短い恋のお話

愛理

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「例え本当はこの世界に永遠というものがないとしても」

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    私には大好きな人がいる。 
    私が23歳の時、今、働いている会社で知り合った同じ歳の涼。 
    私達は同じ営業部で、私が涼の営業のサポートをしていたことから仲良くなり、知り合って1年後に涼から告白されて恋人同士になった。 
    それからもう2年の月日が流れたけど、涼と一緒にいればいる程、私は涼のことを好きになっていく。 
    私も告白される前から涼のことは好きだったけど、その前より遥かに今の方が涼のことが大好きだった。 
「美奈、どうした? 俺のこと、じっと見て」 
    今、私は涼と一緒に涼が1人暮らしをしているマンションにいた。 
今日は金曜日でお互いに土日は休みだから、私はここに日曜日まで泊まることにしている。 
    そして、今はリビングルームで2人でくつろいでいた。 
    私達は今、2人でいて、例え、お互いに別々のことをしていても何も気にはならない感じになっていた。 
    そして、私はこんな空気感も好きだった。 
    今、涼は読書をしていて、私はさっきみたいなことを考えていたからか気づかないうちに涼のことをじっと見てしまっていたらしい。 
「え? うん、涼のこと、出会った頃よりも今の方がうんと大好きだなあと思ってたの。そしたら、無意識に涼のことをじっと見てしまっていたみたい」 
    私がそう言うと涼は少し照れたような顔をした。
    でも、すぐに私を抱きしめて、 
「俺も好きになった頃より、今の方がうんと美奈が大好きだよ」 
    そう言ってくれた。 
    私は涼に抱きしめられながら、 
「ねぇ、じゃあ、これからも、私のことをもっともっと好きになってね。私もなるから」 
    そう言った。 
    すると涼は凄く優しく笑って、 
「ああ、俺がこの世界で生きていく最後の日まで、美奈への想いをどんどん膨らませていくよ」
    そう言って、私にキスをして、その後、私のことを長い間、強く抱きしめていた。 
    私は涼にそんな風に抱きしめられながら、 
   例え本当はこの世界に永遠と呼べるものがないと解っていても、今は涼の私への愛と私の涼への愛がどうかこのまま、永遠に続きますようにと心の中で強く願っていた。
                                                          END
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