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「ゴールドバーグ様! 第4艦隊司令官から通信が入っています」
「へえ~、何だろう。戦闘員を帰してやったお礼かな?」
悠長なことを!
「おまえは! トニーの神経を逆なでしていることがわからないのですか」
「逆なで? 全員殺した方がよかったの?」
「……わからなければ、いいです。通信が入っているんでしょう。話したくない相手だからといって、あまり待たせるものではありません」
「話したくない相手? 俺は別にトニーを嫌ってない。というか、昔は嫌いじゃなかった」
どこまでも脳天気なレイモンドが、通信を戦略室に回すように指示する。顔をつきあわせる気はないから、音声だけである。
「総督候補のゴールドバーグ・ジュニアか」
いらいらした声が飛び込んできた。
「ああ、ゴールドバーグだ。待たせて申し訳ない、イエロー・サンダー、トニー司令」
涼やかな声である。
すっと息をためることで、トニーはイライラを押さえた。そう、クレイジーとあだ名されるトニーだが、頭の回転は速い。駆け引きもできる男である。
その男の機先を制するようにレイモンドが口を開いた。
「もう、戦闘員たちは帰り着いたのか? わざわざ報告をもらう必要はなかったんだが…。司令官に許可も得ず、規律を乱した部下を罰してしまって、悪かったな。俺の処罰は甘すぎたか?」
少しも悪びれずに言う。マリオンには、トニーが必死で怒りを抑える様が見えるようであった。
「くっ…」
「民間船を襲っていたから止めようとしたんだが、手間取ってね。宇宙軍に囲まれた。コスモ・サンダーのメンバーを宇宙軍に引き渡すようなことはできないから、そちらの船を爆破したように見せかけた。言い分もあるだろうが、今回は呑んでくれ。
それから、帰り着いた戦闘員だが、みな俺よりイエロー・サンダーを選んだヤツだ。上官思いのいい部下たちだな、大切にするといい」
宇宙船を爆破した理由を説明し、送り返した戦闘員たちの身の安全に釘をさした。簡単なようでいて高度な交渉テクニックだとマリオンは思った。だが、トニーもそのままで黙っているような男ではない。
「迅速な処置に感服するよ。こちらが幹部連中を処刑する手間も省いてくれたわけだ」
「納得してもらえて、なによりだ」
「……ああ。感謝の印というわけではないが、極東地区にいるうちに、第4艦隊の本部へ招待しよう」
「ふ~ん、視察をさせてもらおうかと考えていたが、ご招待、ね」
自信たっぷりに本部へ乗り込むと言い切ったレイモンドに、トニーは招いておいて、はめてやろうと思ったことなど忘れて、反発を感じた。
前総督でさえ極東地区は俺の自由にさせてくれたのだ、と。
「いや、視察はご遠慮、願いたい。西部艦隊(第2艦隊)のハーディ司令と第6艦隊のカルロス司令が滞在している。本部も宙港も雑然としている。第4艦隊としても視察にさける幹部がいない」
「そう、それは残念。総督承認会議までにすべての艦隊を回る予定だったが…。そこに3司令官が集まってるとすると、スケジュールが狂うな。招待の件は考えておく。俺も忙しい身なんでね、失礼する」
ただの挨拶程度では会う意味がない。そんなニュアンスを込めながら、レイモンドは一方的に通信を切った。
見事ではあるが、ハーディやカルロスがその場にいたなら、トニーの顔が立たないだろうとマリオンは思った。
「ご招待、だって」
「どうするつもりですか?」
「行ってその場でカタをつけたい、けど」
「カタをつけるとは?」
「あいつらの魂胆を探って、どうせ俺を総督に仰ぐ気なんてないだろうから、それならご自由にって関係を断ち切るんだよ」
「そんなに簡単にはいかないでしょう。無謀な真似は辞めた方が…」
「危険は承知の上だよ。このまま、極東地区の端と端でにらめっこをしているより、直接会った方が早いと思わない?」
「しかし…。第4艦隊本部に3司令官が集まっている。総督承認会議を控えたこの時期ですよ。おまえへの反対行動を起こすためとしか思えない。招待というのはていのいい口実で、何かたくらんでいるはずです」
「それなら余計に。その必要はないと伝えてやらなくちゃ。俺は艦隊単位でコスモ・サンダーからの離脱を認めるつもりだとね」
「レイモンド! そんなに早計にことを進めるものじゃありません。まだ、彼らがどう出るかわからないじゃないですか」
「だから、それを探りに行くんじゃない」
