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13 覚悟
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レイモンドはしわぶき一つ聞こえない艦橋を振り返る。
「ポール! 極東地区全域へ通信を繋げ。姿はさらしたくないから、音声だけにしてくれ」
「はい……、準備が整いました」
レイモンドは軽くうなずくと、静かに話し出した。
「宇宙軍、そして極東地区を運航中の宇宙船のみなさん、こちらはコスモ・サンダー総督ゴールドバーグ・ハンター」
凛とした声であった。海賊の総督が宇宙軍や民間宇宙船に呼びかけるなど、前代未聞である。もちろん通信の内容も…。
「もうすぐ、極東地区においてコスモ・サンダーの抗争が始まります。この宙域におられると抗争に巻き込む恐れがあります。申し訳ないが、速やかにこの宙域を離れるか、近くの惑星に避難していただきたい。最初の攻撃は今から2時間後、コスモ・サンダー第4艦隊本部がある惑星ルイーズ周辺宙域になるはずです。
また、宇宙全域からコスモ・サンダー全艦隊が極東地区へ集まるので、惑星ルイーズ周辺以外でも小競り合いが発生する恐れがあります。俺は民間の方々を傷つけるつもりはないが、考えの違う連中もいます。気を付けてください。しばらくこの宙域での運行を控えていただけるとありがたい。
次に宇宙軍にお願いする。勝手な言い分だと承知しているが、手出しをやめてほしい。今から起こす争いはあくまでも海賊同士、コスモ・サンダー内部の抗争だ。俺がきっちり始末をつける。民間人は巻き込まないと約束する。だから、抗争宙域には近寄るな。関わるな。俺は宇宙軍と争いたくない。
しかし、間違ってもらっては困る。争いたくないと言っても、コスモ・サンダーの戦力や装備は、宇宙軍に匹敵すると俺は思っている。おまえたちが出てきたら、コスモ・サンダーの内部抗争程度では済まないくらい、宇宙を乱すことになる。避けられるなら、それは避けたい。
……コスモ・サンダーは海賊だ。武力でしか解決できないことがある。だが、宇宙軍は違うだろう? 抗争が終結した後で話し合いに応じる。以上」
レイモンドは通信を終えると、小さくため息を吐いた。
「ポール?」
「はっ」
姿勢を正したポールにレイモンドが力なく微笑んだ。
「攻撃は2時間後だ。……おまえに無茶な命令をすることになる、すまない」
「いいえ。ゼクスター様の報復ですから近衛隊は命を張って…」
「間違うな、ポール! これはマリオンとは関係ない。コスモ・サンダー統一のための闘いなんだ。わかったな」
マリオンの報復だけなら、密かに司令官を殺せば済む。それくらいなら自分ひとりでできるとレイモンドは思う。しかし、コスモ・サンダーを統一するには、きちんと名乗りを上げて、逆らうヤツらを徹底的に殲滅しなければならない。
コスモ・サンダーは海賊組織だから…。
強い者にしか従わないから…。
言葉で言っても通じないから…。
「はいっ!」
「大規模な抗争になるだろう。部下を死地に送ることになる。昔の仲間を殺さなければならない場面もある。それを理解した上で答えてくれ。おまえは俺の側で戦ってくれるか?」
「もちろんです。わたしも近衛隊も…、中央艦隊は喜んで総督の命令に従います。ゴールドバーグ様が総督となられるコスモ・サンダーを生みだすために、命を賭して戦います…」
ポールは少しもためらわずに応えた。
「極東地区でいま、戦力として使えるのは中央艦隊だけだ。実力は別にして、3艦隊が集う向こうが有利だ。しかし、俺は味方になってくれる艦隊がこの宙域に着くのを待つつもりはない」
「わかっています」
「いいぞ、おまえたち。逃げたいなら逃げても。海賊がいやなら堅気の世界に戻る手がある」
レイモンドはからかいの交じった声で言うと、幹部たちを見回した。誰もがまっすぐにレイモンドに視線を合わせていた。たとえ、自分の命を張ってでも総督を守るのだ、と決心を固めているようだった。
「覚えておられないんですか、ゴールドバーグ様が死ねとおっしゃるなら、いつでも喜んで死ぬ、我々の命はあなたのものだと言ったのを…!」
幹部のひとりが言う。
「おまえたちは、俺と同じくらい馬鹿だな」
にこやかに微笑んでから、レイモンドは各部署に指示を出した。
少ない人数で闘うのである、厳しい闘いになるのは仕方のないことであった。
「後は任せる。しばらく独りになりたいんだ。攻撃の10分前に声をかけてくれ」
「諒解しました」
それから。
ポールを始め幹部たちはフル回転であった。
戦略は総督に任せるとして、攻撃に備えての準備、敵戦力の分析、各艦隊や基地から次々に入る通信の処理。
どの艦隊が味方について極東地区へはいつ到着するのか。双方の戦闘能力はどれくらいあるのか。即答できないと戦略など立てられない。
