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第四章
亡くし屋の少女は未来を選ぶ。2
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古びた寺という二人暮らしにしては大きい家の中に、亞名は初めて友人を招き入れる。
「おじゃましまーす」
「どうぞ」
どことなく緊張していそうな亞名は、亡くし屋の時の威厳がまったくない。
冷房が効いた部屋に案内すると、亞名はお茶を取ってくると言って台所へと行ってしまった。
「へぇーこれが亞名ちゃんの部屋ねぇ」
夢依はキョロキョロ部屋を見渡している。そんな夢依にオレは話しかける。
「なぁ」
「なに?」
「もう、その、だいぶ出歩けるのか?」
「あはは、ここまで一人で来たし、そもそも寝てただけだから身体のどこかが痛いわけじゃなかったし、体力つけるだけだったよ」
「そっか」
もう一つ、会ってから疑問だったことを聞いてみる。
「あとさ」
「?」
「オレのこと、ちゃんと見えてるんだな」
「そうだね、余裕で見えてるし聞こえてるね」
「そうか」
なんだかホッとした。
「アタシも聞きたいんだけどさ」
「なんだ?」
「なんか、亞名ちゃん変わった?」
「なにが?」
「一緒に居すぎると変化に気づかないか……」
「どういう意味だよ」
「いや良い意味だよ。良い意味で変わったかなって」
「どう変わったんだ?」
「前より随分真顔じゃなくなってきたし、冗談も余裕で言ったりやったりするし」
「……そう言われてみれば、初めて亞名と出逢った時に比べれば変わったのかもしれないな」
「言われてみなくても結構違うけどね?」
「ま、それこそ変わらないものなんてない。んじゃないか?」
「ふふっ、そうかもね」
なんて夢依と話していたら亞名がお盆でお茶を運んできた。なんか異様にカタカタカタと震えているのは気のせいか。
「手伝おうか?」
「大丈夫」
亞名はそれを一生懸命こぼさぬように机の上に置き、僅かだが震える手で夢依の前にコップを置く。
「粗茶ですが」
「ありがとー」
「なんか様子おかしくないか?」
「いたって普通」
「亞名の口から今まで普通なんて言葉聞いたことなかったぞ?」
「あはははっ、君達本当に仲がいいんだね、関心関心」
「夢依も笑ってないでどうにかしろよこれ」
「普通、わたしは普通……」
ブツブツブツと亞名は呟き続けている。
「ねぇ亞名ちゃん?」
「ふぁい」
声が裏返ってやがる。
「アタシ、普通じゃなきゃいけない。とは程遠いところにいたからさ、普通ってなにかわからないんだ。だから亞名ちゃんはいつもの亞名ちゃんで居てくれないとわからないよ」
「わかった」
亞名は表情をスンッと真顔に戻す。
「そうそう、それそれ、亞名ちゃんはそれが普通だよ」
「よかった」
「流石だな」
とオレは小さく呟いた。少なくとも壊れた亞名を戻すことはオレにはできないだろう。
「え? なに? もっと大きな声で褒めてくれて構わないんだよ?」
「前言撤回しよう」
「なんだよつれないな」
夢依の方は少々子供っぽさが出るようになったが、自由気ままなのは変わらない様子だった。
夢依は亞名とこうして死神ではなく友達として話せるのが嬉しいらしい。亞名は質問攻めにあっていた。
「ねぇ、今も亡くし屋さんやってるの?」
「うん」
「そっか、部活とかはしてないの?」
「してない」
「亞名ちゃんは今高校生だっけ?」
「うん」
「他にやりたいこととかあったりする?」
「他?」
「うん、例えば部活とか、バイトとか」
「仕事があるから」
「じゃあ例えば、亡くし屋の仕事がなかったら~とかは?」
「それ、オレも気になるな」
「………………」
しばらく考え込む亞名。5分くらい経ったが答えが出る様子がない。
「そんなに難しく考えなくていいよ。大きくなくてもいいし。例えば、アタシはね今ケーキが食べたいかも、とか。そんな程度のこと、ある?」
「………………」
亞名は考え込んでいた顔をあげ一度夢依の方を見て何かを言おうとするがやめてしまった。
「あ、こいつに聞かれるの嫌なんでしょ」
「なっ」
「いいよアタシに内緒話みたいに言っても」
亞名は夢依に近づいて夢依の耳元を手で隠し何か言ったらしい。
「ほうほう、へぇー」
ニヤニヤとしながらこっちを見る。
「なんだよ」
「君さ、ちょっとしばらくの間、アタシが良いって呼びに行くまでどっか行っててくれないかな?」
「え、なんでだよ」
「君がいると出来ないことなんだよねー?」
夢依は終始ニヤニヤしている。
「でもアタシでいいの? 頑張ってはみるけどちゃんとは出来ないかもよ?」
亞名は首を縦に振る。
「オッケー、任せて。かわいい亞名ちゃんのためならなんだってやってあげる」
と言って亞名に軽くハグをしていた。
(こいつは本当にこんなキャラだったか?)
