5 / 7
だらだらしていた
しおりを挟む
うだうだと来ないチュートリアルと救援を待ちつつ、のんびりと過ごしているとあっという間に一週間が過ぎていた。
ベッドの上に転がって一週間の出来事を振り返る。
振り返るとはいったが、ただ飯を食ってごろごろと寝ていただけだ。
異変に気づいたアルが来たときにここへ飛ばされるだろうからな。
『妖精王の避暑地』のおかげで、現実と同じかそれよりいいぐらいの生活ができている。
それもなんの問題もなくだ。この事態はありえない。
確かに食事や空気は最高だが、時間と共に劣化しなければおかしいのだ。
エタニティア内の時間経過は、現実に比べて5倍は加速している。こちらで五日過ごせば、現実では一日経っている。
もちろん安全面を考慮して、セーフティ機能をつけていた。脳の活動を考えて、ゲーム内で五日を過ぎれば、周囲の色が抜けていき、強制ログアウトが起こるようにしていた。
食事の味の低下も空気の変化もないなんて、セーフティ機能が働いていない証拠だ。
エタニティア内でいくら寝ても現実では脳が休まることはなく、情報処理ができない。それによって、脳に負荷がかかっている。
チュートリアルバグかと思っていたし五日目を過ぎたあたりでも強制ログアウトが起きないのは、バージョンをあげたからかとも思っていたかった。
ただ、どう考えてもリーダーが限界と定めた五日を超えれるようなことは不可能だと考えるまでもなくわかっている。開発の折に、医学的にこれが限界だと他の仲間もいっていたんだから。
何よりもアルが来ないのだ。地震が起こって俺が目覚めないと知れば、起こしに来るはずだというのに。
他にも運営や電脳レスキューからもアクセスはない。
ただ…それでも俺には何も問題はない。何一つかわっていない。
考えれるのは…そんなとは考えたくないことだがそれしかない。
「…幽霊…なのか。俺」
脳のスキャンで俺という人間をコピーしたが、あの地震によって中途半端にコピーされたことによって、自立型AI、文字通り幽霊と呼ばれる存在が生み出されたのではないか。
脳波を読み取って、疑似的な物の質感や味覚、視覚すら作り出す技術ではあるが、可能性として本人そっくりなAIが生まれるのではないかと検証されていた。
そしてそれは実証されている。人間が死を克服する一貫で記憶などのデータを吸いだしたら、AIとなって行動していた。
ただ、AIとは理解せず本人だと誤認していた。現実の生きている自分を理解した瞬間、自壊するまで閉じ込められたと叫んでいたのだ。
俺のように。
「現実の俺は無事ってことか?だからアルが来ない?…まさか…娯楽小説みたいに別世界にってのは、さすがに…うっ…胸が…」
もっと非科学的なことが浮かんだがそれはないだろう。
厄介な病の黒歴史を思い出して胸が痛くなった。あの頃は、本当に高笑いしながらそういうことを平然といえたんだが、今は無理だ。
「はぁぁぁ…」
あの頃な…いくらでも思い出せるが、この記憶は本当に俺の物なんだろうか。本人かどうかをどう証明するか。そんなもん現実に帰ればすぐだ。
その現実に帰れない。
まだログアウトできず…いや、データならばログアウトなんてできないか。
ふかふかの枕に顔を埋めつつ大声で叫んだ。
「あー!うだうだ悩んでも仕方ねぇし…何よりも…人恋しい…ちょっと人間探しに行くか」
俺の叫びに驚いたのか、慌ただしく寝室をノックして入ってきた執事に、詫びをいれつつ、少し散歩に出てくることを告げて、屋敷を出た。
執事からの世話が嫌なわけではないんだ。
会話機能をつけてなかったから、物足りないんだよ。ジェスチャーと筆談で会話はできるが、人の声が聞きたい。
その前に。
「そこいく、熊さん、おまちなさーいっと」
湖周辺の森へ入ると少し珍しいモンスターが沸いていた。つい追いかける。経験値とドロップは以前のままか気になるからな。
しかし、この辺ではまだでないはずのモンスターだが…これも仕様変更の一端か?
