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7 傾倒
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ポールの後ろ姿に緊張を感じ取ったマリオンがレイモンドをたしなめる。
「みな、あなたに認められたくて頑張っているのだから。頭ごなしに叱ってはかわいそうですよ」
マリオンの言葉に、そんなことしないよ。とレイモンドが反論した。
「俺なんか、部下のちょっとしたミスでもおまえがしっかりしないからだと、みなの前で頬を張られて、叱責されたよ。それだけじゃなくて、もれなく罰もついてきた。覚えてないの、マリオン」
不服そうな声だ。
「そう…、でしたか?」
「そうだよっ! 都合の悪いことは、すぐ忘れるんだから。俺はあなたみたいに厳しくはないからね、もと中央艦隊の鬼司令官殿!」
「だといいんですが。この前あなたが叱った後、戦闘員たちはひどく落ち込んでいました。見ているこちらがつらくなった…」
「はっ! 静かに話をしただけだよ。あれくらいで文句を言われるとは思わなかった。あなたがそんなに優しいなんて、知らなかったよ。それに、俺はあいつらはもっと強くなれると期待しているだけだ…」
怒りの納まらないレイモンドに、ところで、とマリオンが話題を変える。
「第5艦隊のアレクセイ・ミハイル司令官が来ておられます」
レイモンドが部屋に入るとすぐにソファから立ち上がり、邪魔にならないところで膝を折っていたアレクセイである。レイモンドがポールやマリオンと話している間中、言葉を挟まずに畏まっていた。
まさに恭順の見本のようである。普通なら司令官はこんな態度を取らない。
「見ればわかるよ。それで、何の用だって?」
アレクセイにではなく自分に問うのに、マリオンが眉をひそめる。目の前にいる男を無視するのかと非難の視線を向けられて、レイモンドは軽く肩をすくめた。
「礼儀がなってないって言いたいの? わかったよ。どうぞお座りください。アレクセイ・ミハイル司令官殿」
冷たい声音に、皮肉な物言い。
周りの空気はピリピリしていたが、アレクセイは気まずい素振りなどチラとも見せずに
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
とソファに浅く腰を下ろした。
「宇宙軍士官訓練センターでは弟がたいへんお世話になりましたっ、と。それで、何をしに来た。俺に罠でも仕掛けに来たのか?」
「レイモンドッ!」
執務室という場所を忘れて、声を張り上げたマリオンである。
アレクセイが静かに応える。
「いいえ。第5艦隊はゴールドバーグ様を総督として承認しますと伝えに来ました。それから、ここしばらくゴタゴタしているようなので、お手伝いできることがあれば…と」
正直に胸の内を話したのに。
「ふ~ん。何考えてるのか知らないけど、気に入らないな。言いたいことがあるなら正面切って言ってよね。いま忙しいから、誰かの胸の内を推し量るようなことは面倒なんだ」
「……」
「せっかくアーシャが心配してくれているのに……」
マリオンのとりなしに、レイモンドが柳眉を逆立てる。
「ねえ、マリオン。知ってる? アレクセイは宇宙軍の手の者だよ。コスモ・サンダーを潰すために送り込まれているんだ。信じると、最後の最後に裏切られて泣きを見る」
口調はこれ以上ないほど冷たい。断言された言葉に、マリオンが反論する。
「アーシャは、コスモ・サンダーが、宇宙軍に送り込んだんです。あなたは、ここへ戻ってくることになったのをアーシャのせいにして恨んでおられるかも知れませんが、あれはわたしが命じたことで…」
「俺はもう、ここへ連れ戻されたことを恨んでいない。それどころか、マリオンと仲直りできたから、良かったと思ってる。
……でも、アレクセイは…。まあ、マリオンが信じてるんなら、それでもいいけど」
レイモンドは黙り込んだが、その目がアレクセイを睨め付けていた。俺はおまえを信じない、おまえのずるさはお見通しだと。
アレクセイはレイモンドの鋭さに舌を巻いた。誰にも正体は知られていないと思っていたのだ。そう、実際のところ、コスモ・サンダーがアレクセイ・ミハイルを連合宇宙軍に送り込んだのではなく、連合宇宙軍がアレクセイ・ミハイル・ザハロフをコスモ・サンダーに送り込んでいるということを。
これまで何度も宇宙軍に情報を流してきたし、潜入した頃はコスモ・サンダーを潰すつもりでいた。
だが。
キャプテン・プリンスとともに闘うようになってから、少しずつ考えが変わってきた。いつの間にか宇宙軍よりコスモ・サンダーの方が自分の中で大きくなった。いや、正確に言うなら、コスモ・サンダーではなく、宇宙軍よりプリンスの方が大切になったのだ。
プリンスを連れ戻すために宇宙軍に戻ったアレクセイが感じた違和感は大きかった。さまざまな工作を巡らす特殊部隊を仕切ることになど、少しも魅力を感じなくなっている自分に気がついた。