「ちょっといつまでいるつもり? 早くどっかいって」
シッシッと手の甲を見せて払い除ける動作をする夢依。
「はいはいわかったよ」
オレは自分の部屋にとりあえず避難した。
どのくらいの時間か聞かずにこっちに来てしまったが、呼びに行くと言っていたしとりあえず数十分待つか……。と数十分待てど、夢依が呼びに来る気配はなかった。かといって勝手に行くと怒られそうだからそのままオレはうたた寝を始める。春先にこの部屋も冷暖房を完備したから真夏でも暑さにやられることもなく心地よく寝てしまった。
「っでっっ」
頭を蹴られるような感触で目覚めた。寝起きで何が起きたのか把握できていない。
「おはようカズトくんよく寝ていたわね」
「はっメ、夢依……。あれ今何時だ……?」
寝に入った頃は14時くらいだっただろうか、辺りはもうすっかり暗くなり始めていた。
「まぁいいや、早く起きて! 素人のアタシにしては完璧だわ!」
腕を掴まれ亞名の部屋まで連れて行かれる。
「なんだよ、寝起きなんだ……け……」
一瞬で目が覚めた。
「どうよ」
そこに経っていたのは確かに亞名だったが、いつもサラサラとたなびかせていた長い黒髪は無く、顎下くらいまでで綺麗にバッサリと切ってあった。
亞名はというと、少しだけ頬を赤らめて恥ずかしげにしているが、いつも吸い込まれそうな深い青の瞳はなんだか夜空のようにキラキラしているように見えた。
「なになに? 良すぎて絶句しちゃった?」
「あぁ、とても似合ってるな亞名」
そう褒めるとなぜか亞名は夢依の後ろに隠れてしまった。
「あらあらあら、これから仕事なんでしょう? 大丈夫、しっかり可愛いから」
また亞名の顔色がさらに赤くなった。どうやら褒められるのに慣れていないためこんな態度になっているらしい。
「あ、今日仕事か」
「君もちゃんとしてよね。アタシの分までやってるんだろうし……手を抜いたら許さないから」
「ちゃんとやってるさ」
「アタシは今日はもう帰るね、お母さんが夕食作ってるみたいだし。ご飯はまた今度食べに来るから」
「あ、ありがとう、夢依さん!」
亞名の声は聞いたことがないくらい明るく跳ねていた。
「うん、またね! ばいばーい」
手を振り返す亞名はなんだかとても嬉しそうだった。
「おじゃましまーす」
「どうぞ」
どことなく緊張していそうな亞名は、亡くし屋の時の威厳がまったくない。
冷房が効いた部屋に案内すると、亞名はお茶を取ってくると言って台所へと行ってしまった。
「へぇーこれが亞名ちゃんの部屋ねぇ」
夢依はキョロキョロ部屋を見渡している。そんな夢依にオレは話しかける。
「なぁ」
「なに?」
「もう、その、だいぶ出歩けるのか?」
「あはは、ここまで一人で来たし、そもそも寝てただけだから身体のどこかが痛いわけじゃなかったし、体力つけるだけだったよ」
「そっか」
もう一つ、会ってから疑問だったことを聞いてみる。
「あとさ」
「?」
「オレのこと、ちゃんと見えてるんだな」
「そうだね、余裕で見えてるし聞こえてるね」
「そうか」
なんだかホッとした。
「アタシも聞きたいんだけどさ」
「なんだ?」
「なんか、亞名ちゃん変わった?」
「なにが?」
「一緒に居すぎると変化に気づかないか……」
「どういう意味だよ」
「いや良い意味だよ。良い意味で変わったかなって」
「どう変わったんだ?」
「前より随分真顔じゃなくなってきたし、冗談も余裕で言ったりやったりするし」
「……そう言われてみれば、初めて亞名と出逢った時に比べれば変わったのかもしれないな」
「言われてみなくても結構違うけどね?」
「ま、それこそ変わらないものなんてない。んじゃないか?」
「ふふっ、そうかもね」
なんて夢依と話していたら亞名がお盆でお茶を運んできた。なんか異様にカタカタカタと震えているのは気のせいか。
「手伝おうか?」
「大丈夫」
亞名はそれを一生懸命こぼさぬように机の上に置き、僅かだが震える手で夢依の前にコップを置く。
「粗茶ですが」
「ありがとー」
「なんか様子おかしくないか?」
「いたって普通」
「亞名の口から今まで普通なんて言葉聞いたことなかったぞ?」
「あはははっ、君達本当に仲がいいんだね、関心関心」
「夢依も笑ってないでどうにかしろよこれ」
「普通、わたしは普通……」
ブツブツブツと亞名は呟き続けている。
「ねぇ亞名ちゃん?」
「ふぁい」
声が裏返ってやがる。
「アタシ、普通じゃなきゃいけない。とは程遠いところにいたからさ、普通ってなにかわからないんだ。だから亞名ちゃんはいつもの亞名ちゃんで居てくれないとわからないよ」
