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シュガークレープ
行為が終わったあとしばらくソファで放心していると、葉山さんに抱えられて浴室に連れて行かれた。
シャワーを浴びている間、一度も葉山さんは私と目を合わせてくれない。どこか泣きそうな顔をしている葉山さんを静かに眺めているうちに、葉山さんは私の身体を洗い終えていた。
バスタオルで身体を包まれ、丁寧に水気を拭われている途中。ようやく私にも、話をするだけの気力が戻ってくる。
「あの……拭くことくらい自分で出来るから、葉山さんがここまでしてくれなくてもいいです」
「……ごめんね。僕はもう触らないほうがいい?」
「えっ……? あ、そういう意味じゃなくて、自分のことくらい自分でしたいから……」
真意を測るように目を見つめられ、数秒経ってから葉山さんが口元に笑みを浮かべる。「そっか」と笑いながら言われたけれど、その声にはわずかに不安が滲んでいた。
「僕がする必要ないもんね。ごめん、着替えたら今日はもう寝ようか」
「……葉山さんも疲れちゃいましたか?」
「別に疲れてないよ。真衣のほうこそ身体は大丈夫? いきなりあんな形で……ごめん、無理させて」
私にそう聞く葉山さんのほうが、よっぽど無理して笑っている。
胸を巣食う不安がまた一気に広がって、これが最後になるんじゃないかと怖くなった。葉山さんの「ごめん」を、私を振る言葉のように捉えてしまう。
「は……葉山さんは大丈夫ですか?」
「何が?」
「終わってから、全然元気がないみたいだから……。あの、足りないとか、不満があるなら私は全然まだ……」
「なんでそういう話になるの?」
温度のない声に、葉山さんの苛立ちが乗っているように感じてしまう。
穏やかな言い方なのに、まるで怒られているみたいだ。
「っ、葉山さん……」
「あ……ごめん。言い方きつくなったけど、ただ自分に腹が立ってるだけで真衣のせいじゃない。その、どう言えばいいのか分からないんだけど、本当にずっと不安で……。泣かせたくないし、怖がらせないようにしたいのに、最悪のことを考えると優しくできなくなる」
葉山さんが私に優しくなかったことなど一度もない。
さっきの行為を指して言っているのかもしれないが、痛いことをされたり、酷いことを言われたわけではないのだ。
始まり方が少し唐突だっただけ。確かに私は少し泣いてしまったけれど、そこまで苦しそうな顔をして自分を責めなければいけない行為ではなかった。葉山さんが何をそこまで不安視しているのか分からなくなる。
「葉山さんが不安になる必要ありますか……?」
「あるよ。今日のことだけじゃなくて最初からずっと……本当にずっと、真衣の前では自分の駄目なところばっかり出てる気がする。とっくに呆れられててもおかしくないって、自分でも思ってるよ」
駄目なところが見当たらず、本気で首を傾げてしまった。
かっこいいのに可愛い面もあって、知れば知るほどに好きになる。社会的に成功していて、家の中でも完璧で、いつも先回りして私に気を遣ってくれる。
これで駄目だと言うのなら、私の方が駄目な部分ばっかりだ。
職業柄かもしれないけれど、葉山さんが完璧主義すぎて心配になる。
「最初から情けないところを見せてるし、重たいって思われても仕方ないことばっかりしちゃって……」
「葉山さんのこと情けないなんて思ってないです。あの、私のほうが変なところを見せてばっかりだし、葉山さんが凄い人だって知ってから、いつも申し訳なく思ってて……」
「申し訳ないとか特に不満がないとか、真衣は何を聞いても濁してばっかりだね。今日のことだってもっと怒ってよ。ちゃんと言ってくれないと、挽回もさせてもらえないまま終わるんじゃないかって不安になる」
「そんなこと言われても……あの、何を怒って欲しいんですか?」
「あー……怒って欲しいわけじゃなくて、真衣が思ってることをちゃんと知りたい。……こんなことばっかりされて、僕のこと嫌になってない?」
恥ずかしいところを見られて嫌になるような性格なら、一回目の時点で距離を置いていたと思う。
気持ち良いからまたして欲しいと思ってしまうくらいに、私は葉山さんとの行為が好きなのだ。
(セックスするのが好きなんて恥ずかしくて言えなかったけど、ちゃんと言ったほうが葉山さんは納得してくれるのかな……?)
