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第13話:明日への希望、溢れる思いに理屈はいらない
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父親が崩れ落ちる光景を目の当たりにしても、満里奈の胸には何の波も立たなかった。長い年月の中で植え付けられた恐怖と嫌悪が、父への愛情を完全に枯らしていた。
ただ静かに、ひとつの時代が終わったのだと受け止めるだけだ。
それよりも、まだ知り合って間もない良子の方が、はるかに血のつながりの強さを感じる。
助けに来てくれると信じていたその人が、実際に現れた瞬間、満里奈の目にはヒーローのように映った。
……だが、これはちょっと違うだろう。
怪我を心配したお姉ちゃんは、傷の具合を確認すると、私を問答無用で包帯でぐるぐる巻きにした。
肋骨に少しヒビが入っているというけれど、私はミイラじゃない。動くたびにバリバリ音がしそうなこの格好で、どうやって歩けというのだ。
それに、助け出した子供や女の人たちに比べても、明らかに私は過保護に扱われている。動けないほどの怪我をしたわけでもないのに、彼女は私を抱きかかえたまま離そうとしない。
「お姉ちゃん、もう降ろしてよ……」
「満里奈は怪我をしてるのだから、大人しくしてなさい」
他の子供たちだってフラフラでまともに歩いていないのに、なぜか私だけは特別に守られている。その過剰な優しさが、くすぐったくて、たまらなくうれしかった。
ほんの少し前まで、あの人の前で怯えるしかなかった私が、今はこの腕の中で安心していられる──そのことが胸の奥をじんわり温めていた。
建物を隈なく探し、囚われていた人々をすべて解放し終えると、二人は警察署の出口を押し開けた。
冷たい風が血と焦げた匂いを運んでくる。目の前の広場には、女や子供たちがひしめき合うように集められ、誰もが疲れ切った表情でこちらを見ている。
「お前たち、行くところがあるか?」
開口一番の良子の問いかけに、沈黙が落ちる。かすかなすすり泣きだけが響き、全員が首を横に振り、視線を地面に落とした。
「だったら、私たちの拠点に来るか? もちろん強制はしない」
その言葉に、女たちの瞳が一斉に光を取り戻した。泣き腫らした目の奥に、久しく忘れていた“未来”の匂いが宿る。
「ここはどうするんですか?」
そんな中で加奈子が恐る恐る問いかけた。彼女にとっては長年勤めた警察署、そしていまは大量の死体と銃が残された危険な場所だ。
「もしこのまま放置したら、また別の奴らが武器を奪い、暴徒になるかもしれない」
良子は一瞬だけ目を細め、外の様子を確かめるように耳を澄ませた。
「……必要なものだけ回収して、ここは全て燃やす。二度と悪党がここを利用できないように」
その声は淡々としているのに、そこにいた誰もが、背筋に冷たいものを感じた。嫌な記憶しかない、この場所が無くなるのは歓迎だが、良子の顔には何の感情も見えなかった。
死体の残った建物に火を付けると言ってるのに、少しの罪悪感も見えないのだ。連中を始末するときの、尋常ではない強さにも感じていたが、やはり人間では無いのだろうか。
誰もが得体の知れない脅威を感じていたのに口には出さない。この人が来なければ、全員が地獄のような人生を送り続けていたからだ。
たとえ悪魔だろうと恩に報いようとすれど、忌み嫌う事など決してできない。女たちは良子に従うように、首を縦に振った。
「……ところで、お前たちの中にトラックを運転できる者はいるか?」
良子は返り血に濡れた包丁をタオルで拭い、まるで何事もなかったかのように口を開いた。
「私たちは乗ってきた車で帰るが、全員は乗せられない。残りは、奴らの使っていたトラックを使ってもらう」
その声は低く淡々としていた。あれだけの動きを見せた後なのに、息ひとつ乱れていない。
その場の空気が少しだけざわつく中、婦人警官の加奈子がためらいがちに手を挙げる。
「……わ、私、できます。仕事に必要で大型免許を持ってます」
それを見て、元トラックドライバーの由美もすぐに続いた。
「私も、仕事で乗ってました」
良子は二人を一瞥し、うなずく。
「じゃあ、二人に任せる。子供だけでは危ない、大人と子供を半分ずつ荷台に乗せろ」
そこで一瞬、良子の目が鋭く細まった。