できるならば、この人の近くで働きたい。叱られたり誉められたりしながら、この人のために。近くにいられなくても。宇宙軍の仕事より、遠くからでもプリンスを支える第5艦隊司令官でいたいと思うのだ。
これほど傾倒しているのに、おまえなど信じないと言われてアレクセイは深く傷ついた。
それでも…、僕はこの人の側で闘うだろう。
「失礼します。ゼクスター様にお客様がお見えです」
遠慮がちなノックの後、エリックが入ってきてそう告げた。
「わたしに客?」
「はい、第7艦隊のグレアム・スコット司令官と側近の方が来られています」
「ほう、わたしが行けないと言ったから、文句を言いに来たか」
にやりと笑ってひとりごちてから
「会われますか、ゴールドバーグ様?」
レイモンドがうなずいた。マリオンを慕っている男たちの顔を見てみたかったのだ。すると、
「第7艦隊の司令官は、グレッグですよ」
「グレッグって、あの?」
驚いた顔をおもしろそうに見ていたマリオンが言う。
「ええ。グレッグもびっくりすることでしょう。よく、あなたをからかって遊んでいましたから。……アーシャにも紹介しておこう。エリック、ここへ通してくれ」
「畏まりました」
と出て行こうとしたエリックにレイモンドが告げる。
「エリック、ポールに伝言を頼みたい。第7艦隊の司令官に会うことになったので約束の時間に間に合わなくなりそうだ。俺は遅れるけど、先にやっておけと伝えてくれ。それから、俺が行ったときにだらけてたら承知しない、って付け加えといて」
最後の言葉に、マリオンとアレクセイには緊張して待っているだろう近衛隊の様子が目に浮かんだ。戦闘員たちはレイモンドが行くまで不動の姿勢のままだろう。たるんでいるなどと思われないように。ピシッとしておくために。自分ならそうするとアレクセイは思った。
「近衛隊も厳しい指揮官を戴いて、かわいそうに。あなたが行くまで直立不動の姿勢で待っていますよ」
だが、レイモンドは首を振る。
「そんなことはない。部門ごとにわかれて、きちんと議論しているはずだ。そうするように躾たからね。
行ったときにみんなが直立不動の姿勢で待ってたりしたら、それこそ、時間を無駄にするなって、上官を2~3人、張り倒さなくちゃならない。あんまり怖がられたくないんだけど」
「そうですか」
マリオンはあっさり引き下がったが、アレクセイはこの人が中央艦隊の中でも精鋭部隊である近衛隊をどのように指揮しているのか見たくなった。この短い期間に手なづけてしまった、そのやり方を。
昔、自分たちを怖がらせたプリンスの所業がいくつも思い浮かんだが、どうやらそんな方法ではなさそうだ。
それなら、どんな…。アレクセイにはまったく見当がつかなかった。
「みな、あなたに認められたくて頑張っているのだから。頭ごなしに叱ってはかわいそうですよ」
マリオンの言葉に、そんなことしないよ。とレイモンドが反論した。
「俺なんか、部下のちょっとしたミスでもおまえがしっかりしないからだと、みなの前で頬を張られて、叱責されたよ。それだけじゃなくて、もれなく罰もついてきた。覚えてないの、マリオン」
不服そうな声だ。
「そう…、でしたか?」
「そうだよっ! 都合の悪いことは、すぐ忘れるんだから。俺はあなたみたいに厳しくはないからね、もと中央艦隊の鬼司令官殿!」
「だといいんですが。この前あなたが叱った後、戦闘員たちはひどく落ち込んでいました。見ているこちらがつらくなった…」
「はっ! 静かに話をしただけだよ。あれくらいで文句を言われるとは思わなかった。あなたがそんなに優しいなんて、知らなかったよ。それに、俺はあいつらはもっと強くなれると期待しているだけだ…」
怒りの納まらないレイモンドに、ところで、とマリオンが話題を変える。
「第5艦隊のアレクセイ・ミハイル司令官が来ておられます」
レイモンドが部屋に入るとすぐにソファから立ち上がり、邪魔にならないところで膝を折っていたアレクセイである。レイモンドがポールやマリオンと話している間中、言葉を挟まずに畏まっていた。
まさに恭順の見本のようである。普通なら司令官はこんな態度を取らない。
「見ればわかるよ。それで、何の用だって?」
アレクセイにではなく自分に問うのに、マリオンが眉をひそめる。目の前にいる男を無視するのかと非難の視線を向けられて、レイモンドは軽く肩をすくめた。
「礼儀がなってないって言いたいの? わかったよ。どうぞお座りください。アレクセイ・ミハイル司令官殿」
冷たい声音に、皮肉な物言い。
周りの空気はピリピリしていたが、アレクセイは気まずい素振りなどチラとも見せずに
「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」
とソファに浅く腰を下ろした。
「宇宙軍士官訓練センターでは弟がたいへんお世話になりましたっ、と。それで、何をしに来た。俺に罠でも仕掛けに来たのか?」
「レイモンドッ!」
執務室という場所を忘れて、声を張り上げたマリオンである。
アレクセイが静かに応える。
「いいえ。第5艦隊はゴールドバーグ様を総督として承認しますと伝えに来ました。それから、ここしばらくゴタゴタしているようなので、お手伝いできることがあれば…と」
正直に胸の内を話したのに。
「ふ~ん。何考えてるのか知らないけど、気に入らないな。言いたいことがあるなら正面切って言ってよね。いま忙しいから、誰かの胸の内を推し量るようなことは面倒なんだ」
「……」
「せっかくアーシャが心配してくれているのに……」
マリオンのとりなしに、レイモンドが柳眉を逆立てる。
「ねえ、マリオン。知ってる? アレクセイは宇宙軍の手の者だよ。コスモ・サンダーを潰すために送り込まれているんだ。信じると、最後の最後に裏切られて泣きを見る」
口調はこれ以上ないほど冷たい。断言された言葉に、マリオンが反論する。
「アーシャは、コスモ・サンダーが、宇宙軍に送り込んだんです。あなたは、ここへ戻ってくることになったのをアーシャのせいにして恨んでおられるかも知れませんが、あれはわたしが命じたことで…」
「俺はもう、ここへ連れ戻されたことを恨んでいない。それどころか、マリオンと仲直りできたから、良かったと思ってる。
……でも、アレクセイは…。まあ、マリオンが信じてるんなら、それでもいいけど」
レイモンドは黙り込んだが、その目がアレクセイを睨め付けていた。俺はおまえを信じない、おまえのずるさはお見通しだと。
アレクセイはレイモンドの鋭さに舌を巻いた。誰にも正体は知られていないと思っていたのだ。そう、実際のところ、コスモ・サンダーがアレクセイ・ミハイルを連合宇宙軍に送り込んだのではなく、連合宇宙軍がアレクセイ・ミハイル・ザハロフをコスモ・サンダーに送り込んでいるということを。
これまで何度も宇宙軍に情報を流してきたし、潜入した頃はコスモ・サンダーを潰すつもりでいた。
だが。
キャプテン・プリンスとともに闘うようになってから、少しずつ考えが変わってきた。いつの間にか宇宙軍よりコスモ・サンダーの方が自分の中で大きくなった。いや、正確に言うなら、コスモ・サンダーではなく、宇宙軍よりプリンスの方が大切になったのだ。
プリンスを連れ戻すために宇宙軍に戻ったアレクセイが感じた違和感は大きかった。さまざまな工作を巡らす特殊部隊を仕切ることになど、少しも魅力を感じなくなっている自分に気がついた。
できるならば、この人の近くで働きたい。叱られたり誉められたりしながら、この人のために。近くにいられなくても。宇宙軍の仕事より、遠くからでもプリンスを支える第5艦隊司令官でいたいと思うのだ。
これほど傾倒しているのに、おまえなど信じないと言われてアレクセイは深く傷ついた。
それでも…、僕はこの人の側で闘うだろう。
「失礼します。ゼクスター様にお客様がお見えです」
遠慮がちなノックの後、エリックが入ってきてそう告げた。
「わたしに客?」
「はい、第7艦隊のグレアム・スコット司令官と側近の方が来られています」
「ほう、わたしが行けないと言ったから、文句を言いに来たか」
にやりと笑ってひとりごちてから
「会われますか、ゴールドバーグ様?」
レイモンドがうなずいた。マリオンを慕っている男たちの顔を見てみたかったのだ。すると、
「第7艦隊の司令官は、グレッグですよ」
「グレッグって、あの?」
驚いた顔をおもしろそうに見ていたマリオンが言う。
「ええ。グレッグもびっくりすることでしょう。よく、あなたをからかって遊んでいましたから。……アーシャにも紹介しておこう。エリック、ここへ通してくれ」
「畏まりました」
と出て行こうとしたエリックにレイモンドが告げる。
「エリック、ポールに伝言を頼みたい。第7艦隊の司令官に会うことになったので約束の時間に間に合わなくなりそうだ。俺は遅れるけど、先にやっておけと伝えてくれ。それから、俺が行ったときにだらけてたら承知しない、って付け加えといて」
最後の言葉に、マリオンとアレクセイには緊張して待っているだろう近衛隊の様子が目に浮かんだ。戦闘員たちはレイモンドが行くまで不動の姿勢のままだろう。たるんでいるなどと思われないように。ピシッとしておくために。自分ならそうするとアレクセイは思った。
「近衛隊も厳しい指揮官を戴いて、かわいそうに。あなたが行くまで直立不動の姿勢で待っていますよ」
だが、レイモンドは首を振る。
「そんなことはない。部門ごとにわかれて、きちんと議論しているはずだ。そうするように躾たからね。
行ったときにみんなが直立不動の姿勢で待ってたりしたら、それこそ、時間を無駄にするなって、上官を2~3人、張り倒さなくちゃならない。あんまり怖がられたくないんだけど」
「そうですか」
マリオンはあっさり引き下がったが、アレクセイはこの人が中央艦隊の中でも精鋭部隊である近衛隊をどのように指揮しているのか見たくなった。この短い期間に手なづけてしまった、そのやり方を。
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