赤い体毛の巨漢の熊だが、腹にドクロマークを浮かばせているモンスター。
デビルハニーベアーだ。
特徴は腹に大量の蜂蜜を蓄えていることと、その蜂蜜はかなり美味いが、腹には毒袋もあるので、それを潰さないように狩らねばならない。その蜂蜜の滋養なのかこいつは時速60キロを丸一日走り続けれる体力がある。
敵キャラとしてそこそこ強くしている。敵キャラのレベルの10倍が推奨プレイヤーレベルだ。
デビルハニーベアの場合だが、レベルは30ほどではある。
といっても何度も転生していて初期ステータスが高いレベル3の俺でも楽勝…なのだが、気になることがある。
この敵は確かもっと先の森にいたと思ったんだが…やはり転生システムのインフレでモンスターのレベルとか上げているのかもな。新規なんてほとんどいないだろうし。
この辺りはまだ新規の推奨レベルでしか敵を作っていないからな。
この程度のモンスターなら心配はないが、今後を考えると装備が心配になる。
転生後専用の敵は本気で強い。ヨリタが設定したやつなんて課金アイテムがないと勝てないほどだ。
だからこそ、俺の装備が必要なんだが…装備がアイテム欄にあっても今の俺では無理なのだ。
実のところ顧客満足度世界一位を十五年取り続けているエタニティアのある一点が融通が利かないと苦情が出ていたシステムが今の俺を若干追い込んでいる。
それは『防具のサイズは自動で変わらない』という点だ。
エタニティアはキャラメイクで設定したときの身長によって、装備できる防具の可否が決まる。
せっかく苦労しても装備できない防具があるということだ。
例えば、ダンジョンで防具を手に入れたら、職人に手直ししてもらわないと装備はできない。武器はなんとかなるんだが、防具に関しては一切ダメ。
これは職人の需要を高める目的が二割、残りの八割は…うん。
「その防具を素材に新たなオリジナル防具を作る方が強くていい防具ができるようになるから!課金防具も素材だよ!ほら、たくさん課金しよう!」
ということを守銭奴の仲間がいいだして、他の仲間も面白そうだと乗ってできたのが、このルールだ。
で、絶賛困っている。
前の俺は二メートル近くのキャラを使っていた。今は、ぎりぎり160近くか?どれも装備不可になっている。
裏技もあるんだが、身動きとれなくなるし…さらにいえば防具にバフがつくように作ってもらったんだが、そのバフ頼りに使っていた武器も、バフによってジョブ制限を解除していた武器も使えない。
ジョブが適応していてもステータスの下がった今の俺では重すぎて持ち上がらないのばかりだ。
守銭奴が武器まで自由にしようなんていわなければ重すぎる武器にしなかったのに。
現在、適当にメタボライオンに作ってもらっておいたナイフのような雑魚装備できないという悲しさもある。
手持ちのくっそ弱い装備で固めた今のところの装備が。
・狩人の服
『新米狩人が一人前と認められたときに贈られた服。微弱ながら森の妖精の加護がある。』
ボーナス 隠密+2
・命短し食せよ君を 制作メタボライオン
アダマンタイトの残りを、黒鋼やオリハルコンの粉といった貴重品の残りかすを呪いのアイテムと一緒に溶かして適当に打ったナイフ。脆い。時々、生物を狩らねば錆びていく。
攻撃力+120 魔力-50
※奥さんには持たせないでね(メタちゃんより)
エタニティアでの初めてのイベント『狩人の継承者』の報酬防具と、ゴミを集めて作ったメタボライオンのリサイクル品を使わないといけないというのは、かなりの屈辱だ。
もっと強い武器や防具があるのに装備できないなんて…どこかで手直ししてもらえば使えるか。
飾りっけない禍々しいサバイバルナイフを片手に、森に溶けこむように草花で染められた服を着て疾走する。
ただの野生児じゃないか。ほんと、無理。俺、こんなキャラでやっていなかったっての。
「ヴァアアア!」
観念したのか、デビルハニーベアーが逃げるのをやめて立ち向かおうとでもいうのか、振り向いて爪を振るってきた。
「食材ゲットォォォ!」
そのまま腕をかいくぐって、首をはねて、さくっとアイテム収納をする。そうすれば、簡単に解体されて、蜂蜜や毒袋といった素材が手に入る。
食材系はすぐに使ってしまうし『裏』にいたときに集めた食材アイテムは、引継ぎに含まれていなかったのか全部ロストしていたので、見つけた瞬間狩ることを決めていたが、いやはや…この森、名前さえつけてない森だけど、あるわあるわ、大量の食材たちが!
メイン職の教皇を生かせる装備がセルフ封印状態なので、サブ職の料理人を生かせる材料はとてもありがたい。
だからデビルハニーベアーに連れてこられた場所に、何十頭もいるとは思わなかった。
うなり声をあげて警戒しつつ、闘志むき出しの熊たち。
他にも奥からでてくる他のモンスターの群れ。
「…これ。資金集めと経験値集めに最適でね?」
思わず、にんまりと笑いながら、命短し食せよ君をを構える。
とたんに怯える魔物の群れ。
怯えなくてもいいぞ。みんな仲良く食材だ!