「……子供たちは親元に帰したいが……」
低くつぶやくように言いながら、良子は子供たちを一瞥した。やせ細った肩、青白い顔、怯えた瞳──どの子もまともな生活など送れていないことが一目でわかる。
連中はこの子たちを“研究所”へ引き渡すつもりだったという。両親を殺された子もいれば、まだ親が生きているいる子もいるはずだ。だが、満里奈のように“親の元へは帰りたくない”という子もいるだろう。
「……決めるのは、お前たちだ」
良子は包丁をリュックのサイドポケットに仕舞いながら、子どもたちに向けて淡々と問いかけた。
「お前たちはどうしたい?」
だが返事はなかった。子どもたちは互いに視線を合わせることもなく、膝を抱えてうずくまる。
顔を上げる子もいれば、ぼんやりと壁を見つめる子もいる。泣く力すら残っていないのか、静まり返った空間に彼らの呼吸音だけが響いた。
その無反応が、かえって重くのしかかる。まるで自分たちなど、どうなってもいいと諦めているかのようだ。
「お姉ちゃん、ここで決めなくても良いんじゃない?」
その時、満里奈が思わず口を開いた。
「いったん、ショッピングモールに連れて帰ろうよ」
どんな理由があるかはわからないが、この子たちは心に深い傷を負っている。まずは生きる希望を与えることが先決だ──満里奈はそう考えていた。
良子は、その小さな意図をすぐに感じ取った。
かつて守るだけの存在だった満里奈が、いつのまにか自分の意思で人を思いやるようになっている。そのことに胸を打たれ、ほんの一瞬、目頭が熱くなる。
「……ああ、そうだな」
その光景を目の当たりにした女たちは、不思議なものを見るような目をしていた。さっきまで感情の欠片もなかった“あの女”が、満里奈と話す時だけは確かに人間らしい。
その絆は、見ている彼女たちの胸にさえ小さな温もりを呼び戻していた。
ミイラのような包帯の少女と、アンドロイドのように冷たいのにどこか過保護な女──二人はいったいどんな関係なのだろうか、と誰もが思った。
そして全員がトラックに乗り込むと、乗って来た車に満里奈を乗せ、持ってきたガソリンを建物に撒いて火を付ける。
炎は瞬く間に立ち上り、夜の闇を赤く裂く。誰もがしばらくその光景から目を離せなかった。
燃え上がる音と熱風が頬を撫でる。
良子は最後に一度だけ建物を振り返り、ゆっくりと車に乗り込んだ。キーをひねると、エンジン音が炎の轟きに混じって低く唸る。
炎の中にすべてを置き去りにして、一行はその場から静かに走り出した──。
車内には、さっきまでの修羅場が嘘のような静寂があった。満里奈は何も言わず、窓の外を流れる景色をじっと見つめている。
良子はハンドルを握りながら、ミラー越しにその横顔を盗み見て、どう切り出すべきか迷っていた。
「なぁ、満里奈……」
一拍置いて、低くかすれた声で続ける。
「私が悪かった。お前の言う通り、隣町の病院にお前を連れて行くべきだった」
決意を込めて言ったその言葉だ。だが、満里奈は特に責めるでもなく、ただゆっくりと微笑んで良子を見上げた。
「気にすることないよ。大勢の人を助けることができたし……お姉ちゃんが助けに来てくれるって、ずっと信じてたから」
その声は小さいのに、まっすぐで迷いがなかった。良子の胸の奥に、熱いものがこみ上げる。
信じられていたことが、こんなにも嬉しいとは思わなかった。
あれほど不器用な別れ方をしたのに──満里奈はずっと、自分を信じ続けてくれていたのだ。
だからこそ、父親の暴力にも屈せず、最後まで耐え抜けたのだろう。
長い間、自ら孤独になることを選んできたはずの良子にとっても、満里奈との絆だけは決して失いたくないものだった。
その感情は、かつての自分には存在しなかったもの──人としての温もりに似ていて、心地よいとさえ思えるものだった。
だからこそ、この子には強くなってもらいたい。
良子はハンドルを握る手にそっと力を込め、視線を前に向けたまま口を開く。
「満里奈、初めて会った時、私がお前に“生きる術”を教えてやるって言ったのを覚えているか?」
満里奈はその言葉にふと良子を見つめ、「うん」と答え、姿勢を正した。
「お前が一人で道を切り開けるように、私の持っているものは全部教えてやる。もう、誰にもお前を傷つけさせない」
夕闇の車内に、エンジン音とタイヤのうなりだけが響く。
満里奈は小さくこぶしを握り、「うん……私も、もう逃げない」と静かに答えた。決意を固めた満里奈の横顔を見て、良子の顔がふっと綻ぶ。
夕闇の中に消えていく車の中には、確かに明日への希望が積み込まれていた。
~To be continued~
ただ静かに、ひとつの時代が終わったのだと受け止めるだけだ。
それよりも、まだ知り合って間もない良子の方が、はるかに血のつながりの強さを感じる。
助けに来てくれると信じていたその人が、実際に現れた瞬間、満里奈の目にはヒーローのように映った。
……だが、これはちょっと違うだろう。
怪我を心配したお姉ちゃんは、傷の具合を確認すると、私を問答無用で包帯でぐるぐる巻きにした。
肋骨に少しヒビが入っているというけれど、私はミイラじゃない。動くたびにバリバリ音がしそうなこの格好で、どうやって歩けというのだ。
それに、助け出した子供や女の人たちに比べても、明らかに私は過保護に扱われている。動けないほどの怪我をしたわけでもないのに、彼女は私を抱きかかえたまま離そうとしない。
「お姉ちゃん、もう降ろしてよ……」
「満里奈は怪我をしてるのだから、大人しくしてなさい」
他の子供たちだってフラフラでまともに歩いていないのに、なぜか私だけは特別に守られている。その過剰な優しさが、くすぐったくて、たまらなくうれしかった。
ほんの少し前まで、あの人の前で怯えるしかなかった私が、今はこの腕の中で安心していられる──そのことが胸の奥をじんわり温めていた。
建物を隈なく探し、囚われていた人々をすべて解放し終えると、二人は警察署の出口を押し開けた。
冷たい風が血と焦げた匂いを運んでくる。目の前の広場には、女や子供たちがひしめき合うように集められ、誰もが疲れ切った表情でこちらを見ている。
「お前たち、行くところがあるか?」
開口一番の良子の問いかけに、沈黙が落ちる。かすかなすすり泣きだけが響き、全員が首を横に振り、視線を地面に落とした。
「だったら、私たちの拠点に来るか? もちろん強制はしない」
その言葉に、女たちの瞳が一斉に光を取り戻した。泣き腫らした目の奥に、久しく忘れていた“未来”の匂いが宿る。
「ここはどうするんですか?」
そんな中で加奈子が恐る恐る問いかけた。彼女にとっては長年勤めた警察署、そしていまは大量の死体と銃が残された危険な場所だ。
「もしこのまま放置したら、また別の奴らが武器を奪い、暴徒になるかもしれない」
良子は一瞬だけ目を細め、外の様子を確かめるように耳を澄ませた。
「……必要なものだけ回収して、ここは全て燃やす。二度と悪党がここを利用できないように」
その声は淡々としているのに、そこにいた誰もが、背筋に冷たいものを感じた。嫌な記憶しかない、この場所が無くなるのは歓迎だが、良子の顔には何の感情も見えなかった。
死体の残った建物に火を付けると言ってるのに、少しの罪悪感も見えないのだ。連中を始末するときの、尋常ではない強さにも感じていたが、やはり人間では無いのだろうか。
誰もが得体の知れない脅威を感じていたのに口には出さない。この人が来なければ、全員が地獄のような人生を送り続けていたからだ。
たとえ悪魔だろうと恩に報いようとすれど、忌み嫌う事など決してできない。女たちは良子に従うように、首を縦に振った。
「……ところで、お前たちの中にトラックを運転できる者はいるか?」
良子は返り血に濡れた包丁をタオルで拭い、まるで何事もなかったかのように口を開いた。
「私たちは乗ってきた車で帰るが、全員は乗せられない。残りは、奴らの使っていたトラックを使ってもらう」
その声は低く淡々としていた。あれだけの動きを見せた後なのに、息ひとつ乱れていない。
その場の空気が少しだけざわつく中、婦人警官の加奈子がためらいがちに手を挙げる。
「……わ、私、できます。仕事に必要で大型免許を持ってます」
それを見て、元トラックドライバーの由美もすぐに続いた。
「私も、仕事で乗ってました」
良子は二人を一瞥し、うなずく。
「じゃあ、二人に任せる。子供だけでは危ない、大人と子供を半分ずつ荷台に乗せろ」
そこで一瞬、良子の目が鋭く細まった。
「……子供たちは親元に帰したいが……」
低くつぶやくように言いながら、良子は子供たちを一瞥した。やせ細った肩、青白い顔、怯えた瞳──どの子もまともな生活など送れていないことが一目でわかる。
