5 / 6
一目惚れとはこれいかに
しおりを挟む
「カメリアさん、ずっと見てました! 結婚してください!!」
街に納品に行く途中、行く手を遮ったかと思うと、唐突な求婚。
面食らったキアラは普通の反応だろう。カメリアも驚きを隠せずにいる。当然だ。
キアラは眼前の男を遠慮なく値踏みする。
年の頃、20歳前後、顔立ちは悪くないが整っているわけでもない。中肉中背。鍛えてるわけでもなさそう。服装も含め、その辺にどこにでもいる平民男性とみた。
カメリアが返事をすべく前に出ようとするのを制し、キアラは質問した。
「あなた、収入は?」
「え、っと、君じゃなくて、後ろのカメリアさんに、」
「いいから答えなさい」
キアラの圧力に負けたのか、男はしぶしぶ口を開く。
「…1年で160万ほどです」
「家族構成は?」
「祖父母に父母、妹、…です」
「全員同居なの? メイドは?」
「メイドとかは…いませんけど! 家族みんなで助け合って家事とかもしてます!」
「論外です。…行きましょう」
これ以上聞く必要はないとばかりに、カメリアを伴い、店に向かおうとすると、男が慌てて回り込んできた。
なんだ、この国の男性は自分の主張が通るの当たり前で話しかけてくんの?(カメリアに以前の元夫の話を聞いた)
「何故、関係ないあなたが答えるんですか! それに僕は誰よりカメリアさんを愛してます!!」
「──関係ない、ですって?」
その言葉に反応したのはカメリアの方だった。
静かに怒りのオーラを纏いながら、キアラの背に隠れるようにいたカメリアが低い低い声を出した。
あ、お嬢様が切れた。
「か、カメリアさん…?」
「気安く名前を呼ばないでもらえるかしら。名前も知らない、今後も知る必要のない、通りすがりの人」
「あ、す、すみません、僕は、」
「結構。覚える気なんてないから」
おそらく名乗ろうとしたのであろう男を、ぴしゃりと撥ねつけるカメリア。
「キアラは、わたくしの家族同然、いいえ、この世界で一番大切な人なの。あなたなんかと比べようもないくらいね」
「そ、そんな…」
「わたくしを愛してるですって? 笑わせないで。わたくしの何を知っているというの。──二度とその顔見せないで」
カメリアに促され、歩き出す後ろで打ちひしがれた男の姿があった。
「何か最近、ああいう手合い増えましたね」
「ああいう手合い?」
自宅に帰って何気なく話を振ると、カメリアは首を傾げた。本気で何のことか分かっていないのだろう。
何故なら、この街に来て、もう二桁目の求婚者だったからだ。
警邏が定期巡回していて犯罪も少ないのを理由にこの街を選んだが、護衛を雇うことを視野に入れた方がいいだろうかと真剣に悩む。
「まあカメリア様は、外見だけじゃなくて内面も美しいので、見惚れるのも妻にしたい気持ちも分かりますけど」
「キアラったら、またそんなこと言って」
自己肯定感が低いのは、ひとえに元旦那(とも認めたくない)のせい。
「いいえ! カメリア様は女神のごとき美しさをお持ちなのですから、魅了される男性がどれほどいようと不思議ではないのです!!」
力説するが、カメリアは笑うばかり。
さすがにキアラの言葉を否定することはないが、身内の欲目くらいに思っていそうで。
キアラはお世辞など言っていないのに。
それもこれもあれも、あのクズのせいだと怒りが再燃する。
小さい頃から天使だったカメリアに対する暴言、未だにキアラは忘れていないし、許すつもりはない。
あれだけ長い期間、容姿を貶され、人格もろとも否定されてきたら、自信がなくなるのも当然だとは思うが、危機感とかも危ういのは考えものだ。
昼間の男性のような甲斐性なしではなく、カメリアがずっと笑っていられるように、大切に、幸せにしてくれる男性しかキアラは認めない。
愛があればお金なんて、などという台詞は、苦労させないことが前提としてあるものだ。
