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1章 稀代の商人
五十七、世界と魔道具の改良(1)
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「…お?初めて見る客だな?
closedの看板を置いてるから基本的に入ってくるのは常連のギルマスかあの転移者くらいだと思ったが…」
「それだと僕達もバカとなりますが?
まぁ良いです…美玲から聞いてきたんです。
聞くところによると、要望を出せばなんでも用意できるとか…
なので、魔力を永続的に用意出来るアイテムを用意して欲しい。
出来ますよね?」
「確かに用意は難しくないが…無理だな、お前らは俺の好みじゃねぇ。
俺は気に入った奴にのみ物を売ると決めてるんでな。
それに…そんなアイテムがあったとしてもお前ら程度じゃ買えねぇぞ?
そうだな…少なくとも、白金貨500枚くらいは必要かね」
「なっ…もう良いです!
全く…魔王討伐をする勇者に向かってそのような要望をしてくるとは…」
「…お前ら馬鹿じゃねぇのか。
今の時代、魔族と人間は争ってねぇ。
それなのに平穏を壊そうとするとは…それでよく勇者と名乗れたな。
どうせ、その肩書きを使って他のとこでも権力を振りかざしてんだろうが…この店じゃ権力は効かねぇぞ」
「なっ…ゆ、勇者は人間の希望ですよ!」
「安心しろ、俺は人様より偉い神の格を持っている。
人智程度で俺を上まると思わんことだな」
俺はそう言ってそいつらを店の外に追い出した。
「分かったらとっとと帰りやがれ。
ああ、それと…俺の管轄施設は全て出禁とさせてもらう」
「くっ…か、勝手にしてください!後々後悔しても知りませんよ!」
「ハッ…安心しろ、そうなんのは来ねぇからな」
俺はそう言って中にいるもう2人の客の対応に向かった。
「はぁ…すまんな、それで?お前ら2人は今度はなんだ」
「俺は報告と要望だな」
「了解。んじゃ、まずはギルマスから」
「まずは報告だが…鑑定魔道具は取り敢えず順調だ。Fランクの魔石の需要も高まって、最近だと仮登録の奴らや、Fランク冒険者の奴らが奮い立ってる。
魔道具自体も一切壊れる様子はないな。
取り敢えず、一台持ってきたが…壊れてる様子はなさそうか?」
ギルマスが机に置いた魔道具を確認してみた。
「うーん…土台の耐久力はまだ問題なさそうだな。
だが、少しだけ削れてるところを見るに、木材で作るより少し貴重だが繊維ブロックで作る方が良さそうか…」
「繊維ブロック?」
「木材の繊維を圧縮したものですね。
耐久力が段違いで上がるんです。
それに、加工すると普通の木の剣とかよりも攻撃力も上がります」
「そういうことだ。まぁ、幸い木材はあるから…うん、ちょっと待っててくれ。数の分だけ用意してくる」
「分かった」
俺は第一世界へ入って、新たに木を魔力で作り出した。
「耐久性重視にして…魔力浸透率、共和力を高める…
んで、なるべく大きく、隙間のない木を…
良し、完成だ。
大精霊達、もう1人精霊が増えてもいいか?」
膨大な魔力に釣られて飛んできていた大精霊に聞くと、みんな頷いた。
「よし。
それじゃあ…ベースは植物の精霊で、大精霊と同じだけの魔力を込めて…完成、植物の大精霊。
よし、ついでにお前らに大精霊の名を付けておこう。
火はイフリート
水はセイレーン
風はシルフ
土はタイタン
光はゼクティス
闇はペルセポネ
時はクロノス
空間は…って、あれ?空間の大精霊はどこいった?
…え?時の大精霊と融合して時空の大精霊になった?
そうか…まぁ、それならそれでいいや。
最後に、植物…お前はドリアードだな」
神話由来の名前だが…まぁ、別世界での名前だから問題はないだろう。
「さて、それじゃあドリアード。
ここから少し忙しくなるが…取り敢えずお前は、眷属を増やしても良いから、木材の安定供給を頼む。
取り敢えずは、伐採せずに、数を増やすという形で進めてくれ。
この大木は取り敢えず、複製して…よし、これをまずは増やしていってくれ」
そういうと植物の大精霊は時空の大精霊を連れて少し遠くの方へと飛んで行った。
「おお…植物が自分で歩いてる…というか、全体的に動いているのか?
世界樹を中心に木々が性質ごとに適した場所へ写っているようだな…
世界樹の周りはいつの間にか出来た精霊樹が増えてきてるし…
ま、取り敢えず俺はこれを加工していこう」
closedの看板を置いてるから基本的に入ってくるのは常連のギルマスかあの転移者くらいだと思ったが…」
「それだと僕達もバカとなりますが?
まぁ良いです…美玲から聞いてきたんです。
聞くところによると、要望を出せばなんでも用意できるとか…
なので、魔力を永続的に用意出来るアイテムを用意して欲しい。
出来ますよね?」
「確かに用意は難しくないが…無理だな、お前らは俺の好みじゃねぇ。
俺は気に入った奴にのみ物を売ると決めてるんでな。
それに…そんなアイテムがあったとしてもお前ら程度じゃ買えねぇぞ?
そうだな…少なくとも、白金貨500枚くらいは必要かね」
「なっ…もう良いです!
全く…魔王討伐をする勇者に向かってそのような要望をしてくるとは…」
「…お前ら馬鹿じゃねぇのか。
今の時代、魔族と人間は争ってねぇ。
それなのに平穏を壊そうとするとは…それでよく勇者と名乗れたな。
どうせ、その肩書きを使って他のとこでも権力を振りかざしてんだろうが…この店じゃ権力は効かねぇぞ」
「なっ…ゆ、勇者は人間の希望ですよ!」
「安心しろ、俺は人様より偉い神の格を持っている。
人智程度で俺を上まると思わんことだな」
俺はそう言ってそいつらを店の外に追い出した。
「分かったらとっとと帰りやがれ。
ああ、それと…俺の管轄施設は全て出禁とさせてもらう」
「くっ…か、勝手にしてください!後々後悔しても知りませんよ!」
「ハッ…安心しろ、そうなんのは来ねぇからな」
俺はそう言って中にいるもう2人の客の対応に向かった。
「はぁ…すまんな、それで?お前ら2人は今度はなんだ」
「俺は報告と要望だな」
「了解。んじゃ、まずはギルマスから」
「まずは報告だが…鑑定魔道具は取り敢えず順調だ。Fランクの魔石の需要も高まって、最近だと仮登録の奴らや、Fランク冒険者の奴らが奮い立ってる。
魔道具自体も一切壊れる様子はないな。
取り敢えず、一台持ってきたが…壊れてる様子はなさそうか?」
ギルマスが机に置いた魔道具を確認してみた。
「うーん…土台の耐久力はまだ問題なさそうだな。
だが、少しだけ削れてるところを見るに、木材で作るより少し貴重だが繊維ブロックで作る方が良さそうか…」
「繊維ブロック?」
「木材の繊維を圧縮したものですね。
耐久力が段違いで上がるんです。
それに、加工すると普通の木の剣とかよりも攻撃力も上がります」
「そういうことだ。まぁ、幸い木材はあるから…うん、ちょっと待っててくれ。数の分だけ用意してくる」
「分かった」
俺は第一世界へ入って、新たに木を魔力で作り出した。
「耐久性重視にして…魔力浸透率、共和力を高める…
んで、なるべく大きく、隙間のない木を…
良し、完成だ。
大精霊達、もう1人精霊が増えてもいいか?」
膨大な魔力に釣られて飛んできていた大精霊に聞くと、みんな頷いた。
「よし。
それじゃあ…ベースは植物の精霊で、大精霊と同じだけの魔力を込めて…完成、植物の大精霊。
よし、ついでにお前らに大精霊の名を付けておこう。
火はイフリート
水はセイレーン
風はシルフ
土はタイタン
光はゼクティス
闇はペルセポネ
時はクロノス
空間は…って、あれ?空間の大精霊はどこいった?
…え?時の大精霊と融合して時空の大精霊になった?
そうか…まぁ、それならそれでいいや。
最後に、植物…お前はドリアードだな」
神話由来の名前だが…まぁ、別世界での名前だから問題はないだろう。
「さて、それじゃあドリアード。
ここから少し忙しくなるが…取り敢えずお前は、眷属を増やしても良いから、木材の安定供給を頼む。
取り敢えずは、伐採せずに、数を増やすという形で進めてくれ。
この大木は取り敢えず、複製して…よし、これをまずは増やしていってくれ」
そういうと植物の大精霊は時空の大精霊を連れて少し遠くの方へと飛んで行った。
「おお…植物が自分で歩いてる…というか、全体的に動いているのか?
世界樹を中心に木々が性質ごとに適した場所へ写っているようだな…
世界樹の周りはいつの間にか出来た精霊樹が増えてきてるし…
ま、取り敢えず俺はこれを加工していこう」
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