すっかり俺は自分が幽霊かもしれないという悩みを忘れてしまった。
ベッドの上に転がって一週間の出来事を振り返る。
振り返るとはいったが、ただ飯を食ってごろごろと寝ていただけだ。
異変に気づいたアルが来たときにここへ飛ばされるだろうからな。
『妖精王の避暑地』のおかげで、現実と同じかそれよりいいぐらいの生活ができている。
それもなんの問題もなくだ。この事態はありえない。
確かに食事や空気は最高だが、時間と共に劣化しなければおかしいのだ。
エタニティア内の時間経過は、現実に比べて5倍は加速している。こちらで五日過ごせば、現実では一日経っている。
もちろん安全面を考慮して、セーフティ機能をつけていた。脳の活動を考えて、ゲーム内で五日を過ぎれば、周囲の色が抜けていき、強制ログアウトが起こるようにしていた。
食事の味の低下も空気の変化もないなんて、セーフティ機能が働いていない証拠だ。
エタニティア内でいくら寝ても現実では脳が休まることはなく、情報処理ができない。それによって、脳に負荷がかかっている。
チュートリアルバグかと思っていたし五日目を過ぎたあたりでも強制ログアウトが起きないのは、バージョンをあげたからかとも思っていたかった。
ただ、どう考えてもリーダーが限界と定めた五日を超えれるようなことは不可能だと考えるまでもなくわかっている。開発の折に、医学的にこれが限界だと他の仲間もいっていたんだから。
何よりもアルが来ないのだ。地震が起こって俺が目覚めないと知れば、起こしに来るはずだというのに。
他にも運営や電脳レスキューからもアクセスはない。
ただ…それでも俺には何も問題はない。何一つかわっていない。
考えれるのは…そんなとは考えたくないことだがそれしかない。
「…幽霊…なのか。俺」
脳のスキャンで俺という人間をコピーしたが、あの地震によって中途半端にコピーされたことによって、自立型AI、文字通り幽霊と呼ばれる存在が生み出されたのではないか。
脳波を読み取って、疑似的な物の質感や味覚、視覚すら作り出す技術ではあるが、可能性として本人そっくりなAIが生まれるのではないかと検証されていた。
そしてそれは実証されている。人間が死を克服する一貫で記憶などのデータを吸いだしたら、AIとなって行動していた。
ただ、AIとは理解せず本人だと誤認していた。現実の生きている自分を理解した瞬間、自壊するまで閉じ込められたと叫んでいたのだ。
俺のように。
「現実の俺は無事ってことか?だからアルが来ない?…まさか…娯楽小説みたいに別世界にってのは、さすがに…うっ…胸が…」
もっと非科学的なことが浮かんだがそれはないだろう。
厄介な病の黒歴史を思い出して胸が痛くなった。あの頃は、本当に高笑いしながらそういうことを平然といえたんだが、今は無理だ。
「はぁぁぁ…」
あの頃な…いくらでも思い出せるが、この記憶は本当に俺の物なんだろうか。本人かどうかをどう証明するか。そんなもん現実に帰ればすぐだ。
その現実に帰れない。
まだログアウトできず…いや、データならばログアウトなんてできないか。
ふかふかの枕に顔を埋めつつ大声で叫んだ。
「あー!うだうだ悩んでも仕方ねぇし…何よりも…人恋しい…ちょっと人間探しに行くか」
俺の叫びに驚いたのか、慌ただしく寝室をノックして入ってきた執事に、詫びをいれつつ、少し散歩に出てくることを告げて、屋敷を出た。
執事からの世話が嫌なわけではないんだ。
会話機能をつけてなかったから、物足りないんだよ。ジェスチャーと筆談で会話はできるが、人の声が聞きたい。
その前に。
「そこいく、熊さん、おまちなさーいっと」
湖周辺の森へ入ると少し珍しいモンスターが沸いていた。つい追いかける。経験値とドロップは以前のままか気になるからな。
しかし、この辺ではまだでないはずのモンスターだが…これも仕様変更の一端か?
