異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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悪役令嬢を乗せて

現状からの脱出

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「これより判決を言い渡す」
 転送されて最初に物騒な最初に聞いた言葉は物騒なものだった。
「キサマの罪をとても重い物だ、よって辺境にて残りの人生を過ごすといい、貴様が貴族でよかったなでなければ問答無用で死刑だ」
 判決を言い渡した若い男性の正面にいる白い髪の女性がいる、それ以外にも少し距離をおいて白い女性にあまりいい顔をしていない人物が多くおり、この室内には自分達以外全員制服と思われるものを着ているのでここは学校の敷地のどこかなのだろうか。

「罪人連行しろ!」
 若い男性が指示で近くにいた少年が2人女性に掴みかかろうとしていた。
「私のこの判決に異議がある!」
 大きく叫んで注意を引き、その隙にサヨが素早く女性を回収する。
「お前は何者だ、ここは我々以外は立ち入りを禁止しているが?」
「じゃあ帰るわ」
 そういってすぐ後ろにあるドアから外に出る。
「……なんだったんだアイツ、おい罪人はどうした」
 ドアから出てすぐ近くにある草むらに隠れると、建物が騒がしくなり慌ただしく人々が女性を探しに飛び出していった。

「なんで助けましたの?」
「それが仕事ですから」
「今さら私に味方する人がいるとは思えませんが?」
 女性はなぜ助けられたか分からないようだ。
「一応日本から来ました……、貴女をどこかわかりませんが護衛するように言われて来ました、目的地まで警護させていただきます」
「……、それはそれはとても信用できるわね」
 さきほどまで眉間に皺をよせて壁を感じていたが日本の単語を聞いたとたんに表情が緩んだ。

「それでどこまで護衛しましょうか、なにぶんさっきこの世界に来たばかりなのでこの周囲の地理とかまったく分かたないのです」
「それなら仕方がないですね、まどろっこしいので正面突破を考えているのですが腕に自信は?」
「チート転生者が相手じゃなければ」
「それじゃあ問題ないわ、私が全力で走るから援護して、あとここの国の人は無力化するだけで殺しちゃだめよ」
「わかりました」

 女性が気合いを入れて走りだす、それに合わせてサヨと自分で左右を守るようについていく、この世界にも魔法があるようで全身に魔力を纏わせて強化しているようでかなり早く、こちらも魔法で強化してついていく。
「全力走ったのに追いつけるなんてさすがね、学校じゃあ私より速い記録を持った人なんていないのに……」
 息切れしながらなんとか追いつくと、とんでもない事を言い出した、やはり完全に信用されていなかったようだ、もしくは試されていたのだろうか……。
 サヨはブースターを使っていたため余裕そうだ、しかし追ってくる人達全員を足止めしていたので文句は言えない、言うつもりもないが……。
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