しかし、そういう男性が現れるまで、カメリアが無事でいられるだろうか。
考えた結果。
「カメリア様、一度うちの実家に来てみます?」
取り敢えず、護衛の伝手がないか実家に聞こうと、誘いをかける。現在のキアラには伝手どころかまったく…なので、男爵家なら少しはどうにかならないだろうかという希望を持ちつつ。
カメリアは二つ返事で、むしろ目を輝かせて頷いてくれた。可愛い。
「カメリアさん、結婚してください!」
なんて既視感。
実家に着いて、家族を紹介後のこの台詞。
キアラの兄で、次男の言葉に。
「お・に・い・さ・ま」
「き、キアラ…?」
普段、お兄様などと呼ぶことのないキアラの圧に怯みつつ、次男が物陰に強制連行される。
「あ、カメリア様、ごゆっくり。私はちょっとコレと話がありますので」
「え、ええ」
「お母さん、カメリア様を、くれぐれも、よろしく」
「…分かったわ」
丁重に扱わないとどうなるか分かってるよね?という意思を正確に読み取った母は、溜息をついた。
まずは暗がりでキアラは次男の鳩尾に一発入れた。ぐふうっとか聞こえたがきっと気のせい。
「どういうつもり? まさか本気じゃないでしょうね。いや、嘘なら嘘で万死に値するけど」
「それ、どっちに転んでも俺の命、危なくない?」
「あら? そのかるーい頭でも理解できたのね。よかったよかった」
「いや、何もよくないけど…」
ぽりぽりと頬をかく次男。暢気そうな顔に殺意が湧きそうになるキアラである。
「とにかくね! カメリア様には、容姿は言うまでもなく、財力もあって包容力もあって、誠実で優しくて、カメリア様だけを愛してくれる、暴言暴力のない、完璧な男性しか相応しくないの!」
「…完璧はともかく、暴言暴力は、男として最低じゃね? 女性に向けること自体、なくない?」
「……だったらよかったけどね」
それがありえたから、カメリアは今こうしているのだ。
言葉だけの愛など、誰にでも語れる。
実際、カメリアの(絶対に認めないが)元旦那がそうであったのだし。
「いい? 兄さんもその辺をきっちり頭に叩き込んだら、二度とカメリア様を惑わすようなこと言うんじゃないわよ!!」
と、でっかい釘をこれでもかと次男に刺したつもりだったのだが。
「ねえねえキアラ」
「何ですか、カメリア様」
カメリアはキアラが使っていた部屋を一緒に使うことになった。正直カメリアに窮屈な思いをさせたくなかったので、客室を勧めたのだが、ここがいいと言われてしまっては。
目の前の美しい人は、実家なのにカメリア様がいるだけで、家具すら高級品に見えるわーなどと内心でキアラが思っているとは思うまい。
「カイさんってどんな人なの?」
がっちゃん。
その美しい人から、愚兄の名前が唐突に出た衝撃で、手に持っていた皿をキアラは取り落とした。
「キアラ?! すごい音がしたけれど、大丈夫?! あ、お皿…!」
ぎぎぎ、と振り返ると俊敏な動作でカメリアに近寄る。
「どうしたんです、何かあったんですか? 愚兄? 愚兄が何かしたんですか?」
「お、落ち着いて、キアラ、何もされてないわ」
「本当ですね? 本当に何かされたわけではないんですね? 私の実家だからって遠慮してるわけじゃないですね?」
こくこく頷くカメリア。
嘘ではなさそうだというか、カメリアはキアラに嘘などつかない。
「だって、キアラのお兄様でしょう? 軽い気持ちで求婚なんかしないと思うのよ」
「……………まあ、そう、ですね」
確かに、人は悪くない。容姿も悪くない。端正とは言い難いが。だが、カメリアを幸せにできるかと言われれば。
「……………………………………」
「…ごめんなさい、聞いちゃいけないことだったかしら…?」
「いえ、そんなことはありません」
申し訳なさそうな顔などさせるつもりは微塵もなかったキアラは、即否定した。
「じゃあ、教えてくれる?」
