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8 宇宙軍の勝利
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「おい、阿刀野隊長を見かけなかったか?」
休憩ルームでくつろぐ、というか酒盛りをしているダンカンに、ルーインが声をかけた。
「おおっ、アドラー少尉。お疲れ様です。隊長は司令官に報告に行かれたはずです」
「ああ、司令室を出るところまでは一緒だった。その後、見失ったんだが…」
「片がついたら、僕たちの宴会に参加するとおっしゃっていたので、アドラー少尉もここで待っておられてはいかがですか?」
エヴァの誘いにルーインは周りを見回した。
全員とは言えないまでも、第4部隊の多くのものが酒盛りに参加しているようだ。ほかの部隊の非番のものたちも加わって、たいへんな騒ぎになっている。
「隊長はこの酒盛りを知っているのか?」
「ええ。非公式にですが許可をいただきました…!」
「まさか、任務に支障を来していないだろうな?」
ルーインの渋い顔にエヴァが笑みを浮かべて応える。
「はずれくじを引いた不運なやつらが、ちゃんと持ち場についていますよ」
「それなら、いいが…。いくら大きな仕事で手柄を立てたからと言って、通常任務を放り出してもらっては困るぞ」
「わかってますって! 俺たちもつまらないことで隊長に叱られて、せっかくの楽しい気分に水を差したくないですからね」
今日は、第4部隊にとって記念すべき日であったのだ。
コスモ・サンダーと闘い、大勝利を挙げたのだから。
どういうことか、と言うと。コスモ・サンダーがメタル・ラダー社の艦隊を襲っている近くに、たまたま第4艦隊が居合わせた。すぐ近くで戦闘演習をしていたため、メタル・ラダー社からのSOSが入って5分後には、部隊が現場に到着したのである。
いつもなら、略奪も殺戮も終わった後にしか駆けつけられないのに!
第4部隊の宇宙艦『ジェニー』の操縦席に座っていたのはもちろんアドラー少尉である。そして、素早い判断、精確な操縦のおかげで、メタル・ラダー社の艦船が陵辱される前にコスモ・サンダーに追いついたのである。
しかもルーインは、現場に到着するやいなや、コスモ・サンダーの母艦をビームで捕らえてしまった。
リュウは自ら、ダンカンたち白兵戦の戦闘員たちを引き連れて、コスモ・サンダー艦隊の母艦に乗り込んだ。敵の戦闘員を一網打尽にするために、である。
リュウの指揮のもと、ダンカンたちは奮戦した。激しい反撃の中、命を奪わずに敵を拘束していった。『殺すな、捕虜として宇宙軍に連れ帰る!』と言うリュウの無茶な命令に応えて。
運悪く死んでしまった敵はいたが…、幸いなことに味方は負傷者が出た程度ですんだ。
一方、ルーインは。
ジェニーの操縦をエヴァに任せ、自分は戦闘艇を指揮して、コスモ・サンダーを取り囲んだ。メタル・ラダー社を攻撃していた戦闘艇やいち早く救命艇で逃げ出した敵に対して、ルーインたち戦闘艇部隊が迎え撃ったのだ。
何隻かが炎上し、爆発した。
しかし、一斉に逃げ出した敵を見て追いかけようとする宇宙軍の戦闘艇に、ルーインは「深追いするな!」とジェニーへの引き上げを命じた。
まだ闘いたそうな隊員たちをいさめる。どこから敵の応援部隊が現れるかわからない。追撃して取り返しのつかないことになるのは、困る。昔ならばそんなことはなかったのに、近頃のコスモ・サンダーは見境がない。宇宙軍といえども襲撃の対象になっているのではないかと思うくらいなのだ。
「宇宙軍の使命は、敵の殲滅ではなく事態の収拾だ。メタル・ラダー社とコンタクトを取り、安全を確保しろ」
第4部隊の宇宙艦『ジェニー』の艦橋へいち早く戻ったルーインが指示を出す。
本来ならば、隊長であるリュウの仕事なのだが、鉄砲玉のように飛び出していった男は、いまだ、戻らない。
ようやくリュウが戻った時には、ルーインの雷が落ちた。
「阿刀野、キミが指揮を執らなくてどうするんだ。勝手な行動をするな!」
リュウは「悪い」とちっとも悪びれずに謝った。リュウは自分で考え率先して行動する。隊長としては必要なことなのだろうが、一緒に行動できないルーインにしてみれば、リュウが自分の手から離れて遠くへいってしまった気がするのである。リュウを怒鳴りつけたルーインを見て、エヴァがやれやれという顔をした。