連中はこの子たちを“研究所”へ引き渡すつもりだったという。両親を殺された子もいれば、まだ親が生きているいる子もいるはずだ。だが、満里奈のように“親の元へは帰りたくない”という子もいるだろう。
「……決めるのは、お前たちだ」
良子は包丁をリュックのサイドポケットに仕舞いながら、子どもたちに向けて淡々と問いかけた。
「お前たちはどうしたい?」
だが返事はなかった。子どもたちは互いに視線を合わせることもなく、膝を抱えてうずくまる。
顔を上げる子もいれば、ぼんやりと壁を見つめる子もいる。泣く力すら残っていないのか、静まり返った空間に彼らの呼吸音だけが響いた。
その無反応が、かえって重くのしかかる。まるで自分たちなど、どうなってもいいと諦めているかのようだ。
「お姉ちゃん、ここで決めなくても良いんじゃない?」
その時、満里奈が思わず口を開いた。
「いったん、ショッピングモールに連れて帰ろうよ」
どんな理由があるかはわからないが、この子たちは心に深い傷を負っている。まずは生きる希望を与えることが先決だ──満里奈はそう考えていた。
良子は、その小さな意図をすぐに感じ取った。
かつて守るだけの存在だった満里奈が、いつのまにか自分の意思で人を思いやるようになっている。そのことに胸を打たれ、ほんの一瞬、目頭が熱くなる。
「……ああ、そうだな」
その光景を目の当たりにした女たちは、不思議なものを見るような目をしていた。さっきまで感情の欠片もなかった“あの女”が、満里奈と話す時だけは確かに人間らしい。
その絆は、見ている彼女たちの胸にさえ小さな温もりを呼び戻していた。
ミイラのような包帯の少女と、アンドロイドのように冷たいのにどこか過保護な女──二人はいったいどんな関係なのだろうか、と誰もが思った。
そして全員がトラックに乗り込むと、乗って来た車に満里奈を乗せ、持ってきたガソリンを建物に撒いて火を付ける。
炎は瞬く間に立ち上り、夜の闇を赤く裂く。誰もがしばらくその光景から目を離せなかった。
燃え上がる音と熱風が頬を撫でる。
良子は最後に一度だけ建物を振り返り、ゆっくりと車に乗り込んだ。キーをひねると、エンジン音が炎の轟きに混じって低く唸る。
炎の中にすべてを置き去りにして、一行はその場から静かに走り出した──。
車内には、さっきまでの修羅場が嘘のような静寂があった。満里奈は何も言わず、窓の外を流れる景色をじっと見つめている。
良子はハンドルを握りながら、ミラー越しにその横顔を盗み見て、どう切り出すべきか迷っていた。
「なぁ、満里奈……」
一拍置いて、低くかすれた声で続ける。
「私が悪かった。お前の言う通り、隣町の病院にお前を連れて行くべきだった」
決意を込めて言ったその言葉だ。だが、満里奈は特に責めるでもなく、ただゆっくりと微笑んで良子を見上げた。
「気にすることないよ。大勢の人を助けることができたし……お姉ちゃんが助けに来てくれるって、ずっと信じてたから」
その声は小さいのに、まっすぐで迷いがなかった。良子の胸の奥に、熱いものがこみ上げる。
信じられていたことが、こんなにも嬉しいとは思わなかった。
あれほど不器用な別れ方をしたのに──満里奈はずっと、自分を信じ続けてくれていたのだ。
だからこそ、父親の暴力にも屈せず、最後まで耐え抜けたのだろう。
長い間、自ら孤独になることを選んできたはずの良子にとっても、満里奈との絆だけは決して失いたくないものだった。
その感情は、かつての自分には存在しなかったもの──人としての温もりに似ていて、心地よいとさえ思えるものだった。
だからこそ、この子には強くなってもらいたい。
良子はハンドルを握る手にそっと力を込め、視線を前に向けたまま口を開く。
「満里奈、初めて会った時、私がお前に“生きる術”を教えてやるって言ったのを覚えているか?」
満里奈はその言葉にふと良子を見つめ、「うん」と答え、姿勢を正した。
「お前が一人で道を切り開けるように、私の持っているものは全部教えてやる。もう、誰にもお前を傷つけさせない」
夕闇の車内に、エンジン音とタイヤのうなりだけが響く。
満里奈は小さくこぶしを握り、「うん……私も、もう逃げない」と静かに答えた。決意を固めた満里奈の横顔を見て、良子の顔がふっと綻ぶ。
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