【完結】今後の鉈枠は、

第一章 ソシャゲの課金を止めるには？

★１１：課金を止められない！ - １

―『えっと、僕はカズキです。１７歳です』

―『カズキくんか。高校生なんだね。さて君の悩みを聞かせてもらえるかな？』

―『えっと、えと、ぼ、僕の悩みはソシャゲをやってるんですけど、凄い課金をしてしまうんです。なので何とか課金を止めたいんですけど、どうしたら良いでしょうか？』

―『凄い課金というのは、どの程度するのかな？』

―『お小遣いを全額使ってしまうんです』

―『月々のお小遣いを全額ってこと？』

―『はい』

―『ちなみに、お小遣いはどのくらい貰ってるのかな？　差し支えなければ』

―『えーと、８千円です』

―『８千円！　マ？　俺の時代のときより大きいな。ちな俺は３千円だった！』

―『そうなんですね』

―『あ、そうそう。ソシャゲを知らないリスナーさんもいるかもしれないので、一応ね、解説すると、ソシャゲはソーシャルゲームの略で、オンラインを介して複数のプレイヤーとコミュニケーションを図りながら遊べるゲームのことです。ＳＮＳを挟んで人と協力しあいながらネット上で気軽に遊べるんですけど、最近はＰＣでもスマホでも遊べるようになってます。それで、カズキくんは、どんなソシャゲをやってるんだっけ？』

―『僕がやってるソシャゲは、魔法の国プリンセス・るるんです』

―『懐かしいね。るるんちゃんのソシャゲが出たんだね。ちなみに、魔法の国プリンセス・るるんというのは、アニメ好きなら知らない人はいないと思うんですけど、今から１５年以上前に民放の１２チャンネル、あ、東京では１２チャンネルだったんだけど、夕方６時から３０分やってたテレビアニメ。魔法の国の女王が異世界から救世主を召喚したのが、るるっていう女の子。いずれは魔王を倒しに行く話。もともとは少年漫画の月刊雑誌コロンコロンコミック掲載の超人気漫画。それをアニメ化したやつ。若干エロちっくな台詞があって今読んでも面白い。俺、中２のとき漫画読んでたよ。カズキくんは当時２歳じゃん。何でプレイしようと思ったの？』

―『去年の春からやってるアニメで知って凄い面白いなって。でも半年くらいで終わってしまったんですけど、映画化もあるって告知を聞いたとき、スマホでソシャゲができることも知ったんです』

―『なるほど。要は、テレビでの再アニメ化と映画化にあたり、制作会社がプロモーションを含めた上で、ゲームも作ったんだね。どういうことかというと、昔懐かしいものが今の時代に帰ってきて目にすることって良くあるじゃん。それはリバイバルコンテンツと言われていて、マーケティング戦略の一つとしても取り上げられるんだよね。アニメの場合、声優陣を一新させて作られたり、漫画も漫画家さんが生きていれば続きを描いてもらったりとかね。大昔に凄い人気のアニメでも、映画化まではしてなかったりとかあるからさ。人気のコンテンツが戻って来ることによって、当時は子供だった人も今は大人になって子供がいる家庭であれば家族で楽しめるんだ。ところでカズキくん、漫画は読んだ？』

―『読みました』

―『軽く調べたところによると、再アニメ化にあたってテレビアニメ版の漫画と、大昔に３巻まで描かれた原作となる漫画の２種類がある。テレビアニメ版の漫画は当時るるんの原作者のアシスタントさんが描いてるんだよね。原作者は実は続きを描いてるんだけど、カズキくんは、どっち読んだの？』

―『両方です』

―『驚いた？』

―『凄い驚きました！』