異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

SFにおけるなんかすごい物質

設定の消化

「え、親子だったんですか？」
「……一応ね」
「一応とは悲しいな我が娘よ、昔はお父さんお父さんとよくついて来てくれたのに……」
「そんなことはしていない！」
「そうだったか、まぁ確かに最近作ったからそんな事はできんわな」
「私は作られた訳じゃない、私は人間だ！」
　自分たちが知らないところでいろいろな設定が出てきて外野感がある。

「お前が私の元から離れるというのなら私は生産責任として処分しなければならない、それは本当に悲しいことだ」
「微塵も思っていないくせによく言う」
「よく分かっているじゃないか流石わが娘」
　聞こえてくる男性の声はいかにもわざとらしい声色で楽しそうに喋っている、もう帰っていいかな？

「ひとまずはそこのどこかわからない馬の骨もろとも粉砕してくれるわ、このロボッターによってな！」
　どうやらあのロボットはロボッターというらしい、まんまだな。

　空間全体から機械が起動する音が聞こえてきたかと思うとロボッターが動き出して壁にかけてあった大型の銃を手に取りこちらに向けてくる。
「じゃあこっちも出すか」
「はーい」
　サヨが大型の銃器を取り出して向けられた銃口に撃ち込むと銃が動力部分から爆発しロボッターは思わず銃を手放した。
「お前、それをどこから出した」
　さすがに何も無い所から大型の銃器が出現したことには大いに興味を引いたようだ。
「お前の外の常識だ」
　とりあえずハッタリを決めてみる、一応この世界以外の技術ではあるのだが常識ではないと思う。
「それはとてもとても興味があるのだが今は悲しいことにこのロボッターに時間を割かねばならない、つまり速攻でこのロボッターを完成させるのさ」
　どうやらまだ完成していないようだ、確かによく見てみると腰のあたりが固定されているようだ。
「ゆえに、お前たちは残骸処分ついでにコイツらの相手をしてもらおう」
　通信が途切れる音と共に向かい側から武装したロボットの兵士が沢山なだれ込んできた、その殆どはぎこちない動きで向かってきている、どうやら本当に処分のつもりらしい。
「……というかいまさらなんだけどアレらを破壊したらこの仕事って終わりなのかな？」
「え、今さら、確かに私も疑問だったけど……」
　武器を取り出して撃とうとしているサヨが勢いよく振り向く。
「いやなんか、うんとりあえず目の前のアレは対処しよう」
「そうだね」
　改めて銃を構えなおして向かってくる敵を倒していく、ほとんどが鉄屑と言っていいほどの代物なので１発で倒せてしまい、倒したものがそのまま壁になるので向かってくる量は多いものの割と簡単に各個撃破ができた。