異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

召喚されてみた

試しに最大火力

「いちおう聞いておきたいんだけども」
「なんだ？」
「メリジュさんって戦えるのかな？」
「うむ、この世界でどのくらい通用するかわからんがおそらく戦えると思う」
「確かにこっちで戦闘した事ないしなぁ、ちょっと試しに訓練場に行ってみよう」
「踏む、この世界でどれくらい対応できるか気になるしやってみよう」
　２人で寮に帰るやいなやすぐに学校の訓練場に向かう。

　訓練場は広いグランドのようになっており、場所によっては仕切りがあり秘密の特訓にも対応しているようだ。
　更に廃材置き場があり、標的に使用したり持ち帰って加工したり自由に使える、今回はそれをいくつか取り出して標的にしてみる。
「じゃあコレを攻撃してみて」
「あぁ」
　どういった攻撃をするのか期待しているといきなり大型の銃器を出現させて腰に構える。
「周囲から魔力チャージ……、不可、代用としてカートリッジを使用……、圧縮率は最大限、電荷、加圧、魔力加工、圧縮、圧縮、圧縮、現状が不明なため最大火力で照射、なおターゲット以外には攻撃しない事、照射タイプ固定、発射まで3.2.1……、発射」
　何かカッコいい事を言っているのだが、メリジュを中心に大きく光り、夕方にもかかわらず昼間のように明るくなる、発射のカウントが終わると適当に用意した標的に向けて発射した、標的に命中すると大きな光を伴って視力がつぶされそうになる。

「どうだろうか？」
　目を手で塞いでもそれを貫通して光が見えるので後ろを振り向いていると終わったようでメリジュが声をかけてくれた。
「ちょっとまってね」
　振り向いて確認してみると標的にしていた廃材は消滅しており、廃材があった地面がガラス質に変異していた。
「うーん十分戦力になると思うよ、というか割りと過剰戦力かも」
「そうか役に立てそうか、それでこの後はどうする？」
　役に立つと解ったのか少しだけ気分がよさそうだ、あの火力と手加減ができるのだから十分だろう、もっともさっきの攻撃しかできないのであれば別だが……。

「とりあえず今日はもう暗いし帰ろうか、明日も使い魔と交流のために休みだから明日にしよう。
「そうか分かった」
「そういえばメリジュさんは何を食べるの？」
「食べ物は普通に人と同じものを食べるぞ？」
「じゃあ今日は腕によりをかけないとね」
「楽しみしているよ」
　先ほど攻撃の時に魔力が合わないと言っていたのでこの世界の食べ物は合うか心配だったがその辺は問題なかったようだ。

「どうやらかなり疲労したようだ、私はどこで寝ればいい？」
「それじゃあココでお願い」
「うむ」
　寮は基本的に１人用なのでベットは１つしかないため、一緒に寝る可能性があるのだが、メリジュはそれでも問題ないらしい、全身が装甲と竜鱗に覆われてとても寝辛そうだが、問題なく仰向けにして寝ている。
　メリジュの装甲と竜鱗でベットを完全に占領しており、一切の入り込む隙がない、まぁ入り込む気はないのだが……。
　しばらく自分の寝床は床に座布団と毛布、それから枕代わりに座椅子を使って寝ることにする。