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四
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「もう、この会社も終わりだ。借金だけが残った。おまえは、これからは自分で生きていかなければならないんだ」
コンスタンスは身体が凍りつくのを自覚した。
「パパ……」
家計が苦しいことも、父の会社が思わしくないことも気づいてはいたが、こうもはっきりと絶望的な窮状を父から告げられると、あらためてコンスタンスは、どうしていいのかわからなくなる。まさに目の前が真っ暗になった
気分だ。
「わ、わたし……わたしたち、これから、どうすればいいのよ?」
かえってきた父の言葉はコンスタンスに自分の耳を疑わせた。
「さあね」
子どものように、信じられないほど無責任なことを言うと、デュホールは天井をあおぐような動作をする。
「おまえは若くて、けっこう綺麗だから、なんとかなるさ。エマの言うとおりにするのが一番だろう」
「そ、そんな!」
あまりな言い草にコンスタンスは父の胸ぐらをつかんでいた。これが一家の家長の言うことだろうか。
「パパ、しっかりしてよ! ねぇ、もう一度やりなおしましょう? わたし、出来ることはなんでもするわ。もっと小さな会社、……それも駄目ならお店でやりなおしましょうよ」
「どんな小さな店でも、始めるからには金がかかるんだよ、コンスタンス」
出来の悪い生徒に数学の公式を教える、やる気のない教師のような顔をしてデュホールはコンスタンスを見下ろす。
「これから私はどうやって借金とりから逃げるか考えないといけないような状況なんだ。……コンスタンス、パパは真面目な気持ちで言っているんだ。おまえ、そのニール氏の世話になるか、それがどうしても嫌だというのなら、いっそメゾン・クローズにでも行くかい?」
「……パパ」
コンスタンスは頭がぐらぐらしてきた。
メゾン・クローズというのは政府から公認された売春宿である。
そんなところへ父親が娘に行けというのだ。
コンスタンスはあらためて父の顔を見た。
コンスタンスは身体が凍りつくのを自覚した。
「パパ……」
家計が苦しいことも、父の会社が思わしくないことも気づいてはいたが、こうもはっきりと絶望的な窮状を父から告げられると、あらためてコンスタンスは、どうしていいのかわからなくなる。まさに目の前が真っ暗になった
気分だ。
「わ、わたし……わたしたち、これから、どうすればいいのよ?」
かえってきた父の言葉はコンスタンスに自分の耳を疑わせた。
「さあね」
子どものように、信じられないほど無責任なことを言うと、デュホールは天井をあおぐような動作をする。
「おまえは若くて、けっこう綺麗だから、なんとかなるさ。エマの言うとおりにするのが一番だろう」
「そ、そんな!」
あまりな言い草にコンスタンスは父の胸ぐらをつかんでいた。これが一家の家長の言うことだろうか。
「パパ、しっかりしてよ! ねぇ、もう一度やりなおしましょう? わたし、出来ることはなんでもするわ。もっと小さな会社、……それも駄目ならお店でやりなおしましょうよ」
「どんな小さな店でも、始めるからには金がかかるんだよ、コンスタンス」
出来の悪い生徒に数学の公式を教える、やる気のない教師のような顔をしてデュホールはコンスタンスを見下ろす。
「これから私はどうやって借金とりから逃げるか考えないといけないような状況なんだ。……コンスタンス、パパは真面目な気持ちで言っているんだ。おまえ、そのニール氏の世話になるか、それがどうしても嫌だというのなら、いっそメゾン・クローズにでも行くかい?」
「……パパ」
コンスタンスは頭がぐらぐらしてきた。
メゾン・クローズというのは政府から公認された売春宿である。
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コンスタンスはあらためて父の顔を見た。
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