赤い体毛の巨漢の熊だが、腹にドクロマークを浮かばせているモンスター。
デビルハニーベアーだ。
特徴は腹に大量の蜂蜜を蓄えていることと、その蜂蜜はかなり美味いが、腹には毒袋もあるので、それを潰さないように狩らねばならない。その蜂蜜の滋養なのかこいつは時速60キロを丸一日走り続けれる体力がある。
敵キャラとしてそこそこ強くしている。敵キャラのレベルの10倍が推奨プレイヤーレベルだ。
デビルハニーベアの場合だが、レベルは30ほどではある。
といっても何度も転生していて初期ステータスが高いレベル3の俺でも楽勝…なのだが、気になることがある。
この敵は確かもっと先の森にいたと思ったんだが…やはり転生システムのインフレでモンスターのレベルとか上げているのかもな。新規なんてほとんどいないだろうし。
この辺りはまだ新規の推奨レベルでしか敵を作っていないからな。
この程度のモンスターなら心配はないが、今後を考えると装備が心配になる。
転生後専用の敵は本気で強い。ヨリタが設定したやつなんて課金アイテムがないと勝てないほどだ。
だからこそ、俺の装備が必要なんだが…装備がアイテム欄にあっても今の俺では無理なのだ。
実のところ顧客満足度世界一位を十五年取り続けているエタニティアのある一点が融通が利かないと苦情が出ていたシステムが今の俺を若干追い込んでいる。
それは『防具のサイズは自動で変わらない』という点だ。
エタニティアはキャラメイクで設定したときの身長によって、装備できる防具の可否が決まる。
せっかく苦労しても装備できない防具があるということだ。
例えば、ダンジョンで防具を手に入れたら、職人に手直ししてもらわないと装備はできない。武器はなんとかなるんだが、防具に関しては一切ダメ。
これは職人の需要を高める目的が二割、残りの八割は…うん。
「その防具を素材に新たなオリジナル防具を作る方が強くていい防具ができるようになるから!課金防具も素材だよ!ほら、たくさん課金しよう!」
ということを守銭奴の仲間がいいだして、他の仲間も面白そうだと乗ってできたのが、このルールだ。
で、絶賛困っている。
前の俺は二メートル近くのキャラを使っていた。今は、ぎりぎり160近くか?どれも装備不可になっている。
裏技もあるんだが、身動きとれなくなるし…さらにいえば防具にバフがつくように作ってもらったんだが、そのバフ頼りに使っていた武器も、バフによってジョブ制限を解除していた武器も使えない。
ジョブが適応していてもステータスの下がった今の俺では重すぎて持ち上がらないのばかりだ。
守銭奴が武器まで自由にしようなんていわなければ重すぎる武器にしなかったのに。
現在、適当にメタボライオンに作ってもらっておいたナイフのような雑魚装備できないという悲しさもある。
手持ちのくっそ弱い装備で固めた今のところの装備が。
・狩人の服
『新米狩人が一人前と認められたときに贈られた服。微弱ながら森の妖精の加護がある。』
ボーナス 隠密+2
・命短し食せよ君を 制作メタボライオン
アダマンタイトの残りを、黒鋼やオリハルコンの粉といった貴重品の残りかすを呪いのアイテムと一緒に溶かして適当に打ったナイフ。脆い。時々、生物を狩らねば錆びていく。
攻撃力+120 魔力-50
※奥さんには持たせないでね(メタちゃんより)
エタニティアでの初めてのイベント『狩人の継承者』の報酬防具と、ゴミを集めて作ったメタボライオンのリサイクル品を使わないといけないというのは、かなりの屈辱だ。
もっと強い武器や防具があるのに装備できないなんて…どこかで手直ししてもらえば使えるか。
飾りっけない禍々しいサバイバルナイフを片手に、森に溶けこむように草花で染められた服を着て疾走する。
ただの野生児じゃないか。ほんと、無理。俺、こんなキャラでやっていなかったっての。
「ヴァアアア!」
観念したのか、デビルハニーベアーが逃げるのをやめて立ち向かおうとでもいうのか、振り向いて爪を振るってきた。
「食材ゲットォォォ!」
そのまま腕をかいくぐって、首をはねて、さくっとアイテム収納をする。そうすれば、簡単に解体されて、蜂蜜や毒袋といった素材が手に入る。
食材系はすぐに使ってしまうし『裏』にいたときに集めた食材アイテムは、引継ぎに含まれていなかったのか全部ロストしていたので、見つけた瞬間狩ることを決めていたが、いやはや…この森、名前さえつけてない森だけど、あるわあるわ、大量の食材たちが!
メイン職の教皇を生かせる装備がセルフ封印状態なので、サブ職の料理人を生かせる材料はとてもありがたい。
だからデビルハニーベアーに連れてこられた場所に、何十頭もいるとは思わなかった。
うなり声をあげて警戒しつつ、闘志むき出しの熊たち。
他にも奥からでてくる他のモンスターの群れ。
「…これ。資金集めと経験値集めに最適でね?」
思わず、にんまりと笑いながら、命短し食せよ君をを構える。
とたんに怯える魔物の群れ。
怯えなくてもいいぞ。みんな仲良く食材だ!
すっかり俺は自分が幽霊かもしれないという悩みを忘れてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる