【完結・R18】弱ってる時に優しくされたから好きになっただけでしょう?

堀川ぼり

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ウェルダン※

 休みの前日だけのつもりが、いつの間にかほとんど隔日で通うようになり、葉山さんの部屋に少しずつ私の物が増えていく。
 よくないよなぁ、駄目だよなぁと思いつつ、合鍵を使うのは今日で何回目だろうか。今ではもう、自分の部屋に帰る回数のほうが少なくなっているように感じる。

 ――帰ったら真衣が家に居てくれるの、やっぱりすごくいいなって思った
 ――ねぇ、次はいつ来てくれるの?
 ――僕はまたすぐに会いたくなるけど、真衣は同じように思ってくれない?

 葉山さんにそう言われて、「また近いうちに来ます」「明日も来ていいですか」と言っているうちに、ここに来るのが当たり前になってしまった。
 正式な同棲にはまだ至っていないけれど、私は週の大半を葉山さんの部屋で過ごすようになっている。

(葉山さんの厚意に甘えてるなぁ、私)

 葉山さんは私の些細な変化にすぐ気付いてくれる人だ。だからこそ先回りして、「いつでも来て」と伝えてくれているのだろう。
 葉山さんが「早くまた来て」と誘ってくれるおかげで、私は遠慮することなく頻繁にお邪魔することが出来ているのだ。
 毎回別れ際に次の予定を聞かれるたび、一人でいると不安で潰れそうになる自分を、見透かされているみたいだった。

(葉山さんとの差を感じて卑屈になる私が、すごく不安定に見えているんだろうなぁ)

 顔に出さないように気を付けているつもりだけど、すべてを隠すのは難しい。
 現に何度か葉山さんから、「気にしていることとか不便なことがあったら何でも言ってね」と言われたことがある。私の不安を敏感に感じ取って、気を遣わせてしまっているのだ。
 そんなつもりはないけれど、愛情の試し行動をしているような自分が、また少しだけ嫌いになった。
 別に私がいなくても――と、何回考えてしまったか分からない。
 帰るとホテルレベルの夕食が毎回用意されていて、私が手を出す必要がないくらい、常に家の中は整っている。家事のほとんどを葉山さんは自分でやってしまうし、私はお手伝い程度のことしかできていなかった。
 ベッドの上でも私のほうが受け身で、気持ち良くしてもらうばかりな気がする。
 これだけ過ごす時間が増えたのに、葉山さんのいいところしか見えてこない。
 知れば知るほどに、葉山さんが私なんかと付き合っていてもいい人だとは思えなかった。

 葉山さんのことは大好きで、決して別れたいと思っているわけではない。
 しかし、葉山さんからいつ振られてもおかしくないなぁと、諦めにも近い気持ちがいつも頭の中にある。
 与えられるばかりで不安だ。大好きな人に自分が何を返せるのか分からない。
 一緒に過ごせることが幸せだと感じるのに、申し訳ない気持ちの方が大きくて、素直に喜べなくなっていく。
 常に心の片隅に負い目のようなものがあって、取り払うことができない。
 悩みすぎると、「どうして葉山さんはまだ私と付き合ってくれているんだろう?」と、別れを切り出されない理由まで考え出してしまう。
 弱っている時に誘い出して立ち直ってくれるようにと励ましたから、今でもあの時の恩を感じているだけ? それとも、その時の思い出がすごく美化されている?
 どんな理由であったとしても、大変な時に近くにいて付き添った存在が、たまたま私だっただけなのだ。たったそれだけのきっかけでこんなにも尽くされるなんて、絶対に貰いすぎている。

「純粋に楽しいって思えてた頃に戻りたいなぁ……」

 食事の片付けも入浴も終え、ソファに座りながら一人で考えている最中。思っていたことを、私は無意識に口に出してしまったらしい。

「今、僕といるのはあんまり楽しくない?」
「えっ……⁈」

 ただぽつりと溢れただけの独り言に返事があり、慌ててソファから立ち上がる。
 帰宅したばかりの葉山さんが、苦笑しながらこちらを見ていた。

「あ……おかえりなさい。えっと、ごめんなさいあの……葉山さんが帰ってきてたの気づかなくて……。あ! 今日のロールキャベツもすごく美味しかったです。いつも本当に嬉しいんですけど、私に気を遣わなくていいしあんまり無理しないでくだ……」
「僕は何も無理なんてしてないよ。真衣が何か無理してるから、そういうふうに受け取っちゃうんじゃない?」
「え……?」
「何か気になっていることがあるなら全部教えてよ」

 最近はあまり見ることのなくなっていた、困ったような笑い方を向けられてぐっと喉が詰まった。
 いったいどこまでなら伝えても大丈夫なのだろうか。葉山さんは何も悪いことなどしていなくて、ただ私が負い目を感じているだけなのに。

「いつも……葉山さんがいろいろしてくれて嬉しいんですけど、何も返せていないからそれが心苦しくて……」
「僕がやりたくてしてることばっかりなんだから、真衣が心苦しく思うことなんてひとつもないよ。好きな子のためにいろいろと出来るんだから、全部楽しくて仕方ない」
「あの、でも……そもそも好きになったのが間違いだったんじゃないかって、葉山さんは思いませんか?」
「……思わないけど、真衣はそう思ってるってこと?」

 私の悩みを話したら、この漠然とした不安が少しは収まるのだろうか。
 今後、こんな話題になることはもうないかもしれないのだ。それなら今が、葉山さんの気持ちを聞くチャンスなんじゃないだろうか。

「私は……。弱ってる時に優しくしてくれた相手だから、好きだって思い込んでるだけなんじゃないのかなって……思うことが増えて……」
「は……?」

 急に低い声で凄まれて、びくりと肩が震えた。
 泣きそうになりながら目を合わせると、葉山さんはふーっと長く息を吐き出す。

「あー……ごめん。好きになったきっかけってそんなに重要? 思い込んでるだけって、何?」
「思い込んでるだけっていうのは、その……自分でこんなこと言うのも嫌なんですけど……」
「何? 言って」

 これが、自覚させるきっかけになってしまったらどうしよう。
 だけどもうここまで言ってしまったのだから、最後まで話したほうが誠実だ。

「ち……違う出会い方だったら、好きになんてならなかったと思うから……」

 震える声で最後まで言い切って、葉山さんの返事を待つ。
 葉山さんが弱っている時に付け込んだだけなのだと、気付かせてしまっただろうか。

「はは、何それ。僕と付き合ったこと、失敗だったと思ってる?」
「えっ……」

 そんな酷いこと、一度も考えたことがない。
 でも付き合ったりしなければ、私はここまで葉山さんのことを好きにならなかったはずだ。葉山さんがどんなにすごい人でも不安に思うことはなく、ただ純粋に尊敬して憧れていられた。
 もし付き合っていなかったら――と、そんな想像が一瞬頭に過ぎってしまい、否定するのが一拍遅れる。

「ああ、そうなんだ」
「ちがっ……」

 葉山さんの瞳にすっと影が落ち、口角だけが綺麗に上がる。
 久しぶりにこの顔を見た。シャルメランジュに食事に行った時、慎太郎に向けられた笑い方に似ている。
 穏やかな笑顔のようで、一ミリも目が笑っていない。

「そういう話、もう今日はやめない?」
「あの、本当に違います。失敗だなんて……」
「話すの嫌だな。ねえ、こっち向いて」

 頬を包んで上向かされ、目が合うより先に顔が近付く。
 噛みつくように口付けられて、薄く開いた唇から覗く舌が、私の下唇をべろりと舐める。

「あ……え? あの、こんな雰囲気ですることじゃないと思うから……あ、やっ、待って、ふっ」

 返事をしてくれず、無言のままでもう一度口付けられて、今度は服の中に手が入ってくる。
 胸の上までシャツが捲られ、下着の上から胸が揉まれた。

「今……あ、こんなっ、雰囲気じゃなかった……!」
「ちゃんとそういう雰囲気作ったら流されてくれるの?」
「ふぁっ……」

 また唇が塞がれ、ぬるりと舌が入り込んでくる。
 やっていることは強引なのに、舌の動きはいつもと同じだ。丁寧に口内を撫でるようで、気持ち良いと感じてしまう。
 このままじゃ本当に流される。

「っあ、葉山さん、やめ……」

 止めようとして肩に伸ばした腕を掴まれ、両手をひとまとめにされて拘束される。
 力を入れても全然動かせず、手の平にじわりと汗が滲んだ。
 こんなの、今まで知らなかった。私の両手は葉山さんの片手で、簡単に押さえつけられてしまうものなんだ。

(本当にこのままするの……?)

