異世界は夢

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偶に味方か敵か分からない奴いるよな、田中雅美です★
まあ、そういう人は放置が一番です。

「久しぶりに人間に戻った感じがするわ。」

ホントか？

「ま、私が魔族であることを人間たちにバレたら、人間たちが死んじゃうし。」
「なにそれこわい。」
「八千年も生きてきて、ここまで生きている魔族は私と魔王だけだけど…いい暇潰しになったわ。」
「まさか、クローンよりも強い？」
「本体は序列二位よ。貴方が倒した方は八位だけどね。」

え、裏ボスやん。

「貴方が死んだ時や、また異世界に引き込む時は貴方を呼ぶようにするわね。」
「え、嫌です。」
「そう？」

魔族の手から次元の歪みが現れた。

「もう呪いは取ったわ。貴方が抗わなかったら間に合わなかったけど。」
「どうも。」
「これで帰れるわね。もう、あっちでは心器は使えないけれど、魂は変わらない。」
「知ってるよ。」
「…いや、これ以上は言うのは野暮ね。もうこっちに来ちゃ駄目よ♡」
「こっちからお断りだよ…じゃあ。」

私はその中に入っていった。
世界が泡に攫われていくように遠ざかる。
さようなら。異世界。
私は光を掴んだ。