ポールが右往左往しているところに、
「デイビス連隊長! 第5艦隊のアレクセイ・ミハイル司令官がマーキュリーへの着陸を求めておられます。許可してもよろしいですか」
「いいだろう、認める」
ほどなく。
貴族的な顔つきにすっきりした姿のアレクセイが艦橋に案内されてきた。
「デイビス連隊長。忙しい時だから、挨拶は省かせてもらう。プリンスはどちらに?」
アレクセイの口からポロリとこぼれたプリンスという二つ名…。ポールはハッと気づいた。
「ミハイル司令官。もしかして、知っておられたのか…、ゴールドバーグ総督がクール・プリンスだと言うことを!」
これだけ近くにいながら、俺は知らされていなかったと苦々しく吐き捨てたポールに、それは違うとアレクセイが訂正する。
「ゴールドバーグ総督はあなたをないがしろにしていた訳じゃない。あの人はこれまで、自分がプリンスだと言ったことはなかったはずだ。
僕は…。昔、あの人がクール・プリンスと呼ばれていた頃、あの人の操縦士をしていたからお会いした時に気がついた。あなたは接点がなかったのだろう?」
「…見かけたことは何度かある。あれがクール・プリンスだと教えられたことも…、いろんな意味で有名な方だったから……。ところで。一応、確認させてもらう。ミハイル司令官はゴールドバーグ総督の側で闘うおつもりか」
「当然だ。僕はあの人のためだったら、あの人とともに闘えるなら、すべてを捨てるよ。この命も」
その言葉の力強さにポールは目を瞠る。
「あなたのように有能な方にそこまで言わせるなんて、ゴールドバーグ総督はそれほどの方なのか…」
「僕がプリンスのそばで働くキミたちを、どれほどうらやましく思っていたことか…。それなのに、連隊長にはプリンスの力量もわからないのかッ!
いや、よそう。僕などもちろん、教育係であったマリオン様でさえ、自分とは器が違うとおっしゃっていた」
「教育係? ああ、クール・プリンスはずっとゼクスター様の指揮下だった。それで…」
「そうだ。……マリオン様が亡くなられた今、もう、誰もあの方を止めたり、諫めたりできる人はいなくなった」
「コスモ・サンダーの総督になることを決意されたゴールドバーグ様をお止めすることなど、ない。わたしたち中央艦隊は覚悟を決めている。死んでくれとおっしゃるなら喜んで死のうと」
「そうか。だが、覚悟を決めているのは中央艦隊だけじゃない。第5艦隊にもその重荷をわけてもらおう」
2人の指揮官はにやりと笑いあった。それは、厳しい状況の中、ともに闘う同士としての絆が生まれた瞬間だった。
「ポール! 極東地区全域へ通信を繋げ。姿はさらしたくないから、音声だけにしてくれ」
「はい……、準備が整いました」
レイモンドは軽くうなずくと、静かに話し出した。
「宇宙軍、そして極東地区を運航中の宇宙船のみなさん、こちらはコスモ・サンダー総督ゴールドバーグ・ハンター」
凛とした声であった。海賊の総督が宇宙軍や民間宇宙船に呼びかけるなど、前代未聞である。もちろん通信の内容も…。
「もうすぐ、極東地区においてコスモ・サンダーの抗争が始まります。この宙域におられると抗争に巻き込む恐れがあります。申し訳ないが、速やかにこの宙域を離れるか、近くの惑星に避難していただきたい。最初の攻撃は今から2時間後、コスモ・サンダー第4艦隊本部がある惑星ルイーズ周辺宙域になるはずです。
また、宇宙全域からコスモ・サンダー全艦隊が極東地区へ集まるので、惑星ルイーズ周辺以外でも小競り合いが発生する恐れがあります。俺は民間の方々を傷つけるつもりはないが、考えの違う連中もいます。気を付けてください。しばらくこの宙域での運行を控えていただけるとありがたい。
次に宇宙軍にお願いする。勝手な言い分だと承知しているが、手出しをやめてほしい。今から起こす争いはあくまでも海賊同士、コスモ・サンダー内部の抗争だ。俺がきっちり始末をつける。民間人は巻き込まないと約束する。だから、抗争宙域には近寄るな。関わるな。俺は宇宙軍と争いたくない。
しかし、間違ってもらっては困る。争いたくないと言っても、コスモ・サンダーの戦力や装備は、宇宙軍に匹敵すると俺は思っている。おまえたちが出てきたら、コスモ・サンダーの内部抗争程度では済まないくらい、宇宙を乱すことになる。避けられるなら、それは避けたい。
……コスモ・サンダーは海賊だ。武力でしか解決できないことがある。だが、宇宙軍は違うだろう? 抗争が終結した後で話し合いに応じる。以上」
レイモンドは通信を終えると、小さくため息を吐いた。
「ポール?」
「はっ」
姿勢を正したポールにレイモンドが力なく微笑んだ。
「攻撃は2時間後だ。……おまえに無茶な命令をすることになる、すまない」
「いいえ。ゼクスター様の報復ですから近衛隊は命を張って…」