「わかった」
亞名は表情をスンッと真顔に戻す。
「そうそう、それそれ、亞名ちゃんはそれが普通だよ」
「よかった」
「流石だな」
とオレは小さく呟いた。少なくとも壊れた亞名を戻すことはオレにはできないだろう。
「え? なに? もっと大きな声で褒めてくれて構わないんだよ?」
「前言撤回しよう」
「なんだよつれないな」
夢依の方は少々子供っぽさが出るようになったが、自由気ままなのは変わらない様子だった。
夢依は亞名とこうして死神ではなく友達として話せるのが嬉しいらしい。亞名は質問攻めにあっていた。
「ねぇ、今も亡くし屋さんやってるの?」
「うん」
「そっか、部活とかはしてないの?」
「してない」
「亞名ちゃんは今高校生だっけ?」
「うん」
「他にやりたいこととかあったりする?」
「他?」
「うん、例えば部活とか、バイトとか」
「仕事があるから」
「じゃあ例えば、亡くし屋の仕事がなかったら~とかは?」
「それ、オレも気になるな」
「………………」
しばらく考え込む亞名。5分くらい経ったが答えが出る様子がない。
「そんなに難しく考えなくていいよ。大きくなくてもいいし。例えば、アタシはね今ケーキが食べたいかも、とか。そんな程度のこと、ある?」
「………………」
亞名は考え込んでいた顔をあげ一度夢依の方を見て何かを言おうとするがやめてしまった。
「あ、こいつに聞かれるの嫌なんでしょ」
「なっ」
「いいよアタシに内緒話みたいに言っても」
亞名は夢依に近づいて夢依の耳元を手で隠し何か言ったらしい。
「ほうほう、へぇー」
ニヤニヤとしながらこっちを見る。
「なんだよ」
「君さ、ちょっとしばらくの間、アタシが良いって呼びに行くまでどっか行っててくれないかな?」
「え、なんでだよ」
「君がいると出来ないことなんだよねー?」
夢依は終始ニヤニヤしている。
「でもアタシでいいの? 頑張ってはみるけどちゃんとは出来ないかもよ?」
亞名は首を縦に振る。
「オッケー、任せて。かわいい亞名ちゃんのためならなんだってやってあげる」
と言って亞名に軽くハグをしていた。
(こいつは本当にこんなキャラだったか?)
「ちょっといつまでいるつもり? 早くどっかいって」
シッシッと手の甲を見せて払い除ける動作をする夢依。
「はいはいわかったよ」
オレは自分の部屋にとりあえず避難した。
どのくらいの時間か聞かずにこっちに来てしまったが、呼びに行くと言っていたしとりあえず数十分待つか……。と数十分待てど、夢依が呼びに来る気配はなかった。かといって勝手に行くと怒られそうだからそのままオレはうたた寝を始める。春先にこの部屋も冷暖房を完備したから真夏でも暑さにやられることもなく心地よく寝てしまった。
「っでっっ」
頭を蹴られるような感触で目覚めた。寝起きで何が起きたのか把握できていない。
「おはようカズトくんよく寝ていたわね」
「はっメ、夢依……。あれ今何時だ……?」
寝に入った頃は14時くらいだっただろうか、辺りはもうすっかり暗くなり始めていた。
「まぁいいや、早く起きて! 素人のアタシにしては完璧だわ!」
腕を掴まれ亞名の部屋まで連れて行かれる。
「なんだよ、寝起きなんだ……け……」
一瞬で目が覚めた。
「どうよ」
そこに経っていたのは確かに亞名だったが、いつもサラサラとたなびかせていた長い黒髪は無く、顎下くらいまでで綺麗にバッサリと切ってあった。
亞名はというと、少しだけ頬を赤らめて恥ずかしげにしているが、いつも吸い込まれそうな深い青の瞳はなんだか夜空のようにキラキラしているように見えた。
「なになに? 良すぎて絶句しちゃった?」
「あぁ、とても似合ってるな亞名」
そう褒めるとなぜか亞名は夢依の後ろに隠れてしまった。
「あらあらあら、これから仕事なんでしょう? 大丈夫、しっかり可愛いから」
また亞名の顔色がさらに赤くなった。どうやら褒められるのに慣れていないためこんな態度になっているらしい。
「あ、今日仕事か」
「君もちゃんとしてよね。アタシの分までやってるんだろうし……手を抜いたら許さないから」
「ちゃんとやってるさ」
「アタシは今日はもう帰るね、お母さんが夕食作ってるみたいだし。ご飯はまた今度食べに来るから」
「あ、ありがとう、夢依さん!」
亞名の声は聞いたことがないくらい明るく跳ねていた。
「うん、またね! ばいばーい」
手を振り返す亞名はなんだかとても嬉しそうだった。
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