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4 ご招待
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次の日。
ホテルまで迎えに来た運転手に連れられて、リュウとルーインはエアカーの座り心地のいい革のシートにもたれていた。
しばらく走ると、紺碧の海が見えてきた。
白い砂浜がどこまでも続く。美しい砂浜にほとんど人がいないのは、プライベート惑星ゆえだ。雲間から太陽がのぞくと、さっと海の色が変わった。深さによって海の色が違っている。コーラルブルーやエメラルドグリーンに煌めく白い波。
あのあたりの海の色は、レイの瞳の色に似ているとリュウは思った。
エアカーはしばらく走り、海に突き出た岬に建つコテージの前で止まった。
ケイジ・ラダーその人が出てきて、親しげに手を振っていた。
極彩色のアロハシャツにバミューダパンツという、いかにもリゾートの休日を楽しんでいますという出で立ちである。先ほどまで、この姿で失礼にならないだろうかと気に病んでいたポロシャツにパンツという姿が堅苦しく思えるほどの、ラフさ。
「待っていたよ。お腹を空かせてきてくれただろうね」
「はい。お迎えが早かったので、朝食を食べるヒマがありませんでした」
リュウが素直に応えた。昨晩は遅くまで起きていて、2人して、つい寝過ごしてしまった。迎えの車が来ているとフロントから連絡を受けたときは、まだ、ベッドの中だったのである。
「それは済まなかったね。せっかくの休みなのに。なんだか、わくわくしてね。運転手を急かせてしまったんだ」
「いえ、とんでもありません」
肩を抱かれるようにして誘われたのは、外観から想像したとおり、ナチュラルな部屋だった。天井で空気をかき回しているファンもラタンの家具も、ほのかに薫るお香もすべてが懐かしく、やさしい。
部屋の一角にどっしりしたローテーブルが設えられ、木肌が気持ちのいい床には、たっぷりのクッション。心地いい海風が入ってくる。
それは、思わず寝転がりたくなる空間であった。
「自由に座って、くつろいでくれたまえ。キミたちとの密会をどこにしようかと思ったんだが…、ここは、わたしの隠れ家なんだよ。くつろげるだろう? 波の音を聞きながら、かわっていく海の色を眺めていると心が落ち着く。それにね、夕陽がきれいなんだ。海を染めながら沈んでゆく夕陽に、わたしはいつも言葉をなくすよ。
キミの兄さんと一度、この部屋で酒を飲んだことがあった。ああ、済まない。わたしは家族をなくしていてね、実はキミの兄さんみたいな息子がいればなあといつも思っていたんだ。彼は気に入らないようで『俺はあなたの息子ではありません』って叱られたけれどな」
ミスター・ラダーは、心に浮かぶことを次から次へと話しているようだった。
「レイは俺に、一度もそんな話をしてくれなかった」
「キミといるときには、レイくんはわたしのことなど思い出しもしなかったんだろう。
でも、わたしにはよくリュウくんの話をしてくれた。『自慢の弟』だって。仲間に恵まれているから、いい宇宙軍士官になるだろうって言ってたよ。実際にその通りになったんだな。いまのキミをみたら、きっとお兄さんは喜んだろう」
リュウは困ったようにルーインに目をやった。その隙をついてルーインが声をかける。
「ミスター・ラダー。例のお土産です。どうぞ」
「おおっ! ありがとう。おーい、カッセル。カッセル料理長っ! おい、キミ。手が空いていたら、料理長を呼んでくれないか?」
厨房から出てきたウエイターに言いつけると、ほどなく料理長がやってきた。クリスタルの酒瓶を手にしていたミスター・ラダーが手招きする。
「カッセル、これがティア・ドロップだそうだ。いつか阿刀野くんが約束してくれた酒だ」
「これが…!」
「ルーインくんが持ってきてくれた」
カッセルはルーインを認めて、にこりと微笑んだ。
「食前酒はこれがいいな」
ミスター・ラダーの言葉に、酒瓶をうやうやしく捧げ持った料理長は、
「さっそく、グラスを用意します」
と応えた。
「カッセル、きみも付き合えよ」
「はい、ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
うれしそうに言うと、料理長はグラスにティア・ドロップを注いで戻ってきた。
全員がグラスを手に取るとミスター・ラダーが乾杯の音頭を取った。
