異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

オンラインゲームだった世界

結局はサヨの力頼り

「一体何者なんだお前は？！」
　そんな事を言われても自分でも正確にはわからないのでいきなり言われると困ってしまう。
「通りすがりの転生者だ！」
　ここはとりあえずネタも走っておく、このネタも伝わらないのが残念だ。
「ふざけんな！」
　当たり前だが怒られてしまった。

「マジックアイテムは何故か使えないが数はこちらの方が多い、やってしまえ」
　フードの人達が散開して自分の周囲を取り囲む、それぞれが自信の得意であろう魔術の詠唱を始める、確かゲームの方でも威力のある魔法の攻撃は発動までに時間がかかる、プレイヤーは基本的に発動までの時間を短縮するアイテムや装備を使用して短縮している、らしい。
　しかしフードの人達はそのようなアイテムを装備していないようで発動までにバラツキがあるようで一斉に攻撃してくることはないため、順番に防いでいけば問題なさそうだ。
　といっても連携をしてくるので簡単には防げないが、そこはビームシールドがあれば問題なさそうだが、コレの残りエネルギー残量がわからないので過信はできないが……。

　この世界で銃を使う事に抵抗があるが、命の危険もあるので贅沢は言っていられないため使用していく、正直魔法を使うよりも銃を使った方が威力があるし即効性もある、それに魔力切れで疲労することもない、それに魔法を使わない世界に行くこともあり自分がファンタジー世界の生まれであることを忘れてしましそうになる。

「防御と攻撃を特化させて固まれ」
　数人倒した時に厄介と感じたようで一か所に固まって防御を固めてきた、単純に防御力が上がってしまうと銃でも防がれてしまう、自分が使える攻撃魔法は銃よりも威力が低いので何もできなくなってしまった、しかしそれは向こうも同じようでビームシールドを貫通できるような攻撃を持ち合わせていないようでお互い硬直状態になってしまっている。
　このままビームシールドを展開してじっと立っていてもしょうがないのでちょっとずつ接近していく、向こうも3人の防御魔法を重ねないと防げないようでじりじりと追い詰められている。

　30秒以上かけてついに手が届く距離まで来た、ゲームで30秒以上の詠唱は高いレベルで取得できる高威力の魔法しかないので、この人達は使えないだろうとゆっくり接近した。
「これからどうしよ……」
　気の抜けた声と困った顔をしてみると、向こうも虚を突かれて力が抜けてため息をつく者もいた、その隙にビームシールドをビームソードにモードチェンジして切りつける、切れ味と範囲が広いおかげで全員まとめて切断できてしまった。

「しんど…」
　ここ最近で一番集中力を使用したので疲労が一気に来てしまい近くの残骸に座り込む、敵が残っていれば確実に殺されてしまいそうだ。