異世界探訪記

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四十四日目。エルフ族の集落にて

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四十四日目。
 今日も狩り組に同行して森に入った。
 狩れたのは毒なし蛇と毒あり蛇、兎と、これまた見上げるほどの猪。ちなみに、森の主は鹿なのだそう。今日狩った猪より巨体で、見上げたところに胴体が有るのだそう。
 動物なのだが知能が高く、魔獣をも従えて木の葉を常食している。
 集落では出会えば吉兆だとか、凶兆だとか。まぁ、何かが起こると考えられてるそう。勿論、出会わなかった。

 夕餉の時、ギルビットさんにどんな物を研究していたのか聞いたのだが以前は雷魔法について研究していたらしい。
 ここ二、三年研究に行き詰まっていて、研究を放り出して集落の事を手伝っていたから今は研究議題を模索中らしい。
 あぁ、だから俺の説明ですんなり雷魔法を扱えたのか。妙に納得した。
 その後、話の流れでギルビットさんが後どれくらいこの集落に居るのか俺に聞いてきた。
 まだ決めてないと素直に答えた後、着いてくるのか聞き返すと、「それも良いかも知れないな」と曖昧に答える表情が気になった。
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