「愛って何ですか」

愛理

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第16話「愛……再び」

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    健人と別れた後、悟は自分のマンションに戻るとスマートフォンを取り出して、しずくの携帯の番号を押した。
 しずくはもう退院したとマネージャーに聞いていたから。
「はい。もしもし」
 しずくがすぐに出た。
「あ、俺、岡野ですけど」
「悟くん?」
 少し驚いた口調でしずくは悟の名前を呼んだ。
「うん。退院したんだよね。おめでとう。後、もうだいぶいいの?」
「うん、ありがとう。少し前に退院して、今はギプスも取れて、元に戻りつつあるよ」
「そうなんだ。良かった」
「ところで、どうしたの?」
「うん。あのさ、電話で言うのはどうかと思うけど、でも、やっぱり今言っておきたいから言う。しずく、俺は本当はまだ、しずくのことが好きなんだ……ううん、好きというよりも愛してるんだ」
「……悟くん」
 しずくはさっきよりも更に驚いたように悟の名前を呼んだ。
「……突然、こんなこと言ってごめん。でも、俺、本当はしずくと別れたくなんかなかったんだ。だけど、俺、勝手にいじけて……知らなかったから。真実の想いがどういうものなのか」
 そう。悟はやっと気づいた。
 例え自分が想っている人に傷つけられたとしても、それを全て受け入れることができる想いが真実の想いなのだと。
 真実の愛なのだと。
 そして、それは求めるものではなく自分で与えるべきものなのだと。
「凄い自分勝手なのは解ってる。だけど、しずくがもし赦してくれるなら、俺とやり直して欲しいんだ」
「悟くん」
「……しずく、今更だけど、沢山、傷つけてごめん」
「悟くん、嬉しい。私もまだ本当は悟くんが好きで好きで堪らなかったの」
 そして、二人は再び恋人同士に戻り会う約束をした。
 今度こそ真実の恋人同士になるのだという想いを互いの胸に抱いて。 
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