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6話 1時間で変わった道と俺の気持ち
しおりを挟む「おーい優雅いるか?」
すると僕の寝ているベットにかすかに見える黒い影がこちらに向かってくる。
カーテンを素早く開けてこちらを睨む舅の影が見えた。
「おい!お前仮病だろ!」
「そうだけどそれがどうした?」
「どうしたじゃねぇよ!」
「俺らあれからグラウンド10周走らせれたんだぞ!」
「良かったじゃないか青春の汗を沢山かけて」
「そういうことじゃねぇよ!青春の汗は友と努力し、流す汗が最高の汗なんだよ!」
「は?友?バカバカしい」
「俺のこと友達だと思ってねぇのか?」
「俺の専属の執事だろ?」
「違うわ!」
「まぁいいお前の制服持ってきてやったぞ!」
「早く着替えろ授業に遅れるぞ」
「おぉ流石執事の苗木だな」
「俺の好意をそんなこと言うのか?わざわざ持ってきてやったのに!」
「ありがとうございます~」
「なんか言い方腹立つな」
「授業遅れるし俺先教室に戻っとくな」
「はいよ」
俺は舅が持ってきた服に急いで着替えて、急いで階段を駆け上がったが、それさえも急がすように授業の始まりを告げるチャイムが鳴った
「ヤバイ…授業遅刻だ」
今朝は誰もいない廊下を通るのは、新鮮だったその気持ちまでをかき消すように静かな教室に俺の足音だけが響いていた。
2時間の授業は理科なのだが、理科が教科の中で一番嫌いだ。
何故なら理科の教師日野 敬が嫌いだからだ。
授業の時によく雑談をするのだが、その話が本当につまらなく真面目に授業をしている方がましだからだ。
話していることが意味の分からなく、理不尽だ。
だから45歳にもなって独身で実家暮らしなのだと思う。
アイツの授業を遅れると面倒なことになりそうだ。
みんなが授業をしているので、後ろの扉から教室に入った。
「優雅授業遅刻やんけ!」
「すいません少し体調が悪く保健室に言っていました。」
「言い訳なんていらん 早よ席つけ!」
「はい」
クソ男のせいで周りの奴が俺の方を見てクスクス笑っている。
ふと俺の視界に入ったのはあの女だった。
俺を見た瞬間に少し驚いた顔で目を逸らした。
なんだあのクソ男遅れた理由を述べただけで言い訳って頭大丈夫なのか?
そういや全然大丈夫じゃなかったな 頭をみれば髪の毛の量も少し…ヤバいな
本当アイツのせいで下民共に笑われるし、今日は良いことがねぇな
あの女も目が合ったくせに目をそらすし…
今日は不幸なことが多過ぎて胸くそ悪りぃ
それから俺は昼飯まで授業を全く耳にも入れずやり過ごした。
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