「阿刀野くんに出会えたことに、感謝を込めて!」
「乾杯!」
ティア・ドロップを口に含んだ料理長は、感無量という顔をした。
「フルーティな香り、まろやかな口当たり。そのくせ、さらりと喉を通り過ぎる。幻の酒と言われるだけのことはありますね」
「そうだな。文句なくうまい。ありがとうルーインくん」
ミスター・ラダーと料理長がうなずきあっている。
「喜んでもらえてよかった。持ってきた甲斐があります」
「なんだ、料理長。涙なんかにじませて、そんなにうまかったか?」
「それはもう。でも涙がこみ上げるのは…、阿刀野さんの笑顔を思い出したからです。社長があの方を引き抜かれる日を楽しみにしておりましたのに。あの方に出会えたことを、わたしも感謝しています」
「うん? ああ、料理長。違うんだ。乾杯の言葉は、こっちの阿刀野くんとの出会いに感謝したんだよ。紹介しよう、阿刀野リュウくん。彼の弟だそうだ」
「弟……! 社長、そのことを早くおっしゃってください。それなら、もっと腕によりをかけて調理したのに…」
ぶつぶつ文句を言う料理長に
「なんだい? 相手によって料理の出来が違うのかい?」
うっと言葉に詰まった料理長だが…。
「いえ…。お兄さんが喜んで食べてくださったものを、弟さんにもサービスさせていただきたかった。それだけです。今回は畏まらない席で、気軽に食べられるものをとおっしゃるから…」
「いいじゃないか。腕によりをかけたディナーは次の機会で。最初から堅い席では話が弾まない。
もうできているんだろう? そろそろ並べてくれないか、客人はお腹を空かせているようだから」
笑いながらの言葉に、料理長が素早く立ち上がった。
「すぐ、用意いたします。阿刀野さん、次はぜひ、ディナーを召し上がってください」
「あ、ありがとうございます」
「お兄さんはかなりの食通だったから、料理長は毎回、必死になってメニューを考えていたよ」
「えっ! そうなんですか。俺がつくる料理をいつも旨そうに、残さず食べてましたけど」
「それなら、キミの料理の腕はなかなかだな! 料理長には黙っておくんだよ。助手として引き抜かれる」
「それは、困ります!」
「だろう…?」
はははっとミスター・ケイジが笑う。
からかわれたリュウはというと、ガシガシ頭をかいている。その光景は、どことなくほほえましかった。
ホテルまで迎えに来た運転手に連れられて、リュウとルーインはエアカーの座り心地のいい革のシートにもたれていた。
しばらく走ると、紺碧の海が見えてきた。
白い砂浜がどこまでも続く。美しい砂浜にほとんど人がいないのは、プライベート惑星ゆえだ。雲間から太陽がのぞくと、さっと海の色が変わった。深さによって海の色が違っている。コーラルブルーやエメラルドグリーンに煌めく白い波。
あのあたりの海の色は、レイの瞳の色に似ているとリュウは思った。
エアカーはしばらく走り、海に突き出た岬に建つコテージの前で止まった。
ケイジ・ラダーその人が出てきて、親しげに手を振っていた。
極彩色のアロハシャツにバミューダパンツという、いかにもリゾートの休日を楽しんでいますという出で立ちである。先ほどまで、この姿で失礼にならないだろうかと気に病んでいたポロシャツにパンツという姿が堅苦しく思えるほどの、ラフさ。
「待っていたよ。お腹を空かせてきてくれただろうね」
「はい。お迎えが早かったので、朝食を食べるヒマがありませんでした」
リュウが素直に応えた。昨晩は遅くまで起きていて、2人して、つい寝過ごしてしまった。迎えの車が来ているとフロントから連絡を受けたときは、まだ、ベッドの中だったのである。
「それは済まなかったね。せっかくの休みなのに。なんだか、わくわくしてね。運転手を急かせてしまったんだ」
「いえ、とんでもありません」
肩を抱かれるようにして誘われたのは、外観から想像したとおり、ナチュラルな部屋だった。天井で空気をかき回しているファンもラタンの家具も、ほのかに薫るお香もすべてが懐かしく、やさしい。
部屋の一角にどっしりしたローテーブルが設えられ、木肌が気持ちのいい床には、たっぷりのクッション。心地いい海風が入ってくる。
それは、思わず寝転がりたくなる空間であった。
「自由に座って、くつろいでくれたまえ。キミたちとの密会をどこにしようかと思ったんだが…、ここは、わたしの隠れ家なんだよ。くつろげるだろう? 波の音を聞きながら、かわっていく海の色を眺めていると心が落ち着く。それにね、夕陽がきれいなんだ。海を染めながら沈んでゆく夕陽に、わたしはいつも言葉をなくすよ。
キミの兄さんと一度、この部屋で酒を飲んだことがあった。ああ、済まない。わたしは家族をなくしていてね、実はキミの兄さんみたいな息子がいればなあといつも思っていたんだ。彼は気に入らないようで『俺はあなたの息子ではありません』って叱られたけれどな」
ミスター・ラダーは、心に浮かぶことを次から次へと話しているようだった。
「レイは俺に、一度もそんな話をしてくれなかった」
「キミといるときには、レイくんはわたしのことなど思い出しもしなかったんだろう。
でも、わたしにはよくリュウくんの話をしてくれた。『自慢の弟』だって。仲間に恵まれているから、いい宇宙軍士官になるだろうって言ってたよ。実際にその通りになったんだな。いまのキミをみたら、きっとお兄さんは喜んだろう」
リュウは困ったようにルーインに目をやった。その隙をついてルーインが声をかける。
「ミスター・ラダー。例のお土産です。どうぞ」
「おおっ! ありがとう。おーい、カッセル。カッセル料理長っ! おい、キミ。手が空いていたら、料理長を呼んでくれないか?」
厨房から出てきたウエイターに言いつけると、ほどなく料理長がやってきた。クリスタルの酒瓶を手にしていたミスター・ラダーが手招きする。
「カッセル、これがティア・ドロップだそうだ。いつか阿刀野くんが約束してくれた酒だ」
「これが…!」
「ルーインくんが持ってきてくれた」
カッセルはルーインを認めて、にこりと微笑んだ。
「食前酒はこれがいいな」
ミスター・ラダーの言葉に、酒瓶をうやうやしく捧げ持った料理長は、
「さっそく、グラスを用意します」
と応えた。
「カッセル、きみも付き合えよ」
「はい、ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
うれしそうに言うと、料理長はグラスにティア・ドロップを注いで戻ってきた。
全員がグラスを手に取るとミスター・ラダーが乾杯の音頭を取った。
「阿刀野くんに出会えたことに、感謝を込めて!」
「乾杯!」
ティア・ドロップを口に含んだ料理長は、感無量という顔をした。
「フルーティな香り、まろやかな口当たり。そのくせ、さらりと喉を通り過ぎる。幻の酒と言われるだけのことはありますね」
「そうだな。文句なくうまい。ありがとうルーインくん」
ミスター・ラダーと料理長がうなずきあっている。
「喜んでもらえてよかった。持ってきた甲斐があります」
「なんだ、料理長。涙なんかにじませて、そんなにうまかったか?」
「それはもう。でも涙がこみ上げるのは…、阿刀野さんの笑顔を思い出したからです。社長があの方を引き抜かれる日を楽しみにしておりましたのに。あの方に出会えたことを、わたしも感謝しています」
「うん? ああ、料理長。違うんだ。乾杯の言葉は、こっちの阿刀野くんとの出会いに感謝したんだよ。紹介しよう、阿刀野リュウくん。彼の弟だそうだ」
「弟……! 社長、そのことを早くおっしゃってください。それなら、もっと腕によりをかけて調理したのに…」
ぶつぶつ文句を言う料理長に
「なんだい? 相手によって料理の出来が違うのかい?」
うっと言葉に詰まった料理長だが…。
「いえ…。お兄さんが喜んで食べてくださったものを、弟さんにもサービスさせていただきたかった。それだけです。今回は畏まらない席で、気軽に食べられるものをとおっしゃるから…」
「いいじゃないか。腕によりをかけたディナーは次の機会で。最初から堅い席では話が弾まない。
もうできているんだろう? そろそろ並べてくれないか、客人はお腹を空かせているようだから」
笑いながらの言葉に、料理長が素早く立ち上がった。
「すぐ、用意いたします。阿刀野さん、次はぜひ、ディナーを召し上がってください」
「あ、ありがとうございます」
「お兄さんはかなりの食通だったから、料理長は毎回、必死になってメニューを考えていたよ」
「えっ! そうなんですか。俺がつくる料理をいつも旨そうに、残さず食べてましたけど」
「それなら、キミの料理の腕はなかなかだな! 料理長には黙っておくんだよ。助手として引き抜かれる」
「それは、困ります!」
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