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第21話「君がくれた愛だから」
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悟は他に誰もいない自分の病室でぼんやりと考えていた。
しずくに言われたことを。
確かに今の自分はあの映画で演じた空のようだと思う。
あんなに自分はそんな人間にはなれないと否定していたのに。
だけど、今の悟にとっては、そのことがとても心地いい。
だって、以前のように愛を信じられなければ、いつまでも自分の心は乾いたままだったから。
そんなことを思っているとコンコンとドアをノックする音がした。
「はい?」
「私よ」
それは悟が今、誰よりも愛しく思っている、しずくの声だった。
「しずく」
しずくを見た途端、悟は満面の笑みを浮かべた。
「調子はどう?」
そう言いしずくは悟のベッドの横にある椅子に座って、自分で持ってきた林檎の皮を剥きだした。
「うん。もう痛みもあまりないよ。それにマネージャーはあの子を訴えるのを辞めてくれたよ」
「そう。良かった。あの女の子はきっとそのことにとても感謝して、今後は素敵に生きていけると思う。悟くんがあの子を救ったのよ」
「別に俺は何もしてないよ」
悟のその言葉にしずくは首を横に振った。
「―前にも言ったかもしれないけれど、赦すということは最大の愛を与えてあげたことなのよ」
しずくは優しい笑顔で静かにそう言った。
「……しずく」
「……私、悟くんに巡り会えて良かった」
「それを言うなら、俺の方だよ。俺はしずくがいなきゃ、こんな寛大な心なんて持てなかったし、愛が何なのかも解らなかった」
そう。愛がいつ何処でも溢れているものなんだとは一生気づかなかっただろう。
どんな人でも愛を持っていて、色んな愛の形があることも。
「……しずく、俺はもう一生、しずくを離したくない」
そう言い悟はベッドから上半身を起こし、しずくから果物ナイフを奪い、ベッドの横に備え付けてある小さな台に置いて、しずくを抱き締めた。
だから、しずくの手から顔を剥いた林檎が床に転げ落ちたけれど、悟は構わずにしずくを抱き締め続けていた。
しずくに言われたことを。
確かに今の自分はあの映画で演じた空のようだと思う。
あんなに自分はそんな人間にはなれないと否定していたのに。
だけど、今の悟にとっては、そのことがとても心地いい。
だって、以前のように愛を信じられなければ、いつまでも自分の心は乾いたままだったから。
そんなことを思っているとコンコンとドアをノックする音がした。
「はい?」
「私よ」
それは悟が今、誰よりも愛しく思っている、しずくの声だった。
「しずく」
しずくを見た途端、悟は満面の笑みを浮かべた。
「調子はどう?」
そう言いしずくは悟のベッドの横にある椅子に座って、自分で持ってきた林檎の皮を剥きだした。
「うん。もう痛みもあまりないよ。それにマネージャーはあの子を訴えるのを辞めてくれたよ」
「そう。良かった。あの女の子はきっとそのことにとても感謝して、今後は素敵に生きていけると思う。悟くんがあの子を救ったのよ」
「別に俺は何もしてないよ」
悟のその言葉にしずくは首を横に振った。
「―前にも言ったかもしれないけれど、赦すということは最大の愛を与えてあげたことなのよ」
しずくは優しい笑顔で静かにそう言った。
「……しずく」
「……私、悟くんに巡り会えて良かった」
「それを言うなら、俺の方だよ。俺はしずくがいなきゃ、こんな寛大な心なんて持てなかったし、愛が何なのかも解らなかった」
そう。愛がいつ何処でも溢れているものなんだとは一生気づかなかっただろう。
どんな人でも愛を持っていて、色んな愛の形があることも。
「……しずく、俺はもう一生、しずくを離したくない」
そう言い悟はベッドから上半身を起こし、しずくから果物ナイフを奪い、ベッドの横に備え付けてある小さな台に置いて、しずくを抱き締めた。
だから、しずくの手から顔を剥いた林檎が床に転げ落ちたけれど、悟は構わずにしずくを抱き締め続けていた。
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