エヴァにしてみれば、阿刀野隊長もアドラー少尉も飛び出していったのには変わりないように思えるのだが…。
それにしても、アドラー少尉は隊長と関わるときだけ、感情が露わになる。いつも冷静な面しかみせない少尉が激しい一面をのぞかせるのだ。
敵艦に乗り込んだ戦闘員たちが、意気揚々と捕虜を引き連れて帰ってきたのを見て、隊長の顔にもどったリュウが命じた。
「海賊たちは拘束してミーティングルームに入れておけ。交代で見張りを付けておいてくれ」
「はい」
「コスモ・サンダーの宇宙艦だが…、海賊の船だ。自爆するようかもしれない。エヴァ、誰かに危険物を探知させろ。探知が終わったら、おまえが操縦してくれ。頼んだぞ」
「はい」
「それから、ヒュー。メタル・ラダー社に連絡を入れて…」
「安全を確保してから、連絡は入れた。向こうには被害はなかった」
リュウの言葉をさえぎって、ルーインが冷たく言い放つ。
「そうか。それなら、責任者に宇宙軍の極東地区本部に来るように指示してくれ。何なら『ジェニー』で一緒に来てもらってもいい。襲われたときの状況を聞いておきたい」
「わかりました」
ヒューが素直に返事をした。
「阿刀野! 司令官に連絡を入れろよ。結果オーライだとしても、僕たちは本部の指示なしに動いたんだ。この地域は第4部隊の受け持ちエリアじゃないから、な」
「言われなくても、わかっている」
きつい口調で、今度はリュウがルーインの言葉を遮った。
ルーインが睨んでいる。鋭い男だから勘づいたのだ。
なぜ、コスモ・サンダーがメタル・ラダー社を襲う宙域で、都合良く演習をしていたのかと、司令官に追及されることはなくとも、ルーインには追及されるだろうだろうか。
「ヒュー。本部につないでくれ」
「はい」
ルーインの詮索をかわすよりは、司令官を騙す方が楽だ。先に、司令官の片を付けよう。リュウはそう思った。
本部へもどると、リュウはルーインを伴い、司令官に報告に行った。
簡単な報告で済んだ。なぜ、あの宙域で演習をしていたのかとは聞かれなかった。その後、司令官が捕虜の顔を見に行くのに立ち会った。捕虜に対する正式な尋問はもっと後からになるはずで、ひとりひとり入念に取り調べられるだろう。セントラルから尋問官が来るか、もしくは捕虜をセントラルに送ることも考えられる。
そうこうしているうちに、時間が経ってしまった。
リュウには今日の話を真っ先に連絡しなければならない人がいた。ルーインがリュウを探してる頃、リュウはというと。遅くなったのを悔やみながら、通信室に通じる廊下を急いでいたのである。
休憩ルームでくつろぐ、というか酒盛りをしているダンカンに、ルーインが声をかけた。
「おおっ、アドラー少尉。お疲れ様です。隊長は司令官に報告に行かれたはずです」
「ああ、司令室を出るところまでは一緒だった。その後、見失ったんだが…」
「片がついたら、僕たちの宴会に参加するとおっしゃっていたので、アドラー少尉もここで待っておられてはいかがですか?」
エヴァの誘いにルーインは周りを見回した。
全員とは言えないまでも、第4部隊の多くのものが酒盛りに参加しているようだ。ほかの部隊の非番のものたちも加わって、たいへんな騒ぎになっている。
「隊長はこの酒盛りを知っているのか?」
「ええ。非公式にですが許可をいただきました…!」
「まさか、任務に支障を来していないだろうな?」
ルーインの渋い顔にエヴァが笑みを浮かべて応える。
「はずれくじを引いた不運なやつらが、ちゃんと持ち場についていますよ」
「それなら、いいが…。いくら大きな仕事で手柄を立てたからと言って、通常任務を放り出してもらっては困るぞ」
「わかってますって! 俺たちもつまらないことで隊長に叱られて、せっかくの楽しい気分に水を差したくないですからね」
今日は、第4部隊にとって記念すべき日であったのだ。
コスモ・サンダーと闘い、大勝利を挙げたのだから。
どういうことか、と言うと。コスモ・サンダーがメタル・ラダー社の艦隊を襲っている近くに、たまたま第4艦隊が居合わせた。すぐ近くで戦闘演習をしていたため、メタル・ラダー社からのSOSが入って5分後には、部隊が現場に到着したのである。
いつもなら、略奪も殺戮も終わった後にしか駆けつけられないのに!