 行為自体が嫌なわけではない。だけど、こんな空気の中で葉山さんに抱かれたことがないため、どう反応していいのか分からない。
 場所も、いつもの寝室ではなくリビングだ。

「おねがい、待って……。葉山さんやだ……」
「嫌がらないでよ。いつもしていることと同じでしょ」
「ちがう、場所も……いつもと違う……」
「移動してる時間もったいないから。別にどこでも一緒だよ」

 耳たぶを甘噛みされ、ふーっと息を吹きかけられる。私が耳で感じることを、葉山さんは知っているのだ。
 左手で私の手首を掴んだまま、胸を揉んでいた右手が下着をずらし、先端を直接弄り始める。
 立っているのが困難になり、もたれるようにソファに膝をついた。どうにか逃がそうと身体を捩じるが、葉山さんは胸への刺激を止めてくれない。

「あ、あっ……だめっ、です」
「何が?」

 私の声に甘さが混じる。無理やり始まった行為なのにこんなふうに喘いで、まるで喜んでいるみたいだ。

「うっ、うぁ……はぁ、っく」
「胸弄られるの気持ち良い? 嫌いじゃないよね」

 わざと耳元で囁かれ、耳孔に葉山さんの息が触れる。それだけでゾクゾクして、腹の奥がきゅうっと疼く。
 私はいつからこんな反応をする身体になってしまったのだろうか。

「胸……やじゃないけど、あ……あんまりするのは、嫌です……」
「そう。じゃあもっと直接気持ち良いところ触ろうか」
「えっ⁈ あ……!」

 胸から離れた手が下降し、ショーツの上から私の秘部に触れる。形を確かめるように指がゆっくり割れ目をなぞり、最後に敏感な芽を布越しに引っ掻かれた。
 それだけでじわりと、また下腹部に熱が広がった気がする。
 
「下着の上からでも分かるくらい濡れてる。感じやすくて、本当にエッチだね」
「あっ、ちが……ふっ」
「違わないよね。触る前から真衣はここ濡らしてくれてるんだよ。分からない?」
「ひぅっ、あ……なんでそこ、そんな触り方しちゃ……」

 陰核だけを何度も弄られて、びくびくと腰が跳ねる。どんどん頭の中が真っ白になっていき、気持ち良いことしか分からなくなる。
 あ、どうしよう。ダメだ。これ、我慢が出来なくなる。

「そこ、だめっ……あ、っく、んんっ……」
「クリ気持ち良くてイッちゃったね。もう全部脱いじゃおうか」
「あ、待っ……やだ……」

 達した余韻が抜けきらないうちにショーツを抜かれ、十分に濡れたそこに指が挿入される。二本の指をぐぷぐぷと簡単に奥まで飲み込んでしまい、その感触にまた脚が震えた。
 くちっ、ぐちゅっと、いやらしい音が私の股の辺りで鳴らされる。ナカからお腹の裏側を押され、二回目の快楽の波に流されそうになった。
 間を開けずに至った二回目の絶頂は、一回目よりも衝撃が大きい。
 
「はっ……ぅあ、やっ……また続けるのだめ……! い、いっかい休ませて欲し、っぅあん」
「真衣はまだイけるから、休憩なんていらないよね」
「やだ、やっ、欲しい。葉山さんおねがい、っんん、はぁ……っも、やすませて……」
「腰揺れてるよ。本当に止めて欲しいの?」
「やっ、ああっ……それまたイく、もっ、変なのきちゃ……っ」
「うん。ナカすっごい気持ち良さそう。ここ、また一緒に触ろうか」
「やだ、ぁ……それダメ、やっ、うぅ……んっ、出ちゃう、また」