笑顔のカメリアに乞われると、何でもしたくなるキアラであった。
「それで、なんでこんなことに…!」
今日はカメリアと愚兄の結婚式だ。
あれから、着々と距離を詰め、改めて求婚したらしいカイに頷いたと聞いたときのキアラの心境たるや。
「…キアラ、似合わないかしら?」
「いえ、カメリア様はどんな装いも似合いますが、今日は世界一と言って過言でないほどお美しいです。ただその…」
「お兄様との仲が認められない、とか…?」
「違います! 私は、カメリア様に幸せになっていただきたいだけで…!」
兄との結婚をキアラが反対しているのかと、悲しげな顔で問われてしまえば、全力否定しかない。
兄がカメリアを幸せにできるかどうかが不安なだけで、それ以上でも以下でもないのだ。
「…わたくし、キアラがいなければ、きっともっと前に命を絶ってたと思うの」
「カメリア様、そんなこと…!」
「キアラに出逢えてよかった。キアラのお兄様、カイ様とも」
カメリアが微笑む。美しい顔で、幸せそうに。
「キアラが、わたくしに幸せをくれたの。みんな、みんな、あなたがいたから…」
微笑みながら、カメリアが涙をこぼす。とめどなく伝う涙に、キアラもいつの間にか泣いていた。
「そんなの、私だって、私だってそうです…! 私もカメリア様の側にいられて、ずっと幸せでした…!!」
カメリアを抱き締めて、2人してぼろぼろ泣いていたら、戻ってきたメイク担当の侍女が悲鳴を上げた。
メイクやり直しですー!!と怒りの侍女にキアラは追い出された。
結婚式は、家族だけのこじんまりとしたものだったけれど。
「キアラ、わたくし、幸せよ!」
そう言ってブーケを投げたカメリアの笑顔が、今まで見たことないほど幸せそうだったから。
「カメリア様、おめでとうございます…!!」
キアラは心から、祝いの言葉を言うことができたのだった。
街に納品に行く途中、行く手を遮ったかと思うと、唐突な求婚。
面食らったキアラは普通の反応だろう。カメリアも驚きを隠せずにいる。当然だ。
キアラは眼前の男を遠慮なく値踏みする。
年の頃、20歳前後、顔立ちは悪くないが整っているわけでもない。中肉中背。鍛えてるわけでもなさそう。服装も含め、その辺にどこにでもいる平民男性とみた。
カメリアが返事をすべく前に出ようとするのを制し、キアラは質問した。
「あなた、収入は?」
「え、っと、君じゃなくて、後ろのカメリアさんに、」
「いいから答えなさい」
キアラの圧力に負けたのか、男はしぶしぶ口を開く。
「…1年で160万ほどです」
「家族構成は?」
「祖父母に父母、妹、…です」
「全員同居なの? メイドは?」
「メイドとかは…いませんけど! 家族みんなで助け合って家事とかもしてます!」
「論外です。…行きましょう」
これ以上聞く必要はないとばかりに、カメリアを伴い、店に向かおうとすると、男が慌てて回り込んできた。
なんだ、この国の男性は自分の主張が通るの当たり前で話しかけてくんの?(カメリアに以前の元夫の話を聞いた)
「何故、関係ないあなたが答えるんですか! それに僕は誰よりカメリアさんを愛してます!!」
「──関係ない、ですって?」
その言葉に反応したのはカメリアの方だった。
静かに怒りのオーラを纏いながら、キアラの背に隠れるようにいたカメリアが低い低い声を出した。
あ、お嬢様が切れた。
「か、カメリアさん…?」
「気安く名前を呼ばないでもらえるかしら。名前も知らない、今後も知る必要のない、通りすがりの人」
「あ、す、すみません、僕は、」
「結構。覚える気なんてないから」
おそらく名乗ろうとしたのであろう男を、ぴしゃりと撥ねつけるカメリア。
「キアラは、わたくしの家族同然、いいえ、この世界で一番大切な人なの。あなたなんかと比べようもないくらいね」
「そ、そんな…」
「わたくしを愛してるですって? 笑わせないで。わたくしの何を知っているというの。──二度とその顔見せないで」