「間違うな、ポール! これはマリオンとは関係ない。コスモ・サンダー統一のための闘いなんだ。わかったな」
マリオンの報復だけなら、密かに司令官を殺せば済む。それくらいなら自分ひとりでできるとレイモンドは思う。しかし、コスモ・サンダーを統一するには、きちんと名乗りを上げて、逆らうヤツらを徹底的に殲滅しなければならない。
コスモ・サンダーは海賊組織だから…。
強い者にしか従わないから…。
言葉で言っても通じないから…。
「はいっ!」
「大規模な抗争になるだろう。部下を死地に送ることになる。昔の仲間を殺さなければならない場面もある。それを理解した上で答えてくれ。おまえは俺の側で戦ってくれるか?」
「もちろんです。わたしも近衛隊も…、中央艦隊は喜んで総督の命令に従います。ゴールドバーグ様が総督となられるコスモ・サンダーを生みだすために、命を賭して戦います…」
ポールは少しもためらわずに応えた。
「極東地区でいま、戦力として使えるのは中央艦隊だけだ。実力は別にして、3艦隊が集う向こうが有利だ。しかし、俺は味方になってくれる艦隊がこの宙域に着くのを待つつもりはない」
「わかっています」
「いいぞ、おまえたち。逃げたいなら逃げても。海賊がいやなら堅気の世界に戻る手がある」
レイモンドはからかいの交じった声で言うと、幹部たちを見回した。誰もがまっすぐにレイモンドに視線を合わせていた。たとえ、自分の命を張ってでも総督を守るのだ、と決心を固めているようだった。
「覚えておられないんですか、ゴールドバーグ様が死ねとおっしゃるなら、いつでも喜んで死ぬ、我々の命はあなたのものだと言ったのを…!」
幹部のひとりが言う。
「おまえたちは、俺と同じくらい馬鹿だな」
にこやかに微笑んでから、レイモンドは各部署に指示を出した。
少ない人数で闘うのである、厳しい闘いになるのは仕方のないことであった。
「後は任せる。しばらく独りになりたいんだ。攻撃の10分前に声をかけてくれ」
「諒解しました」
それから。
ポールを始め幹部たちはフル回転であった。
戦略は総督に任せるとして、攻撃に備えての準備、敵戦力の分析、各艦隊や基地から次々に入る通信の処理。
どの艦隊が味方について極東地区へはいつ到着するのか。双方の戦闘能力はどれくらいあるのか。即答できないと戦略など立てられない。
ポールが右往左往しているところに、
「デイビス連隊長! 第5艦隊のアレクセイ・ミハイル司令官がマーキュリーへの着陸を求めておられます。許可してもよろしいですか」
「いいだろう、認める」
ほどなく。
貴族的な顔つきにすっきりした姿のアレクセイが艦橋に案内されてきた。
「デイビス連隊長。忙しい時だから、挨拶は省かせてもらう。プリンスはどちらに?」
アレクセイの口からポロリとこぼれたプリンスという二つ名…。ポールはハッと気づいた。
「ミハイル司令官。もしかして、知っておられたのか…、ゴールドバーグ総督がクール・プリンスだと言うことを!」
これだけ近くにいながら、俺は知らされていなかったと苦々しく吐き捨てたポールに、それは違うとアレクセイが訂正する。
「ゴールドバーグ総督はあなたをないがしろにしていた訳じゃない。あの人はこれまで、自分がプリンスだと言ったことはなかったはずだ。
僕は…。昔、あの人がクール・プリンスと呼ばれていた頃、あの人の操縦士をしていたからお会いした時に気がついた。あなたは接点がなかったのだろう?」
「…見かけたことは何度かある。あれがクール・プリンスだと教えられたことも…、いろんな意味で有名な方だったから……。ところで。一応、確認させてもらう。ミハイル司令官はゴールドバーグ総督の側で闘うおつもりか」
「当然だ。僕はあの人のためだったら、あの人とともに闘えるなら、すべてを捨てるよ。この命も」
その言葉の力強さにポールは目を瞠る。
「あなたのように有能な方にそこまで言わせるなんて、ゴールドバーグ総督はそれほどの方なのか…」
「僕がプリンスのそばで働くキミたちを、どれほどうらやましく思っていたことか…。それなのに、連隊長にはプリンスの力量もわからないのかッ!
いや、よそう。僕などもちろん、教育係であったマリオン様でさえ、自分とは器が違うとおっしゃっていた」
「教育係? ああ、クール・プリンスはずっとゼクスター様の指揮下だった。それで…」
「そうだ。……マリオン様が亡くなられた今、もう、誰もあの方を止めたり、諫めたりできる人はいなくなった」
「コスモ・サンダーの総督になることを決意されたゴールドバーグ様をお止めすることなど、ない。わたしたち中央艦隊は覚悟を決めている。死んでくれとおっしゃるなら喜んで死のうと」
「そうか。だが、覚悟を決めているのは中央艦隊だけじゃない。第5艦隊にもその重荷をわけてもらおう」
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