「危ないご招待に、のこのこ顔を出す馬鹿な男だと思われては困ります。わたしは反対です。おまえを閉じこめてむりやり総督につけないようにしたり、事故を起こして葬り去るかもしれない…。相手は海賊ですよ」
「何言ってるの、マリオン。俺たちだって海賊じゃない。俺は捕まったりしないし、事故にも遭わない。あなたと一緒にもう少し人生を楽しみたいんだから、間違っても死んだりしないよ」
断言したレイモンドに一瞬悩んだマリオンだったが、ふと近衛隊のことが頭をよぎる。
「レイモンド。おまえが第4艦隊の本部へ乗り込むとなると、ポールたちが黙っていませんよ。絶対に連れて行けと言うでしょうね。そこで小競り合いでも起こったら…、たちまち、コスモ・サンダーあげての闘いになる。つぶし合いをすることになる。
無駄な闘いはしたくないんでしょう? おまえが無謀なことをするとコスモ・サンダー全体が危険にさらされるということを忘れないでください」
「あ~! そう言えば、近衛隊の連中、連れて行けとかどうとか言ってたな。俺一人なら出し抜くことなどわけはないけど…、う~ん」
考え込んだレイモンドである。
「おまえは総督承認会議まではどっしり構えていた方がいいかもしれませんね。承認会議という公の場でコスモ・サンダーの行く末を議論した方が…。コスモ・サンダーの分裂も含めて」
「でも…」
「不服ですか?」
「俺はトニーやカルロスに会ったのはずいぶん昔だし、ハーディだって深い話はしなかった。承認会議の前に、もっと情報がほしい…」
「……そうですか。それなら…、わたしが招待を受けましょう」
「えっ、マリオンが?」
「はい。遺言披露の席で会ったときとは彼らの考えも変わっているかもしれません。わたしが、彼らの魂胆を探ってきます」
「そんな危険なこと、させられないよ」
「危険は覚悟の上じゃなかったんですか。自分ならよくて、わたしはダメなんですか。少なくとも、あなたが行くより危険度は低い。わたしはしばらく前まで彼らを統べる立場にいましたし、見くびられてもいません」
「ほんとうに? 相手は海賊だよ」
「ええ。わたしはその海賊を統べる総督代理でした」
「マリオン、無理してない?」
「していません」
「行って、無茶しない?」
「争うつもりなどありませんよ…。ご招待を受けるだけ、でしょう?」
「でも…」
「わたしが、会談もできない男だと思っているのですか?」
「あっ、そんなことないよ。俺よりうまくあいつらの腹を探ってくれると思う。けど…」
「けど、何ですか?」
「あ~、その、心配だから…」
マリオンはムッとしたようだ。声に尖りが感じられる。
「心配など無用です。わたしは自分の仕事は心得ています。だいたい、あなたはわたしを使わなさすぎです。わたしは総督補佐ですよ。総督の肩代わりをするのはごめんだと言いましたが、自分の仕事をするのに文句は言わない。危険だからだとか、心配だからなんていう理由で反対されるのは心外ですね。わたしは有能だって言ったでしょう。あなたが一番、わたしを見くびっているんじゃないですか?」
そこまで言われると、レイモンドには止めようがない。
「見くびってなんかいない…。ただ、待ってるなんて、俺の流儀じゃないんだけど…」
最後の抵抗も
「メタル・ラダー社に連絡を入れて、惑星開発の話を進めればいい」
「えっ、賛成してくれるの? 夢のような話はするなって…」
「ええ。夢のような話だとは思いましたが、うまく行くかもしれません。やってみたいんでしょう。やり始める前から諦めることはない。ダメだったら、その時に考えればいいことです」
「ん! それじゃあ、イエロー・サンダーのご招待はマリオンに譲る。俺はミスター・ラダーに連絡を取ってみるよ。ありがとう、マリオン」
新しいおもちゃを与えられた子どものように、レイモンドは嬉しそうな顔をした。その笑顔はマリオンの心をも温めてくれる。
「それじゃ、早速、連絡してくる」
レイモンドが通信室へと消えるのを見て、マリオンは心を引き締めた。
心配は無用だと言ったが、レイモンドが行くよりは自分の方がはるかに危険度は低いが…、それでも第4艦隊基地への訪問は危険を伴うことに違いない。
マリオンは司令官たちを十分に熟知していた。彼らが余裕をなくしていたらどう出るかわからないことも。
レイモンドと人生を楽しむために、もう少し長生きをしたい。そのためには、知略を尽くさなければならないだろう。
「さてと。もしもの時のために、アーシャとグレアムに連絡を入れておきますか…」
「へえ~、何だろう。戦闘員を帰してやったお礼かな?」
悠長なことを!