第4部隊の宇宙艦『ジェニー』の操縦席に座っていたのはもちろんアドラー少尉である。そして、素早い判断、精確な操縦のおかげで、メタル・ラダー社の艦船が陵辱される前にコスモ・サンダーに追いついたのである。
しかもルーインは、現場に到着するやいなや、コスモ・サンダーの母艦をビームで捕らえてしまった。
リュウは自ら、ダンカンたち白兵戦の戦闘員たちを引き連れて、コスモ・サンダー艦隊の母艦に乗り込んだ。敵の戦闘員を一網打尽にするために、である。
リュウの指揮のもと、ダンカンたちは奮戦した。激しい反撃の中、命を奪わずに敵を拘束していった。『殺すな、捕虜として宇宙軍に連れ帰る!』と言うリュウの無茶な命令に応えて。
運悪く死んでしまった敵はいたが…、幸いなことに味方は負傷者が出た程度ですんだ。
一方、ルーインは。
ジェニーの操縦をエヴァに任せ、自分は戦闘艇を指揮して、コスモ・サンダーを取り囲んだ。メタル・ラダー社を攻撃していた戦闘艇やいち早く救命艇で逃げ出した敵に対して、ルーインたち戦闘艇部隊が迎え撃ったのだ。
何隻かが炎上し、爆発した。
しかし、一斉に逃げ出した敵を見て追いかけようとする宇宙軍の戦闘艇に、ルーインは「深追いするな!」とジェニーへの引き上げを命じた。
まだ闘いたそうな隊員たちをいさめる。どこから敵の応援部隊が現れるかわからない。追撃して取り返しのつかないことになるのは、困る。昔ならばそんなことはなかったのに、近頃のコスモ・サンダーは見境がない。宇宙軍といえども襲撃の対象になっているのではないかと思うくらいなのだ。
「宇宙軍の使命は、敵の殲滅ではなく事態の収拾だ。メタル・ラダー社とコンタクトを取り、安全を確保しろ」
第4部隊の宇宙艦『ジェニー』の艦橋へいち早く戻ったルーインが指示を出す。
本来ならば、隊長であるリュウの仕事なのだが、鉄砲玉のように飛び出していった男は、いまだ、戻らない。
ようやくリュウが戻った時には、ルーインの雷が落ちた。
「阿刀野、キミが指揮を執らなくてどうするんだ。勝手な行動をするな!」
リュウは「悪い」とちっとも悪びれずに謝った。リュウは自分で考え率先して行動する。隊長としては必要なことなのだろうが、一緒に行動できないルーインにしてみれば、リュウが自分の手から離れて遠くへいってしまった気がするのである。リュウを怒鳴りつけたルーインを見て、エヴァがやれやれという顔をした。
エヴァにしてみれば、阿刀野隊長もアドラー少尉も飛び出していったのには変わりないように思えるのだが…。
それにしても、アドラー少尉は隊長と関わるときだけ、感情が露わになる。いつも冷静な面しかみせない少尉が激しい一面をのぞかせるのだ。
敵艦に乗り込んだ戦闘員たちが、意気揚々と捕虜を引き連れて帰ってきたのを見て、隊長の顔にもどったリュウが命じた。
「海賊たちは拘束してミーティングルームに入れておけ。交代で見張りを付けておいてくれ」
「はい」
「コスモ・サンダーの宇宙艦だが…、海賊の船だ。自爆するようかもしれない。エヴァ、誰かに危険物を探知させろ。探知が終わったら、おまえが操縦してくれ。頼んだぞ」
「はい」
「それから、ヒュー。メタル・ラダー社に連絡を入れて…」
「安全を確保してから、連絡は入れた。向こうには被害はなかった」
リュウの言葉をさえぎって、ルーインが冷たく言い放つ。
「そうか。それなら、責任者に宇宙軍の極東地区本部に来るように指示してくれ。何なら『ジェニー』で一緒に来てもらってもいい。襲われたときの状況を聞いておきたい」
「わかりました」
ヒューが素直に返事をした。
「阿刀野! 司令官に連絡を入れろよ。結果オーライだとしても、僕たちは本部の指示なしに動いたんだ。この地域は第4部隊の受け持ちエリアじゃないから、な」
「言われなくても、わかっている」
きつい口調で、今度はリュウがルーインの言葉を遮った。
ルーインが睨んでいる。鋭い男だから勘づいたのだ。
なぜ、コスモ・サンダーがメタル・ラダー社を襲う宙域で、都合良く演習をしていたのかと、司令官に追及されることはなくとも、ルーインには追及されるだろうだろうか。
「ヒュー。本部につないでくれ」
「はい」
ルーインの詮索をかわすよりは、司令官を騙す方が楽だ。先に、司令官の片を付けよう。リュウはそう思った。
本部へもどると、リュウはルーインを伴い、司令官に報告に行った。
簡単な報告で済んだ。なぜ、あの宙域で演習をしていたのかとは聞かれなかった。その後、司令官が捕虜の顔を見に行くのに立ち会った。捕虜に対する正式な尋問はもっと後からになるはずで、ひとりひとり入念に取り調べられるだろう。セントラルから尋問官が来るか、もしくは捕虜をセントラルに送ることも考えられる。
そうこうしているうちに、時間が経ってしまった。
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