短い恋のお話

愛理

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「君といれば」

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    君といれば、世界が輝いて見える。

「わあっ。可愛い花。ねぇ、礼央、見て。ピンクで可愛い花だよ」
 そう言い愛菜は、小さな公園で見つけた花に感動している。
「ああ、可愛いね」
 俺はそんな愛菜に微笑みながら、そう返事をした。
 愛菜はこうした些細なことでも凄く感動する。
 この花も公園の隅っこに咲いていて気付かない人も多いだろう。
 でも、愛菜は、こんな風に人があまり気付かないことでも気付き、そして、感動したり、喜んだりする。
 愛菜と出会うまで俺は些細なことでなんか感動なんかしなかった。
 この花だって、例え誰に何を言われても、ただ、そこに咲いてるだけだろって思ってた。
 でも、愛菜と出会って変わった。
 愛菜は感動や喜びを見つける名人で、そして、幸せ名人でもあった。
 愛菜はいつも俺を喜ばせてくれる言葉をくれ、また、癒す言葉をくれる。
 言葉で傷が癒えない時は、そっと何も言わずに寄り添ってくれる。
 そして、ピュアで真っ直ぐで。
 俺はそんな愛菜と一緒にいることによって変わっていった。
 愛菜と出会う前までは灰色に見えていたこの世界も愛菜と一緒にいるようになってから、きらきらと輝いて見えるようになった。
 愛菜が教えてくれた。
 この世界には沢山のいいものがあるよって。
 綺麗なものが沢山あるよって。
 そして、俺は愛菜と一緒にそれらを見るようになった。
 勿論、この世界には真っ暗な部分もあるけど、でも、輝いている部分を多く見るようになった。
 そんなことを思っていると愛菜がもの凄く愛しくなって俺は愛菜を抱きしめた。
「礼央?」
「好きだよ、愛菜。お前がいれば俺はずっと世界が輝いて見える」
 そう。
 だから、ずっと、傍にいて。
 そして、俺にもっと、この世界のいいところを教えて。
 そして、2人でいつまでも、幸せでいよう。 
                                                                             END
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