カメリアに促され、歩き出す後ろで打ちひしがれた男の姿があった。
「何か最近、ああいう手合い増えましたね」
「ああいう手合い?」
自宅に帰って何気なく話を振ると、カメリアは首を傾げた。本気で何のことか分かっていないのだろう。
何故なら、この街に来て、もう二桁目の求婚者だったからだ。
警邏が定期巡回していて犯罪も少ないのを理由にこの街を選んだが、護衛を雇うことを視野に入れた方がいいだろうかと真剣に悩む。
「まあカメリア様は、外見だけじゃなくて内面も美しいので、見惚れるのも妻にしたい気持ちも分かりますけど」
「キアラったら、またそんなこと言って」
自己肯定感が低いのは、ひとえに元旦那(とも認めたくない)のせい。
「いいえ! カメリア様は女神のごとき美しさをお持ちなのですから、魅了される男性がどれほどいようと不思議ではないのです!!」
力説するが、カメリアは笑うばかり。
さすがにキアラの言葉を否定することはないが、身内の欲目くらいに思っていそうで。
キアラはお世辞など言っていないのに。
それもこれもあれも、あのクズのせいだと怒りが再燃する。
小さい頃から天使だったカメリアに対する暴言、未だにキアラは忘れていないし、許すつもりはない。
あれだけ長い期間、容姿を貶され、人格もろとも否定されてきたら、自信がなくなるのも当然だとは思うが、危機感とかも危ういのは考えものだ。
昼間の男性のような甲斐性なしではなく、カメリアがずっと笑っていられるように、大切に、幸せにしてくれる男性しかキアラは認めない。
愛があればお金なんて、などという台詞は、苦労させないことが前提としてあるものだ。
しかし、そういう男性が現れるまで、カメリアが無事でいられるだろうか。
考えた結果。
「カメリア様、一度うちの実家に来てみます?」
取り敢えず、護衛の伝手がないか実家に聞こうと、誘いをかける。現在のキアラには伝手どころかまったく…なので、男爵家なら少しはどうにかならないだろうかという希望を持ちつつ。
カメリアは二つ返事で、むしろ目を輝かせて頷いてくれた。可愛い。
「カメリアさん、結婚してください!」
なんて既視感。
実家に着いて、家族を紹介後のこの台詞。
キアラの兄で、次男の言葉に。
「お・に・い・さ・ま」
「き、キアラ…?」
普段、お兄様などと呼ぶことのないキアラの圧に怯みつつ、次男が物陰に強制連行される。
「あ、カメリア様、ごゆっくり。私はちょっとコレと話がありますので」
「え、ええ」
「お母さん、カメリア様を、くれぐれも、よろしく」
「…分かったわ」
丁重に扱わないとどうなるか分かってるよね?という意思を正確に読み取った母は、溜息をついた。
まずは暗がりでキアラは次男の鳩尾に一発入れた。ぐふうっとか聞こえたがきっと気のせい。
「どういうつもり? まさか本気じゃないでしょうね。いや、嘘なら嘘で万死に値するけど」
「それ、どっちに転んでも俺の命、危なくない?」
「あら? そのかるーい頭でも理解できたのね。よかったよかった」
「いや、何もよくないけど…」
ぽりぽりと頬をかく次男。暢気そうな顔に殺意が湧きそうになるキアラである。
「とにかくね! カメリア様には、容姿は言うまでもなく、財力もあって包容力もあって、誠実で優しくて、カメリア様だけを愛してくれる、暴言暴力のない、完璧な男性しか相応しくないの!」
「…完璧はともかく、暴言暴力は、男として最低じゃね? 女性に向けること自体、なくない?」
「……だったらよかったけどね」
それがありえたから、カメリアは今こうしているのだ。
言葉だけの愛など、誰にでも語れる。
実際、カメリアの(絶対に認めないが)元旦那がそうであったのだし。
「いい? 兄さんもその辺をきっちり頭に叩き込んだら、二度とカメリア様を惑わすようなこと言うんじゃないわよ!!」
