異世界に行って転生者を助ける仕事に就きました

ゾンビパニックで火力マシマシ

外へ、どこか遠くへ

「くらいなさい！」
　魔法少女になったので口調がちょっと変わってしまったが些細なことだ、それよりも魔法や銃器が使える事が大きい、変身したおかげかしっかりと攻撃が通っており、なんとか戦えている。
「炎よ！」
　相手の回復力が異常に高いようで銃弾では連発していても決定的なダメージが与えられず、怯ませる程度にとどまっている、なので魔法で何とかするしかないだろう、幸いにもこの世界には魔法防御の概念がないのか、それとも仕様が違うので防御の手段がないのか魔法に関してはしっかりと効いてくれる。
　今いる部屋にはいかにも研究室といった内装で大事そうな実験設備などが並んでいる、この設備などは自分ではどうする事もできづ、しかも後少しで爆破されて跡形もなくなるので、壊れるかもしれないと気を使って戦う必要がない。
　一応厳重に施錠されている薬が入っている棚だけは傷つけないようにして戦う、銃弾が効かないので魔法主体になり、結果的に棚や頑丈に設計されている設備などは多少焦げた程度で無事だった。



「サヨの治療に役立つかもしれないからひとまずはコレらを持って帰ろう」
「何とか日本に送る手段がないかと端末を弄ってみると使えそうな機能があった、使えるか半信半疑だったが起動して薬を日本に送っていく。

「これで全部かな」
　とりあえず送れるだけ送っておいた、この小さな端末でほとんどの事ができてしまう、これは本当に失くさないようにと思った。
　これでもうこの施設に用事はないだろう、急いでココを脱出しないといけない。
　
　端末を確認すると１時間ほど経過していたのでいそいで戻る、拠点ではまだリーダーが寝ており他の人達がまだ忙しく動いていた。
「お、おう良い時間だな、そろそろ出ますか」
　リーダーに近づくと目を開けて起き上がる、時間を確認すると丁度よかったようで纏めてあったであろう荷物を持ち上げて外へ向かう、それにつられて他の人達も外へ向かう。
　一直線に街の外に逃げる、最初に来た方向に逃げていく、丘の越えて下り道になると急ぎ気味だった足のペースが落ちる、どうやら安全と思われる場所まで来たようだ。
「よし、ココまでくればひとまず大丈夫だろう、この先にはゾンビを回避できる設備が残っているハズだ、ひとまずはそこに向かう」
　そういえば夜にゾンビが沸いてきているのを忘れていた、他の人が当たり前のように聞いて気を引き締めていた。