 ナカに入った二本の指が、お腹の内側にある一点を押す。
 同時に陰核も弄られて、気持ち良くておかしくなる。
 駄目だ。これ。何か変。

「あっ、や……きちゃう、なんかきてる、やっ、出る……待って、ほんとにダメ……やだ、葉山さんきゅうけ、した……あ、っく、んんんっ!」

 びくりと身体を震わせ、強く拳を握る。
 イッたと理解するのと同時に、尿道からぴゅっと何かが吹き出る感覚があった。
 粗相したような感覚に血の気が引き、恥ずかしくてぼろぼろと涙が零れる。

「今……あ、私……」
「イク時に潮吹いてくれたの初めてだね。どんどんいろんなところ見せてくれてるようになって、嬉しいな」
「わ、私、やだって言ったのに……。こんなとこで、漏らし……、っ」
「泣かなくても大丈夫だよ。潮を吹くのとお漏らしは違うから」

 慰めるように言われて、よしよしと頭を撫でられる。
 いつの間にか自由にされていた両手で口元を覆い、乱れた呼吸を押さえつけた。
 いくら大丈夫だと説明されても、私からしたら漏らしたのと同じだ。汚いし、恥ずかしくてみっともない。

(なんで? こんなに感じて濡らすの、いつもと違う。私の身体、おかしい)

 葉山さんのセックスは、いつももっと優しかった。毎回ちゃんと気持ち良いけれど、私はこんなに乱れたりしなかったはずだ。
 キスをして、濡らして慣らして、繋がってから一緒にイッて、ふわふわした気持ちで一緒に眠っていた。
 こんなにぐちゃぐちゃになるようなセックスは、今日までずっとしていない。
 身体がおかしくて怖いと感じたのは、初めて葉山さんに抱かれた時以来だ。あの時はワインをたくさん飲んでいたし、二回目からは気持ち良くて幸せなだけだったから、最初のあれは実際にお酒のせいだと思っていた。
 もしかして、ただ葉山さんが手加減してくれていただけなのだろうか。

「あの、イッたから……すぐに続けるのもう、っんん、や、駄目です。だめ……」
「声も顔もとろとろになっててすごく可愛い。あともう少し慣らそうね」
「やっ、あ……それイク、っん……! またイッた、もう駄目、っあ。ふぁ……っ」

 イカされながらキスで塞がれ、私の訴えが全部なかったことにされる。
 酸素が上手く取り込めず頭がふわふわする。その状態でまた達することになり、大きく腰を反らしながら足先にぎゅっと力が入る。
 今、絶対に変なイキ方をした。
 
「葉山さ、なんで……やっ、いつもと触り方ちがっ……ッア」
「初めてシた時、イくの辛いし恥ずかしいって真衣が泣いてたから気を付けてたよ。泣かせるの嫌だから抑えてた。上手に加減できてたでしょう?」

 ヒュッと上擦った息が漏れ、信じられない気持ちで葉山さんを見つめる。
 初めての時よりもずっと感じやすくなっている私の身体は、隅々まで葉山さんに弱点を知られている。

「また出ちゃ……も、汚い。くるっ、やだ、ごめんなさい……っう、あ……またイく……っ」

 びくびくと震えながらイッて、また漏らしたような感覚に襲われる。
 自分の身体なのに、今どうなっているのか分からない。

「はぁ……。真衣がイッてくれるの本当に好きだな。可愛い」
「こんな……おかしい、です。葉山さんは本当に、こんなことする子、好きなんですか……?」
「そういう反応をしてくれる子が好きなんじゃなくて、真衣が僕の前でそういう顔を見せてくれるのが嬉しいんだよ。分からないかな?」

 そんなこと、今まで一度も聞いたことがない。
 好きだという割に、今まで一度もそういう抱かれ方はされなかったのだ。
 普段の生活だけではなくセックスの最中まで、私は葉山さんにたくさん我慢をさせていたのだろうか。