しかし、言おうとすると言葉が止まる。
エッチなことをされるのが好きだから嫌になんてなっていません。――なんて、そんなことを言ったら本当に変態みたいだ。
「……っその、嫌いになんてなってないし、ならないです。今日はベッドの上じゃないこともあって、いろいろとびっくりしたけど……。私が変になっても葉山さんが引いてないなら、本当……何をされても大丈夫で……。葉山さんがしてくれること、いつも気持ち良いから……」
セックスという行為ではなく、葉山さんに触ってもらうことが好きなんです。そう伝えたくて言葉を選んだつもりが、余計に恥ずかしいことを言ってしまった気がする。
バスタオル一枚で、私は何を口走っているのだろうか。この変な空気から早く逃げたい。
「あの……そろそろ服、着たいです」
話を中断させる形になってしまうが、いつまでも葉山さんの前でこんな格好でいたくない。
しどろもどろになりながら伝える私に、一拍遅れて葉山さんが慌てた様子で返事をしてくれる。
「え? ああ、そうだね。あがろうか」
髪は濡れていないし、話しているうちに身体は乾いた。
まだ少し疲れている身体を無理やり動かし、立ち上がって浴室の扉を開ける。その瞬間に後ろから抱き留められ、私の肩口に葉山さんの顔が埋まった。
「え……?」
「真衣が許してくれても、今日のはやっぱり酷かったよ。……ごめんね。自分の気持ちを押し付けてばっかりだ……」
「え、あの、葉山さん……?」
名前を呼ぶと、抱き締められていた身体がゆっくりと離される。
私の隣を通り過ぎ、葉山さんが先に浴室の外へ出た。
「着替えようか。疲れさせちゃったし、真衣もそろそろ眠いでしょ」
切り替えたように笑顔を浮かべ、そのまますぐに視線を逸らされる。
服を着ている最中に一度も目が合うことはなく、ようやく視線が交わったのは、ベッドに入っておやすみを言った時だった。
葉山さんの胸に頭を預けるようにして横になり、眠りに落ちるまでは他愛もない会話をする。
(さっき、お風呂から出る時に向けてくれた葉山さんの笑顔は、無理に貼り付けたものだった)
それが分かっているからこそ、この時間に話す内容を間違えないようにしたい。
そう思っているのに、近くで聞こえる葉山さんの声と、感じる体温が気持ち良くて眠気を誘う。葉山さんからはいい匂いがして、近くにいると凄く落ち着く。
「最近家の中で過ごすことが増えていたし、次に休みが被る日はどこか出かけようか。真衣が楽しいところ、どこでもいいから一緒に行きたい」
「私の行きたいところ……?」
「うん。何か思いつくところはある?」
「ん……えっと、そうだなぁ……」
まだ話している途中なのに、頭を撫でる手が気持ち良くてどんどん瞼が重くなる。
遠くなっていく意識の中で、「真衣の楽しいところに行きたい」と言った葉山さんの言葉を思い出して、少しだけ笑ってしまう。
相手が楽しめる場所が分からなくて、何をしたいか聞くなんて、まるで――。
そこまで考えたところで、完全に睡魔に負けた。
すーすーと寝息を立てながら、心地よい温かさに身を預ける。
――そんなのまるで、葉山さんと初めて会話をした時の、たどたどしく質問をしていた私みたいだ。
シャワーを浴びている間、一度も葉山さんは私と目を合わせてくれない。どこか泣きそうな顔をしている葉山さんを静かに眺めているうちに、葉山さんは私の身体を洗い終えていた。
バスタオルで身体を包まれ、丁寧に水気を拭われている途中。ようやく私にも、話をするだけの気力が戻ってくる。
「あの……拭くことくらい自分で出来るから、葉山さんがここまでしてくれなくてもいいです」
「……ごめんね。僕はもう触らないほうがいい?」
「えっ……? あ、そういう意味じゃなくて、自分のことくらい自分でしたいから……」
真意を測るように目を見つめられ、数秒経ってから葉山さんが口元に笑みを浮かべる。「そっか」と笑いながら言われたけれど、その声にはわずかに不安が滲んでいた。
「僕がする必要ないもんね。ごめん、着替えたら今日はもう寝ようか」
「……葉山さんも疲れちゃいましたか?」
「別に疲れてないよ。真衣のほうこそ身体は大丈夫? いきなりあんな形で……ごめん、無理させて」
私にそう聞く葉山さんのほうが、よっぽど無理して笑っている。
胸を巣食う不安がまた一気に広がって、これが最後になるんじゃないかと怖くなった。葉山さんの「ごめん」を、私を振る言葉のように捉えてしまう。
「は……葉山さんは大丈夫ですか?」
「何が?」
「終わってから、全然元気がないみたいだから……。あの、足りないとか、不満があるなら私は全然まだ……」
「なんでそういう話になるの?」
温度のない声に、葉山さんの苛立ちが乗っているように感じてしまう。
穏やかな言い方なのに、まるで怒られているみたいだ。
「っ、葉山さん……」
「あ……ごめん。言い方きつくなったけど、ただ自分に腹が立ってるだけで真衣のせいじゃない。その、どう言えばいいのか分からないんだけど、本当にずっと不安で……。泣かせたくないし、怖がらせないようにしたいのに、最悪のことを考えると優しくできなくなる」
葉山さんが私に優しくなかったことなど一度もない。
