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「優しい歌を君に」
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ねえ、優しい歌を君に贈るよ。
俺は1人暮らしをしているマンションの部屋でギターを弾いて作曲をしていた。
詞は既に書きあがっていて、その詞につける為の曲をつくっていた。
書きあがっている詞は優しい恋の内容のものだから、曲も優しいメロディーにしようと思っていた。
そして、ギターを弾きながら少し口ずさんでみると……。
「何それ? 新しい曲?」
と後ろから俺が聞くと1番落ち着く声がした。
俺はギターを床に置いて、後ろを振り返った。
すると俺の彼女の美和が俺を見て、キラキラと目を輝かせていた。
「美和」
「チャイム鳴らしたんだけど、晴仁(はるひと)、全然、出てこないから合鍵で入ってきたよ」
「っていうか最初から合鍵で入ればよくない?」
「うん、でも、電気ついてるっぽかったし、何となく彼氏の家でも人の家だから、チャイムは鳴らさなきゃいけないかなあって」
「美和らしいな」
俺は笑って言った。
そして、俺の目の前にきた美和を抱きしめた。
俺は今、椅子に座っているから、その形で美和を抱きしめている。
「うーん、抱きしめてくれるのは嬉しいけど、今は曲を聴かせてほしいかな」
美和は俺に抱きしめられたまま、そう言った。
「ね、それ新曲なんでしょ?」
実は俺は今、少しずつ売れ始めたシンガーソングライターだった。
そして、美和は高校生の時の同級生で、また、高校生の頃からずっとつきあっている彼女でシンガーソングライターを目指していて、中々芽が出なかった俺をずっと支え続けてくれていた存在だった。
勿論、今も支えてもらっている。
でも、このまま順調に売れることができれば俺も美和も今年で26歳になったから、近いうちに結婚したいとは思っている。
「うん、新曲。でも、新曲だけど、これはお前にしか聴かせないつもりの曲だよ」
「え? どういうこと?」
俺の腕の中から抜け出て、不思議そうな顔して美和は俺にそう言った。
「美和には昔からずっと支えてもらってるから、せめて美和だけに贈るラブソングでもつくりたいなって思って」
俺がそう言うと美和は今度は泣きそうな顔をした。
でも、その後、すぐに今度は美和の方から抱きついてきて、
「嬉しい。ありがとう。後、それならますますその曲が聴きたいな」
そう言った。
「ああ、解ったよ。まだ全部メロディは完成してないけど、だいたいイメージはできてるから」
そして、俺はギターを再び持ち、今つくっている美和への曲をギターを弾きながら歌った。
「凄く優しい曲ね」
俺が歌い終わった後、うっとりしているような顔をして美和が言った。
「ああ、これは美和をイメージしてつくった曲だから、こんな風に優しい曲になったんだよ」
俺がそう言うと美和は泣きそうな顔をした後、俺にまた抱きついてきて、
「本当に嬉しい。ありがとう。この曲、私、宝物にするからね。でも、晴仁、晴仁は私が支えてるっていうけど、私だって晴仁の存在に凄く助けられてるんだからね」
そう言った。
そして、俺達は暫くの間、見つめ合い、その後はキスをしたり、抱きしめあったりして、2人で優しい時間を過ごした。
END
俺は1人暮らしをしているマンションの部屋でギターを弾いて作曲をしていた。
詞は既に書きあがっていて、その詞につける為の曲をつくっていた。
書きあがっている詞は優しい恋の内容のものだから、曲も優しいメロディーにしようと思っていた。
そして、ギターを弾きながら少し口ずさんでみると……。
「何それ? 新しい曲?」
と後ろから俺が聞くと1番落ち着く声がした。
俺はギターを床に置いて、後ろを振り返った。
すると俺の彼女の美和が俺を見て、キラキラと目を輝かせていた。
「美和」
「チャイム鳴らしたんだけど、晴仁(はるひと)、全然、出てこないから合鍵で入ってきたよ」
「っていうか最初から合鍵で入ればよくない?」
「うん、でも、電気ついてるっぽかったし、何となく彼氏の家でも人の家だから、チャイムは鳴らさなきゃいけないかなあって」
「美和らしいな」
俺は笑って言った。
そして、俺の目の前にきた美和を抱きしめた。
俺は今、椅子に座っているから、その形で美和を抱きしめている。
「うーん、抱きしめてくれるのは嬉しいけど、今は曲を聴かせてほしいかな」
美和は俺に抱きしめられたまま、そう言った。
「ね、それ新曲なんでしょ?」
実は俺は今、少しずつ売れ始めたシンガーソングライターだった。
そして、美和は高校生の時の同級生で、また、高校生の頃からずっとつきあっている彼女でシンガーソングライターを目指していて、中々芽が出なかった俺をずっと支え続けてくれていた存在だった。
勿論、今も支えてもらっている。
でも、このまま順調に売れることができれば俺も美和も今年で26歳になったから、近いうちに結婚したいとは思っている。
「うん、新曲。でも、新曲だけど、これはお前にしか聴かせないつもりの曲だよ」
「え? どういうこと?」
俺の腕の中から抜け出て、不思議そうな顔して美和は俺にそう言った。
「美和には昔からずっと支えてもらってるから、せめて美和だけに贈るラブソングでもつくりたいなって思って」
俺がそう言うと美和は今度は泣きそうな顔をした。
でも、その後、すぐに今度は美和の方から抱きついてきて、
「嬉しい。ありがとう。後、それならますますその曲が聴きたいな」
そう言った。
「ああ、解ったよ。まだ全部メロディは完成してないけど、だいたいイメージはできてるから」
そして、俺はギターを再び持ち、今つくっている美和への曲をギターを弾きながら歌った。
「凄く優しい曲ね」
俺が歌い終わった後、うっとりしているような顔をして美和が言った。
「ああ、これは美和をイメージしてつくった曲だから、こんな風に優しい曲になったんだよ」
俺がそう言うと美和は泣きそうな顔をした後、俺にまた抱きついてきて、
「本当に嬉しい。ありがとう。この曲、私、宝物にするからね。でも、晴仁、晴仁は私が支えてるっていうけど、私だって晴仁の存在に凄く助けられてるんだからね」
そう言った。
そして、俺達は暫くの間、見つめ合い、その後はキスをしたり、抱きしめあったりして、2人で優しい時間を過ごした。
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