箱庭の支配人──稀人は異世界で自由を満喫します?

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1章 稀代の商人

三十七、第二世界(1)

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「…ああ、そういえばまだ世界に入ってなかったか…ひとまず小屋に行ってから入ってみよう。
龍、その姿でも飛べるのか?」

「ああ」

「じゃあ、着いてきてくれ」

俺はそう言って、範囲を2人に当てて透明化し、上空から飛んで街へと戻って行った。

「──よし、ひとまず設計図を建てないと」

«建築家なのか?»

「いいや?だが、建物の外見は頭に入っているし、作り方は調べたら問題ない」

俺はそう言って、地球にある店を適当に見繕い、箱庭で擬似的にその空間に線を引いた。

「な?あとは、これに合わせて組み立てれば良い。
素材とかは、ここに固定した空間に入れれば自動的に適正な物に加工されるし、あとは付与魔法で中の空間を広げたら、多少小さく感じても問題ない」

「…そういや気になったが、お前のその空間を操る力、どっちかと言うと範囲内を支配したり操作してるだろ。
だが、そういった系統の能力は、俺の記憶が正しい限り…」

「あれ、言ってなかったっけ?俺の立場」

«…皇子だろ?»

犬の姿をしたその龍は、真剣な目付きでこちらを見つめた。

「いやまぁ、それは間違いないが…俺の場合、神の代理人っつう立場でもある」

«…はぁ!?か、神の代理人だと!?
最近創造神様が現世に降臨なされたのは誰もが知っているが…まさか…»

「ああ、俺を神の代理人と仕立てる為に降りてきてもらったんだ。
と言っても、結構俺は会ってる気もするがな…今もどこかで俺の動きを見てるだろうし。
んじゃ、今からちょっと付き合ってくれ。2つ目の世界に入る」

俺は否応なしにそのまま2つ目の世界を開き、龍と共に入っていった。

«うおっ…ここ、どこだ?»

「俺が魔力溜まりを吸収する理由はこれだ。
膨大な魔力を引き換えに、箱庭が新たな世界を創造する。
そして、その世界の恩恵は全て俺に帰ってくるんだが…今回は、石系の素材が欲しかったからこうしたが…ううむ…どうしたもんか。
炭鉱夫の知識を調べながら掘っていかないとな。
もしかすると、膨大な資源が必要だし…いや、空間の固定さえすれば問題ない、か?」

«おいおい…世界を作るなんざ、まるで神の所業だぞ!»

「まぁ、その神に直接作らせた能力だからな。
さてと、んー…とりあえず適当に掘るか。
必要な素材は、色々とあるが…まぁ、空間に放り投げて、必要なものじゃなければそのまままた収納されるようにしてあるから、掘ったらそのままあの空間に転移させれば良い」

«…で、俺は何をすればいいんだ?»

「とりあえずここを住処にしてくれ。
何があるかはまだ分かっていないから、当分は自由に探索してくれて構わないが…俺の魔力量が増える度に、この世界も拡張されるから、端っこに住処を作るってのはやめた方が良い」

«ああ、わかった»
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