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「あ……あぁ……」

 まだ、挿ってくる。私の奥へと。未踏の地を踏み荒らすように。
 隊長の屹立も大きくて受け入れるのに大変だったけれど、さらにその奥が抉じ開けられていく感覚がする。もうその先は行き止まりでこれ以上は無理だと思うのに、イグニスさんは止まらない。
 子宮の奥を穂先でコツコツと突かれているような気がして、私は首を横に振って訴えた。

「…………も、……むりぃ」

 小さな声の懇願だったけれど、それでも必死な願いだった。
 
「まだ全部じゃない」
「でも……これ以上は、……はいらないっ」
「受け入れろ」
「イグニスさんのいじわるっ」

 ドSだ! やっぱりそうに違いない!
 もう無理だって言ってるのに、受け入れろってそんな横暴な!

「無理は禁物だ、イグニス。嫁は大事にするもんだ」
「……隊長がそう言うのなら」

 隊長大好きなイグニスさんは、その言葉に素直に応じてこれ以上先に進むのを止めてくれた。
 本当、イグニスさんの暴走には隊長の鶴の一声がてきめんですね!
 ありがたいことです! 本当にありがとうございます、隊長!

 ほっと安心して隊長に頬擦りをしたくなった。
 そんな浮かれた私に、イグニスさんが一言。

「いずれ全部受け入れられるような身体にしてやる」

 ヒエっ! と悲鳴を上げたくなるほどのとんでもないことを耳元でわざわざ囁いて来るから、本当に末恐ろしい。近い未来そうされそうな予感がビシビシするのだから、困ったものだ。

「あぁ……あっ、はぁ、んぁ、……あぁっ!」

 すべて入りきらないままにイグニスさんが動き出す。それでも私のお腹の中はいっぱいで、最奥を突かれる感覚は変わらなかった。
 部屋の中に私のはしたない声と、イグニスさんの息遣い、そして結合部から聞こえてくる卑猥な水音が響く。
 それを隊長もミルくんも聞いているのだと思うと、……堪らない。訳の分からない高揚感が身体の中から湧き出てくる。きっとこんな状況でも快楽を得られているのは、私も少なからず興奮しているからだ。

「気持ちいいか? カレン」
「…………うん」

 また、隊長の声が私の耳をくすぐる。
 気持ちよさが確実に私の中に芽生えてきていて、膣壁を擦られることとか、奥を突かれることとか、そんなことが私を翻弄する。たったそれだけのことがこんなに気持ちいいだなんて、昨日までの私は知らなかった。
 それに、こんなに人肌が安心できるものだってことも。

 私、いつの間にか人と一緒にいることに慣れてしまったんだ。
 三人のぬくもりを知って、それが心地よくて、離れがたいものになってしまっている。

 私、三人に感化されてしまったんだろうか。
 それともこれは私の心に元からあった感情?

 心の中に灯る暖かな火が、さらに大きくなっていくのだ。三人の手によって、大きく、激しく。
 私を家族と言ってくれる三人のおかげで。
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