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「君をいつか必ず幸せにするから」
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大学で仲良くなった、理香が失恋したと言って、大学の授業を全部終えた頃に俺の所にやって来た。
今日はお互いに5時間授業だったけど、5時間目の授業だけはクラスが別々だったから。
理香がいつも一緒にいる友達の美由は水曜日の今日だけは3時間しか授業をとっていなくて、いつも先に帰る。
そして、それは俺がいつも一緒にいる友達の広人に関しても同じだった。
「失恋? お前、好きな奴いたの? まあ、話、聞いてやるよ。とりあえず、ハンバーガーでも食べにいく?」
俺のその言葉に理香はコクンと頷いて、俺達は大学の最寄りの駅の近くにあるハンバーガーショップに行くことにした。
「ところで、お前、誰に失恋したの?」
チーズバーガーを口にしながら、俺は聞いた。
水曜日という平日だけど、午後の6時過ぎということもあって、ハンバーガーショップの店内はかなり混んでいた。
俺達が席に座って、満席になったくらいだ。
「バイト先の健人くんて人」
「ああ、週3日、デパートのインテリア雑貨のとこでバイトしてたんだっけ」
「うん。そこにたまたま健人くんがいて、バイト始めた1年くらい前から、もう好きだったんだけど、結婚するんだって」
「え? 年上だったわけ?」
「ううん。同じ歳で、21歳。でも、健人くんて、バイトの人じゃなくて、正社員の人なの」
「ああ、社会人か」
「うん。昨日、本人から、結婚するんだって言われてね。凄いショックなんだ」
少し涙ぐみながら、理香が言う。
本当に好きなんだろうな。
俺は涙ぐんでいる理香を見ながら、思う。
でも、実は俺はそんな理香のことが好きだったりする。
気持ちなんて、伝えたことないけど。
「よし! 俺がいいものプレゼントしてやるから、元気出せ!!」
俺がそう言うと理香はきょとんとした顔をした。
ハンバーガーショップの店を出た俺は理香を連れて、ハンバーガーショップの店の近くにある花屋に行った。
そこで俺は、すずらんの花を買った。
そして、理香に手渡す。
「友雪、いいものって、すずらんのお花? 確かに可愛いけど、何で、すずらんのお花なの?」
店から少し離れた所で、理香が言った。
「すずらんの花言葉はな、幸福が訪れるっていうんだよ」
別に花に興味があるわけではないけれど、すずらんは俺の母さんが好きで、よく花言葉を口にしていたから、知っていて、さっき、たまたま思いついたのだった。
俺が花言葉を教えると理香は少しだけ驚いて、でも、すぐに明るい表情になった。
「そうなんだ」
「そっ。だから、次はきっと幸せなことが訪れるよ。それを楽しみに待っとけよ」
そう言うと理香は凄く喜んで、そして、本当に幸せな出来事が起こりそうな気がする、ありがとうと喜んで帰っていった。
俺はそんな理香を見ながら、いい男になって、理香に好きになってもらって、その花言葉どおりに、理香に幸福を訪れさせてやるからなと思っていた。
END
今日はお互いに5時間授業だったけど、5時間目の授業だけはクラスが別々だったから。
理香がいつも一緒にいる友達の美由は水曜日の今日だけは3時間しか授業をとっていなくて、いつも先に帰る。
そして、それは俺がいつも一緒にいる友達の広人に関しても同じだった。
「失恋? お前、好きな奴いたの? まあ、話、聞いてやるよ。とりあえず、ハンバーガーでも食べにいく?」
俺のその言葉に理香はコクンと頷いて、俺達は大学の最寄りの駅の近くにあるハンバーガーショップに行くことにした。
「ところで、お前、誰に失恋したの?」
チーズバーガーを口にしながら、俺は聞いた。
水曜日という平日だけど、午後の6時過ぎということもあって、ハンバーガーショップの店内はかなり混んでいた。
俺達が席に座って、満席になったくらいだ。
「バイト先の健人くんて人」
「ああ、週3日、デパートのインテリア雑貨のとこでバイトしてたんだっけ」
「うん。そこにたまたま健人くんがいて、バイト始めた1年くらい前から、もう好きだったんだけど、結婚するんだって」
「え? 年上だったわけ?」
「ううん。同じ歳で、21歳。でも、健人くんて、バイトの人じゃなくて、正社員の人なの」
「ああ、社会人か」
「うん。昨日、本人から、結婚するんだって言われてね。凄いショックなんだ」
少し涙ぐみながら、理香が言う。
本当に好きなんだろうな。
俺は涙ぐんでいる理香を見ながら、思う。
でも、実は俺はそんな理香のことが好きだったりする。
気持ちなんて、伝えたことないけど。
「よし! 俺がいいものプレゼントしてやるから、元気出せ!!」
俺がそう言うと理香はきょとんとした顔をした。
ハンバーガーショップの店を出た俺は理香を連れて、ハンバーガーショップの店の近くにある花屋に行った。
そこで俺は、すずらんの花を買った。
そして、理香に手渡す。
「友雪、いいものって、すずらんのお花? 確かに可愛いけど、何で、すずらんのお花なの?」
店から少し離れた所で、理香が言った。
「すずらんの花言葉はな、幸福が訪れるっていうんだよ」
別に花に興味があるわけではないけれど、すずらんは俺の母さんが好きで、よく花言葉を口にしていたから、知っていて、さっき、たまたま思いついたのだった。
俺が花言葉を教えると理香は少しだけ驚いて、でも、すぐに明るい表情になった。
「そうなんだ」
「そっ。だから、次はきっと幸せなことが訪れるよ。それを楽しみに待っとけよ」
そう言うと理香は凄く喜んで、そして、本当に幸せな出来事が起こりそうな気がする、ありがとうと喜んで帰っていった。
俺はそんな理香を見ながら、いい男になって、理香に好きになってもらって、その花言葉どおりに、理香に幸福を訪れさせてやるからなと思っていた。
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