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1章 稀代の商人
三十八、第二世界(2)
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「──あ、揃ったみたいだな。
やっぱり、殆どの素材は粘土だったか…
確か、元となっているのは花崗岩だから、山岳に作った坑道で素材が揃ったのはそのおかげだな」
恐らく、時間の流れが歪んでいるこの世界だからこそ、花崗岩に対して風化等の現象を用いて作ることが出来たのだろうが…
「うーん、まぁひとまずは宝石やらもかなり集まったみたいだし、これらを加工するのもありだな。
宝石の部分だけ分離させて研磨すれば問題は無いし…魔法でどうとでもなりそうだ」
そう思い俺は、完成した施設を建物を見ることをついでに、第二世界を出た。
「うーん…うん、まぁ…周りは殺風景だがイメージ通りではあるから大丈夫そうだな。
強度も…まぁまぁあるから問題なし。
うん、じゃあ後は中に空間拡張の魔法陣を付与するだけか」
そう思い中に入ろうとすると、後ろから名前を呼ばれ、振り返るとそこにはギルドマスターが居た。
「…ああ、ギルドマスターか。
結構遅い時間だが…どうしたんだ?」
「あの鑑定の魔道具、直ぐに用意できる数はどれくらいある?」
「鑑定の?今からだと…つくらないといけないからなぁ…
そうだな、城に戻ってガラハドから残りの魔石を貰って、型を作って…魔法陣を付与だから…
まあ、今日中にってなら出来るが…少し遅くなるから、今日中なら城に着いてきてくれるか?」
「わかった。
とりあえず…あと5つ用意してくれ。
解体場に1つ、買取場に1つ、受付にあと3つだ」
「おう、わかった。んじゃ、ちょっとこれだけ済ませるから待っていてくれ」
「?…何の話だ?」
「んー、まぁ見た方が早いか。着いてきてくれ」
そう言って俺はギルマスを引き連れて、建物の中に入った。
「んじゃ、俺の後ろに居といてくれよ。空間巻き込まれでもすりゃあ助けるのは苦労する」
「(く、空間?)あ、ああ…」
「"空間拡張"…んー、物を置く前に2個目も必要だから…"空間分離"+もいっちょ"空間拡張"」
「なっ…空間魔法陣!?」
「そんなに珍しいものでもないだろう。空間魔法自体は稀ではあるが使えるものもいるだろうに」
「空間魔法陣と空間魔法は全くもって別物だ!
そもそも魔法陣というのは、魔法ではなく魔力を使って事象に干渉する代物だ。
だからこそ、
事象に干渉する者は魔法を、
事象を発動する者は陣法を
使えないんだ。
だからこそ、神の領域と呼ばれる空間は魔法陣となる干渉は許されていないんだ」
「へぇ、空間って神の領域なんだな。
ああ、なら空間魔法陣を使った魔法鞄とかは…」
「間違いなく売れるだろうな。
今までもそういった物自体は存在していたが、神かそれに類似た…ダンジョンマスターしか製造出来なかったから、世界でも数え切れるほどだったんだ」
そう言いつつ、彼が目を輝かせながら見てきたので「考えておく」と伝え、彼も一緒に、飛行付与にて城まで飛んでいった。
「──ガラハド!」
俺は大声でガラハドを呼ぶと、ガラハドは直ぐにこちらへと走ってきた。
「…毎回思うが、どうやって声を聞いてるんだ?
まぁいい。ガラハド、鑑定の魔道具の発注があったから魔石を持ってきてくれ」
「わかった」
やっぱり、殆どの素材は粘土だったか…
確か、元となっているのは花崗岩だから、山岳に作った坑道で素材が揃ったのはそのおかげだな」
恐らく、時間の流れが歪んでいるこの世界だからこそ、花崗岩に対して風化等の現象を用いて作ることが出来たのだろうが…
「うーん、まぁひとまずは宝石やらもかなり集まったみたいだし、これらを加工するのもありだな。
宝石の部分だけ分離させて研磨すれば問題は無いし…魔法でどうとでもなりそうだ」
そう思い俺は、完成した施設を建物を見ることをついでに、第二世界を出た。
「うーん…うん、まぁ…周りは殺風景だがイメージ通りではあるから大丈夫そうだな。
強度も…まぁまぁあるから問題なし。
うん、じゃあ後は中に空間拡張の魔法陣を付与するだけか」
そう思い中に入ろうとすると、後ろから名前を呼ばれ、振り返るとそこにはギルドマスターが居た。
「…ああ、ギルドマスターか。
結構遅い時間だが…どうしたんだ?」
「あの鑑定の魔道具、直ぐに用意できる数はどれくらいある?」
「鑑定の?今からだと…つくらないといけないからなぁ…
そうだな、城に戻ってガラハドから残りの魔石を貰って、型を作って…魔法陣を付与だから…
まあ、今日中にってなら出来るが…少し遅くなるから、今日中なら城に着いてきてくれるか?」
「わかった。
とりあえず…あと5つ用意してくれ。
解体場に1つ、買取場に1つ、受付にあと3つだ」
「おう、わかった。んじゃ、ちょっとこれだけ済ませるから待っていてくれ」
「?…何の話だ?」
「んー、まぁ見た方が早いか。着いてきてくれ」
そう言って俺はギルマスを引き連れて、建物の中に入った。
「んじゃ、俺の後ろに居といてくれよ。空間巻き込まれでもすりゃあ助けるのは苦労する」
「(く、空間?)あ、ああ…」
「"空間拡張"…んー、物を置く前に2個目も必要だから…"空間分離"+もいっちょ"空間拡張"」
「なっ…空間魔法陣!?」
「そんなに珍しいものでもないだろう。空間魔法自体は稀ではあるが使えるものもいるだろうに」
「空間魔法陣と空間魔法は全くもって別物だ!
そもそも魔法陣というのは、魔法ではなく魔力を使って事象に干渉する代物だ。
だからこそ、
事象に干渉する者は魔法を、
事象を発動する者は陣法を
使えないんだ。
だからこそ、神の領域と呼ばれる空間は魔法陣となる干渉は許されていないんだ」
「へぇ、空間って神の領域なんだな。
ああ、なら空間魔法陣を使った魔法鞄とかは…」
「間違いなく売れるだろうな。
今までもそういった物自体は存在していたが、神かそれに類似た…ダンジョンマスターしか製造出来なかったから、世界でも数え切れるほどだったんだ」
そう言いつつ、彼が目を輝かせながら見てきたので「考えておく」と伝え、彼も一緒に、飛行付与にて城まで飛んでいった。
「──ガラハド!」
俺は大声でガラハドを呼ぶと、ガラハドは直ぐにこちらへと走ってきた。
「…毎回思うが、どうやって声を聞いてるんだ?
まぁいい。ガラハド、鑑定の魔道具の発注があったから魔石を持ってきてくれ」
「わかった」
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