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世界は1枚のカードから始まった

本業にはかなわない

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「つまりここに自分がいると把握している人がいるかもしれないのか…」
そうだとすれば不味い…、一応短時間コースで良かったのかもしれない。
そうそうにここから移動した方が良いだろう、とりあえず路線図を開いてここから移動できる範囲を検索する、詳細に検索すると先周りされそうなのであいまいに検索をかけて、適当に目星をつけるそれから少しだけ広げた荷物を纏めてネカフェを出る。
少し歩いた程度だが、追跡されている気配はない、単に気づいてないだけかもしれないが。
近くの駅に入ると、入場券だとばれないように購入し改札を通る、自分の後に数人を通っていった、その後駅のトイレの個室に入り、タブレットのような物の機能のチェックをする。
このタブレットのような物はカードゲームをする際に必要な処理などを自動で行ってくれるものらしい、またこれを使用することで立ちながらいつでもどこでも勝負できるようだ、ただし機能としては勝負のサポート程度で他に音楽を聞いたり、地図を見たりする機能は無かった。
時計の機能はあり、30分ほどタブレットのような物を弄っていたことになる。
何気ない顔でトイレから出て、改札から出る、近くに身を隠せる場所が無かったので、場所を移動して近くのビジネスホテルに泊まる。
部屋に入るとカーテンをしっかりと閉めてから、初めて異世界から日本へ電話をかける。
『お、ちゃんと機能が使えているね関心関心』
「いや、それどころじゃ…」
『おそらくレアカードでも使って追い掛け回されているのかな?』
「だいたいそんな感じですよ、思い込みかもしれませんけど…」
『そうだね…、わざわざ電話かけてきたってことは何か緊急の用事かな?』
「いえ、出発前に目的を聞いていなかったので…」
『……あ、そうか言って無かったね、今回の仕事はカード犯罪者の撲滅だよ』
「それはここに転生した人がやれば…」
『うーん、子供が見るにはあまりにもブラックだからね…、見せられないのと、今の段階では転生者でも倒せないからね、相手は大人だし…』
「はぁ…」
『そんな訳でよろしく、あそうそう本来ならこの通信すっごく手間がかかって基本的にそっちの負担になるけど、今回は私のミスだったから負担は私が持とう』
お礼を言う前に切れてしまった。
しかし犯罪者の撲滅か…、顔でも隠した方がいいのかね…。

その日はそのまま眠った、久しぶりのサヨがいない夜は少し寂しい気がした。

翌日朝に部屋の扉に封筒が挟まっていた、結局ここはバレテしまっているようだ。
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