異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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オンラインゲームだった世界

規格外の魔法

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「ごめんなさい、お願いします」
 サヨの抱きしめたり頭を撫でるとある程度回復したがやはり進むことはできないようで、サヨに無茶をさせる訳にもいかないので老人の屋敷まで送く。
「ごめんなさい」
「しんどくなったら言っていいんだよ、もっと我が儘になっていいんだよ?」
「頑張るよ、じゃあ手始めにコレを私だと思ってもって行ってほしいな」
「コレは?」
「防御寄りの武器、最近のアップデートで実装された武装、剣にもなるビームシールド」
「ありがとう、大切に使うよ」
 ファンタジー世界に真っ向から喧嘩を売るようなアイテムを借りて再び門の所にむかう。


「さて……」
 サヨがいなくて心細いが自分ひとりでやるしかない。
 
 門をくぐって進んで行くが不気味だとは思うがサヨのように気分が悪くなったりはしない。

「お前、どうやってここを見つけた?」
 広場の中央まで進むとどこからか声が聞こえてくる。
「自分は依頼でここに来た、上にある町の温暖な気温を維持するための機能が弱くなっているとのことでその調査に来た」
「何…………っ!」
 後ろで何かに対して怒鳴っており最初以外は上手く聞き取れなかった。

「そ、その問題は我々が解決するので君は帰ってもらっても問題ないぞ」
「いえ、自分は依頼を受けた身なので別口で調査させてもらいます」
「……いや、お前はカエレ!」
 対応が露骨に怪しい、もしかしてあいつらが元凶だろうか……。
「いえ調べます」
 最悪向こうが権力だとしてもサヨの所に行って緊急避難をしてしまえばいいだろう、臆せず足を動かしていく。

「止まれ、これ以上進むなら攻撃するぞ」
 フードを深く被った人物が複数人目の前に現れる、自分に対して静止が効かないと判断したのか実力行使に出たのだろう、遠慮なく進むと杖をこちらに向けて炎の魔法を仕掛けてくる。
 早速サヨから借りたビームシールドを展開して防ぎ、こちらも魔法で攻撃する。
「なぜその程度の魔法が通用するのだ?!」
 自分が放った攻撃魔法がフードの人達に当たった事が驚かれた、当たるまで無防備になっていたので何かの防御手段を用意していたのだろう、それが不発になってしまったのだろう。
「ランク5以下の魔法を無効化するマジックアイテムを貫通するとは……」
 この世界というかオンラインゲームでは魔法にランクがあり、一番低いランクが1でそれから順番に上がっていく感じでオンラインゲームではランク10まで実装されている。
 しかし自分が使っている魔法はこの世界やオンラインゲームの物ではないので無効化できていないのだろう。
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