前の分作って待ってるから・・・駄目か?」
(上目遣いズルいっ!!!)
捨てられた仔犬のような表情で見つめられ史果はつい頭を横に振ってしまった。“しまった”と思い訂正しようと口を開くも基希は嬉しそうな表情で礼を言われてしまい引くに引けない形になってしまった。
時間も遅くなったため、今後のことはまた明日・・・という話に落ち着き、早々にお開きになり互いに自室へと戻ることにした。
部屋に戻った基希は明日の準備をしながら鍵のかかった引き出しに手を添えた。
「やっとだ・・・やっと」
鍵を開けると引き出しの中からは視線が合わない写真が数十枚ほど乱雑に入っていた。隠し撮りしたであろうその写真は全て史果が写るものだかりだった。プライデートで買い物をしている写真、友人と食事をしている写真、そして以前脅しで使用した佐伯との写真等・・・。その中の一枚、社員旅行で史果が笑顔で燥いでいる写真を手に取ると基希は彼女の顔が写る部分に口づけした。
不気味な笑みと共に、昂る高揚感に包まれた基希は愉しげに写真の史果を見つめていた。
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