異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

仙人掌(さぼてん)

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一番のロボットは何か

常識の範囲で品定め

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 翌日に適当に町中を歩いていると街頭モニターで昨日行った戦闘のシーンが流れており、高速移動シーンでは人々が足を止めてモニターを見入っていた。
「今回現れた挑戦者の圧倒的な動きを紹介しようと思います……」
 自分の戦闘が何度も再生されて少し恥ずかしい気持ちになってしまう、他のロボット同士の戦闘も比較対象として放送される、確かに素早いロボットもあったが自分の機体ように瞬発的に素早く動ける物ではなかった、どうやら昨日の動きはあまり使わない方がよかったのかもしれない。
 それからあの動きはどうやったら再現できるのかやあの動きの後にどれだけ動けるのかも技術者達の解説などしていた、どうやらかなりの技術的に難しいようで、最初の戦闘の時にあまり動かなかったのは推進剤やエネルギーを節約するためだろうなどの憶測が飛び交っていた。
「そうでもないんだけどなぁ……」
 誰も聞こえないように小さく呟く、本来はかなりエネルギーなどに余裕があったりで放送されている内容は的外れなものになっている。

「さっそくで悪いけど次の試合の日程が決まってしまったんだ」
 お腹が膨れて戻ってみると男性が申し訳なさそうにしていた、自分の機体が特別なので腰が少し低い。
「まぁ、大丈夫ですけど……」
 バイト感覚で適当に答える、機体自体は無事なのですぐにでも次の戦闘に行けるので問題はない。
「それはよかった、それじゃあ明日よろしくね」
 暗くなった顔が少し明るくなり事務所の奥へ消えていった。
「え、明日!?」
 大きくリアクションをとってみるが既に男性はいなくなっていた。

「どうしよっか?」
「どうしよ?」
「どれくらいリミッターつける?」
「その辺はいらないと思うけど、ここってどれくらい手加減できるかとかじゃないかな?」
「あぁ、確かに戦うだけが運用じゃないもんな」
 前世のロボットアニメでも戦闘するだけではなく人命救助や建設など行っていた事を思い出す、つまり自分たちに与えられた任務は手加減するパターンなのだろう。
「それならこのままの設定でいくか」
「うん」
「でも装備は自前で行きたいな」
「でも持っている武器って殺傷力高いよ?」
「まずは出力だけ抑えて手加減する感じでいこうと思う」
「うーん、わかった、でも一応命の危険性を減らすためにコックピット付近の装甲だけは増加するからね」
「それなら安心だな、というかそんな作業って明日の試合までにできるのか?」
「え、もう終わっているけど?」
「……早くない?」
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