「おまえは! トニーの神経を逆なでしていることがわからないのですか」
「逆なで? 全員殺した方がよかったの?」
「……わからなければ、いいです。通信が入っているんでしょう。話したくない相手だからといって、あまり待たせるものではありません」
「話したくない相手? 俺は別にトニーを嫌ってない。というか、昔は嫌いじゃなかった」
どこまでも脳天気なレイモンドが、通信を戦略室に回すように指示する。顔をつきあわせる気はないから、音声だけである。
「総督候補のゴールドバーグ・ジュニアか」
いらいらした声が飛び込んできた。
「ああ、ゴールドバーグだ。待たせて申し訳ない、イエロー・サンダー、トニー司令」
涼やかな声である。
すっと息をためることで、トニーはイライラを押さえた。そう、クレイジーとあだ名されるトニーだが、頭の回転は速い。駆け引きもできる男である。
その男の機先を制するようにレイモンドが口を開いた。
「もう、戦闘員たちは帰り着いたのか? わざわざ報告をもらう必要はなかったんだが…。司令官に許可も得ず、規律を乱した部下を罰してしまって、悪かったな。俺の処罰は甘すぎたか?」
少しも悪びれずに言う。マリオンには、トニーが必死で怒りを抑える様が見えるようであった。
「くっ…」
「民間船を襲っていたから止めようとしたんだが、手間取ってね。宇宙軍に囲まれた。コスモ・サンダーのメンバーを宇宙軍に引き渡すようなことはできないから、そちらの船を爆破したように見せかけた。言い分もあるだろうが、今回は呑んでくれ。
それから、帰り着いた戦闘員だが、みな俺よりイエロー・サンダーを選んだヤツだ。上官思いのいい部下たちだな、大切にするといい」
宇宙船を爆破した理由を説明し、送り返した戦闘員たちの身の安全に釘をさした。簡単なようでいて高度な交渉テクニックだとマリオンは思った。だが、トニーもそのままで黙っているような男ではない。
「迅速な処置に感服するよ。こちらが幹部連中を処刑する手間も省いてくれたわけだ」
「納得してもらえて、なによりだ」
「……ああ。感謝の印というわけではないが、極東地区にいるうちに、第4艦隊の本部へ招待しよう」
「ふ~ん、視察をさせてもらおうかと考えていたが、ご招待、ね」
自信たっぷりに本部へ乗り込むと言い切ったレイモンドに、トニーは招いておいて、はめてやろうと思ったことなど忘れて、反発を感じた。
前総督でさえ極東地区は俺の自由にさせてくれたのだ、と。
「いや、視察はご遠慮、願いたい。西部艦隊(第2艦隊)のハーディ司令と第6艦隊のカルロス司令が滞在している。本部も宙港も雑然としている。第4艦隊としても視察にさける幹部がいない」
「そう、それは残念。総督承認会議までにすべての艦隊を回る予定だったが…。そこに3司令官が集まってるとすると、スケジュールが狂うな。招待の件は考えておく。俺も忙しい身なんでね、失礼する」
ただの挨拶程度では会う意味がない。そんなニュアンスを込めながら、レイモンドは一方的に通信を切った。
見事ではあるが、ハーディやカルロスがその場にいたなら、トニーの顔が立たないだろうとマリオンは思った。
「ご招待、だって」
「どうするつもりですか?」
「行ってその場でカタをつけたい、けど」
「カタをつけるとは?」
「あいつらの魂胆を探って、どうせ俺を総督に仰ぐ気なんてないだろうから、それならご自由にって関係を断ち切るんだよ」
「そんなに簡単にはいかないでしょう。無謀な真似は辞めた方が…」
「危険は承知の上だよ。このまま、極東地区の端と端でにらめっこをしているより、直接会った方が早いと思わない?」
「しかし…。第4艦隊本部に3司令官が集まっている。総督承認会議を控えたこの時期ですよ。おまえへの反対行動を起こすためとしか思えない。招待というのはていのいい口実で、何かたくらんでいるはずです」
「それなら余計に。その必要はないと伝えてやらなくちゃ。俺は艦隊単位でコスモ・サンダーからの離脱を認めるつもりだとね」
「レイモンド! そんなに早計にことを進めるものじゃありません。まだ、彼らがどう出るかわからないじゃないですか」
「だから、それを探りに行くんじゃない」
「危ないご招待に、のこのこ顔を出す馬鹿な男だと思われては困ります。わたしは反対です。おまえを閉じこめてむりやり総督につけないようにしたり、事故を起こして葬り去るかもしれない…。相手は海賊ですよ」