さっきの行為を指して言っているのかもしれないが、痛いことをされたり、酷いことを言われたわけではないのだ。
始まり方が少し唐突だっただけ。確かに私は少し泣いてしまったけれど、そこまで苦しそうな顔をして自分を責めなければいけない行為ではなかった。葉山さんが何をそこまで不安視しているのか分からなくなる。
「葉山さんが不安になる必要ありますか……?」
「あるよ。今日のことだけじゃなくて最初からずっと……本当にずっと、真衣の前では自分の駄目なところばっかり出てる気がする。とっくに呆れられててもおかしくないって、自分でも思ってるよ」
駄目なところが見当たらず、本気で首を傾げてしまった。
かっこいいのに可愛い面もあって、知れば知るほどに好きになる。社会的に成功していて、家の中でも完璧で、いつも先回りして私に気を遣ってくれる。
これで駄目だと言うのなら、私の方が駄目な部分ばっかりだ。
職業柄かもしれないけれど、葉山さんが完璧主義すぎて心配になる。
「最初から情けないところを見せてるし、重たいって思われても仕方ないことばっかりしちゃって……」
「葉山さんのこと情けないなんて思ってないです。あの、私のほうが変なところを見せてばっかりだし、葉山さんが凄い人だって知ってから、いつも申し訳なく思ってて……」
「申し訳ないとか特に不満がないとか、真衣は何を聞いても濁してばっかりだね。今日のことだってもっと怒ってよ。ちゃんと言ってくれないと、挽回もさせてもらえないまま終わるんじゃないかって不安になる」
「そんなこと言われても……あの、何を怒って欲しいんですか?」
「あー……怒って欲しいわけじゃなくて、真衣が思ってることをちゃんと知りたい。……こんなことばっかりされて、僕のこと嫌になってない?」
恥ずかしいところを見られて嫌になるような性格なら、一回目の時点で距離を置いていたと思う。
気持ち良いからまたして欲しいと思ってしまうくらいに、私は葉山さんとの行為が好きなのだ。
(セックスするのが好きなんて恥ずかしくて言えなかったけど、ちゃんと言ったほうが葉山さんは納得してくれるのかな……?)
しかし、言おうとすると言葉が止まる。
エッチなことをされるのが好きだから嫌になんてなっていません。――なんて、そんなことを言ったら本当に変態みたいだ。
「……っその、嫌いになんてなってないし、ならないです。今日はベッドの上じゃないこともあって、いろいろとびっくりしたけど……。私が変になっても葉山さんが引いてないなら、本当……何をされても大丈夫で……。葉山さんがしてくれること、いつも気持ち良いから……」
セックスという行為ではなく、葉山さんに触ってもらうことが好きなんです。そう伝えたくて言葉を選んだつもりが、余計に恥ずかしいことを言ってしまった気がする。
バスタオル一枚で、私は何を口走っているのだろうか。この変な空気から早く逃げたい。
「あの……そろそろ服、着たいです」
話を中断させる形になってしまうが、いつまでも葉山さんの前でこんな格好でいたくない。
しどろもどろになりながら伝える私に、一拍遅れて葉山さんが慌てた様子で返事をしてくれる。
「え? ああ、そうだね。あがろうか」
髪は濡れていないし、話しているうちに身体は乾いた。
まだ少し疲れている身体を無理やり動かし、立ち上がって浴室の扉を開ける。その瞬間に後ろから抱き留められ、私の肩口に葉山さんの顔が埋まった。
「え……?」
「真衣が許してくれても、今日のはやっぱり酷かったよ。……ごめんね。自分の気持ちを押し付けてばっかりだ……」
「え、あの、葉山さん……?」
名前を呼ぶと、抱き締められていた身体がゆっくりと離される。
私の隣を通り過ぎ、葉山さんが先に浴室の外へ出た。
「着替えようか。疲れさせちゃったし、真衣もそろそろ眠いでしょ」
切り替えたように笑顔を浮かべ、そのまますぐに視線を逸らされる。
服を着ている最中に一度も目が合うことはなく、ようやく視線が交わったのは、ベッドに入っておやすみを言った時だった。
葉山さんの胸に頭を預けるようにして横になり、眠りに落ちるまでは他愛もない会話をする。
(さっき、お風呂から出る時に向けてくれた葉山さんの笑顔は、無理に貼り付けたものだった)
それが分かっているからこそ、この時間に話す内容を間違えないようにしたい。
そう思っているのに、近くで聞こえる葉山さんの声と、感じる体温が気持ち良くて眠気を誘う。葉山さんからはいい匂いがして、近くにいると凄く落ち着く。
「最近家の中で過ごすことが増えていたし、次に休みが被る日はどこか出かけようか。真衣が楽しいところ、どこでもいいから一緒に行きたい」
「私の行きたいところ……?」
「うん。何か思いつくところはある?」
「ん……えっと、そうだなぁ……」
まだ話している途中なのに、頭を撫でる手が気持ち良くてどんどん瞼が重くなる。
遠くなっていく意識の中で、「真衣の楽しいところに行きたい」と言った葉山さんの言葉を思い出して、少しだけ笑ってしまう。
相手が楽しめる場所が分からなくて、何をしたいか聞くなんて、まるで――。
そこまで考えたところで、完全に睡魔に負けた。
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