(今まで一度も、葉山さんが満足したことなんてなかったのかもしれない……)

 自分一人だけが満たされた気分になっていたのかと思うと泣きたい。もう、すでに泣いてはいるのだけど。

「たくさん濡らしてくれたし、そろそろ挿れたいな。いい?」
「んっ……」

 入っていた指が抜かれ、浅いところでゆるゆると動かされる。そのたびにいやらしい音が響いて、耳を塞ぎたくなった。
 よく考えたら葉山さんはまだ服さえ脱いでいない。私一人で何度もイッて、本当に何をしているんだろう。

「もっ……早く、挿れてください……」
「……ねぇ。ゴム、しなきゃ駄目?」
「えっ……?」

 想像もしていなかったことを聞かれ、思わず思考が停止する。
 数秒考えた末、葉山さんになら何をされてもいいと思った。
 きっと今まで、葉山さんはセックス中も私に遠慮して抑えてくれていたのだ。自虐的かもしれないけれど、この行為で少しでも気持ちを返せるなら、多少苦しくてもいいと思った。葉山さんがしたいと思うことなら、全部してくれて構わない。

「……葉山さんは、ゴム、したくないんですか?」
「ごめんね、今日は着けたくない。生で挿れたい。挿れてもいい?」
「……っは、い。私……大丈夫なので、葉山さんの好きにしてくださ、」
「真衣がそういうこと言うと僕は本当に好きにするよ。そこまで許していいの?」
「……うん」

 覚束ない思考のまま、ぼんやりと葉山さんを見上げる。
 なんだか泣きそうな顔をしているように見えて、葉山さんの頭を包むように手を伸ばした。

「私のこと、葉山さんの好きにしてくれたら嬉しいです」
「そういうこと軽い気持ちで言わないほうがいいよ。僕が何を考えているのかなんて、真衣は分からないんだから」

 決して軽い気持ちではなかったけれど、ゆっくりと頷いて葉山さんの動きを待つ。
 一瞬、戸惑うように葉山さんの表情が曇る。複雑そうな面持ちのまま服を脱ぎ、硬く勃ち上がった性器をそのまま私に宛てがった。
 指よりずっと太くて硬い。しかし、先端が沈められても特に痛みはなく、私のナカは簡単に葉山さんのそれを飲み込んでしまう。
 膣壁を擦られ理性が飛びそうになる。奥までぎちぎちに埋められて苦しいはずなのに、苦しさなど感じないくらいに気持ち良くて、腹の奥がじんと疼いた。

「いっぱいイッたからナカすごいね。とろとろで気持ち良い。溶けそう……」
「んっ、ひあ……奥きちゃ、っんん」
「はぁ……ん、いつもより熱くて、気持ち良い。止まらなくなりそう」

 いつもより熱くて気持ち良いのは私も同じだった。葉山さんが感じるたびに脈を打っているのが伝わって、意識すると頭がおかしくなりそうだ。
 このままイッたら、どうなるんだろう。
 私のナカで葉山さんが出したら、葉山さんはもっと気持ち良いのだろうか。

「は、葉山さん……イく?」
「はは……まだ嫌。もう少しだけさせて」
「んっ、あ……いっぱいして……」

 葉山さんが気持ち良いことをたくさんして。我慢も遠慮もしないで。
 キスをされているせいで言葉にすることは出来ず、必死に舌を絡めて応える。

(キスしながら奥当てられるの、頭真っ白になって気持ちい……)

 強く腰を掴まれて、快感から逃げられない私を組み敷き葉山さんが動く。
 我慢できずに私がイくと、唸るように息を吐きながら葉山さんも吐精した。

「あっ、あ、あっ……っん」
「真衣。顔こっち……」
「ん、ふぁ……」

 お腹の中に熱いものが広がっていき、私の中で出ているのだと見なくても分かる。
 イッたあともしばらく挿入されたまま、深いキスが続けられて呼吸が苦しくなる。
 引き抜かれると同時に唇も離れて、繋がっていた唾液の糸が、名残惜しそうにぷつりと途切れた。
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