「何言ってるの、マリオン。俺たちだって海賊じゃない。俺は捕まったりしないし、事故にも遭わない。あなたと一緒にもう少し人生を楽しみたいんだから、間違っても死んだりしないよ」
断言したレイモンドに一瞬悩んだマリオンだったが、ふと近衛隊のことが頭をよぎる。
「レイモンド。おまえが第4艦隊の本部へ乗り込むとなると、ポールたちが黙っていませんよ。絶対に連れて行けと言うでしょうね。そこで小競り合いでも起こったら…、たちまち、コスモ・サンダーあげての闘いになる。つぶし合いをすることになる。
無駄な闘いはしたくないんでしょう? おまえが無謀なことをするとコスモ・サンダー全体が危険にさらされるということを忘れないでください」
「あ~! そう言えば、近衛隊の連中、連れて行けとかどうとか言ってたな。俺一人なら出し抜くことなどわけはないけど…、う~ん」
考え込んだレイモンドである。
「おまえは総督承認会議まではどっしり構えていた方がいいかもしれませんね。承認会議という公の場でコスモ・サンダーの行く末を議論した方が…。コスモ・サンダーの分裂も含めて」
「でも…」
「不服ですか?」
「俺はトニーやカルロスに会ったのはずいぶん昔だし、ハーディだって深い話はしなかった。承認会議の前に、もっと情報がほしい…」
「……そうですか。それなら…、わたしが招待を受けましょう」
「えっ、マリオンが?」
「はい。遺言披露の席で会ったときとは彼らの考えも変わっているかもしれません。わたしが、彼らの魂胆を探ってきます」
「そんな危険なこと、させられないよ」
「危険は覚悟の上じゃなかったんですか。自分ならよくて、わたしはダメなんですか。少なくとも、あなたが行くより危険度は低い。わたしはしばらく前まで彼らを統べる立場にいましたし、見くびられてもいません」
「ほんとうに? 相手は海賊だよ」
「ええ。わたしはその海賊を統べる総督代理でした」
「マリオン、無理してない?」
「していません」
「行って、無茶しない?」
「争うつもりなどありませんよ…。ご招待を受けるだけ、でしょう?」
「でも…」
「わたしが、会談もできない男だと思っているのですか?」
「あっ、そんなことないよ。俺よりうまくあいつらの腹を探ってくれると思う。けど…」
「けど、何ですか?」
「あ~、その、心配だから…」
マリオンはムッとしたようだ。声に尖りが感じられる。
「心配など無用です。わたしは自分の仕事は心得ています。だいたい、あなたはわたしを使わなさすぎです。わたしは総督補佐ですよ。総督の肩代わりをするのはごめんだと言いましたが、自分の仕事をするのに文句は言わない。危険だからだとか、心配だからなんていう理由で反対されるのは心外ですね。わたしは有能だって言ったでしょう。あなたが一番、わたしを見くびっているんじゃないですか?」
そこまで言われると、レイモンドには止めようがない。
「見くびってなんかいない…。ただ、待ってるなんて、俺の流儀じゃないんだけど…」
最後の抵抗も
「メタル・ラダー社に連絡を入れて、惑星開発の話を進めればいい」
「えっ、賛成してくれるの? 夢のような話はするなって…」
「ええ。夢のような話だとは思いましたが、うまく行くかもしれません。やってみたいんでしょう。やり始める前から諦めることはない。ダメだったら、その時に考えればいいことです」
「ん! それじゃあ、イエロー・サンダーのご招待はマリオンに譲る。俺はミスター・ラダーに連絡を取ってみるよ。ありがとう、マリオン」
新しいおもちゃを与えられた子どものように、レイモンドは嬉しそうな顔をした。その笑顔はマリオンの心をも温めてくれる。
「それじゃ、早速、連絡してくる」
レイモンドが通信室へと消えるのを見て、マリオンは心を引き締めた。
心配は無用だと言ったが、レイモンドが行くよりは自分の方がはるかに危険度は低いが…、それでも第4艦隊基地への訪問は危険を伴うことに違いない。
マリオンは司令官たちを十分に熟知していた。彼らが余裕をなくしていたらどう出るかわからないことも。
レイモンドと人生を楽しむために、もう少し長生きをしたい。そのためには、知略を尽くさなければならないだろう。
「さてと。もしもの時のために、アーシャとグレアムに連絡を入れておきますか…」
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