と、でっかい釘をこれでもかと次男に刺したつもりだったのだが。
「ねえねえキアラ」
「何ですか、カメリア様」
カメリアはキアラが使っていた部屋を一緒に使うことになった。正直カメリアに窮屈な思いをさせたくなかったので、客室を勧めたのだが、ここがいいと言われてしまっては。
目の前の美しい人は、実家なのにカメリア様がいるだけで、家具すら高級品に見えるわーなどと内心でキアラが思っているとは思うまい。
「カイさんってどんな人なの?」
がっちゃん。
その美しい人から、愚兄の名前が唐突に出た衝撃で、手に持っていた皿をキアラは取り落とした。
「キアラ?! すごい音がしたけれど、大丈夫?! あ、お皿…!」
ぎぎぎ、と振り返ると俊敏な動作でカメリアに近寄る。
「どうしたんです、何かあったんですか? 愚兄? 愚兄が何かしたんですか?」
「お、落ち着いて、キアラ、何もされてないわ」
「本当ですね? 本当に何かされたわけではないんですね? 私の実家だからって遠慮してるわけじゃないですね?」
こくこく頷くカメリア。
嘘ではなさそうだというか、カメリアはキアラに嘘などつかない。
「だって、キアラのお兄様でしょう? 軽い気持ちで求婚なんかしないと思うのよ」
「……………まあ、そう、ですね」
確かに、人は悪くない。容姿も悪くない。端正とは言い難いが。だが、カメリアを幸せにできるかと言われれば。
「……………………………………」
「…ごめんなさい、聞いちゃいけないことだったかしら…?」
「いえ、そんなことはありません」
申し訳なさそうな顔などさせるつもりは微塵もなかったキアラは、即否定した。
「じゃあ、教えてくれる?」
笑顔のカメリアに乞われると、何でもしたくなるキアラであった。
「それで、なんでこんなことに…!」
今日はカメリアと愚兄の結婚式だ。
あれから、着々と距離を詰め、改めて求婚したらしいカイに頷いたと聞いたときのキアラの心境たるや。
「…キアラ、似合わないかしら?」
「いえ、カメリア様はどんな装いも似合いますが、今日は世界一と言って過言でないほどお美しいです。ただその…」
「お兄様との仲が認められない、とか…?」
「違います! 私は、カメリア様に幸せになっていただきたいだけで…!」
兄との結婚をキアラが反対しているのかと、悲しげな顔で問われてしまえば、全力否定しかない。
兄がカメリアを幸せにできるかどうかが不安なだけで、それ以上でも以下でもないのだ。
「…わたくし、キアラがいなければ、きっともっと前に命を絶ってたと思うの」
「カメリア様、そんなこと…!」
「キアラに出逢えてよかった。キアラのお兄様、カイ様とも」
カメリアが微笑む。美しい顔で、幸せそうに。
「キアラが、わたくしに幸せをくれたの。みんな、みんな、あなたがいたから…」
微笑みながら、カメリアが涙をこぼす。とめどなく伝う涙に、キアラもいつの間にか泣いていた。
「そんなの、私だって、私だってそうです…! 私もカメリア様の側にいられて、ずっと幸せでした…!!」
カメリアを抱き締めて、2人してぼろぼろ泣いていたら、戻ってきたメイク担当の侍女が悲鳴を上げた。
メイクやり直しですー!!と怒りの侍女にキアラは追い出された。
結婚式は、家族だけのこじんまりとしたものだったけれど。
「キアラ、わたくし、幸せよ!」
そう言ってブーケを投げたカメリアの笑顔が、今まで見たことないほど幸せそうだったから。
「カメリア様、おめでとうございます…!!」
キアラは心から、祝いの言葉を言うことができたのだった。
758
あなたにおすすめの小説
【完】お望み通り婚約解消してあげたわ
さち姫
恋愛
婚約者から婚約解消を求められた。
愛する女性と出会ったから、だと言う。
そう、それなら喜んで婚約解消してあげるわ。
ゆるゆる設定です。3話完結で書き終わっています。
妹を叩いた?事実ですがなにか?
基本二度寝
恋愛
王太子エリシオンにはクアンナという婚約者がいた。
冷たい瞳をした婚約者には愛らしい妹マゼンダがいる。
婚約者に向けるべき愛情をマゼンダに向けていた。
そんな愛らしいマゼンダが、物陰でひっそり泣いていた。
頬を押えて。
誰が!一体何が!?
口を閉ざしつづけたマゼンダが、打った相手をようやく口にして、エリシオンの怒りが頂点に達した。
あの女…!
※えろなし
※恋愛カテゴリーなのに恋愛させてないなと思って追加21/08/09
花嫁は忘れたい
基本二度寝
恋愛
術師のもとに訪れたレイアは愛する人を忘れたいと願った。
結婚を控えた身。
だから、結婚式までに愛した相手を忘れたいのだ。
政略結婚なので夫となる人に愛情はない。
結婚後に愛人を家に入れるといった男に愛情が湧こうはずがない。
絶望しか見えない結婚生活だ。
愛した男を思えば逃げ出したくなる。
だから、家のために嫁ぐレイアに希望はいらない。
愛した彼を忘れさせてほしい。
レイアはそう願った。
完結済。
番外アップ済。
冷遇夫がお探しの私は、隣にいます
終日ひもの干す紐
恋愛
愛人がいるなら、さっさと言ってくれればいいのに!
妻に駆け落ちされた、傷心の辺境伯ロシェのもとへ嫁いでほしい。
シャノンが王命を受け、嫁いでから一年……とんでもない場面に立ち会ってしまう。
「サフィール……またそんなふうに僕を見つめて、かわいいね」
シャノンには冷たいの夫の、甘ったるい囁き。
扉の向こうの、不貞行為。
これまでの我慢も苦労も全て無駄になり、沸々と湧き上がる怒りを、ロシェの愛猫『アンブル』に愚痴った。
まさかそれが、こんなことになるなんて!
目が覚めると『アンブル』になっていたシャノン。
猫の姿に向けられる夫からの愛情。
夫ロシェの“本当の姿”を垣間見たシャノンは……?
* * *
他のサイトにも投稿しています。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
心を失った彼女は、もう婚約者を見ない
基本二度寝
恋愛
女癖の悪い王太子は呪われた。
寝台から起き上がれず、食事も身体が拒否し、原因不明な状態の心労もあり、やせ細っていった。
「こりゃあすごい」
解呪に呼ばれた魔女は、しゃがれ声で場違いにも感嘆した。
「王族に呪いなんて効かないはずなのにと思ったけれど、これほど大きい呪いは見たことがないよ。どれだけの女の恨みを買ったんだい」
王太子には思い当たる節はない。
相手が勝手に勘違いして想いを寄せられているだけなのに。
「こりゃあ対価は大きいよ?」
金ならいくらでも出すと豪語する国王と、「早く息子を助けて」と喚く王妃。
「なら、その娘の心を対価にどうだい」
魔女はぐるりと部屋を見渡し、壁際に使用人らと共に立たされている王太子の婚約者の令嬢を指差した。
【完結】氷の令嬢は愛を請わない - 捨て子の『義妹』に愛も家族も奪われたマリーローズの逆襲
恋せよ恋
恋愛
銀髪紫眼の美貌の侯爵令嬢、マリーローズ。
完璧な淑女に育った彼女だったが、母は捨て子ジュリエットを寵愛。
婚約者の公爵家嫡男アレックスも、友人も、次々に奪われる――。
家族に裏切られ、すべてを失った彼女が下した決断は、
家族を見かぎり、国を捨て、自らの人生を取り戻すこと。
理不尽な悲恋を力に変え、運命をひっくり返す令嬢の逆転劇!
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる