創世戦争記

魔導王国アミリ朝クテシア編 〜砂塵と共に流れる因縁の章〜

登場人物紹介 砂塵と共に流れる因縁の章

【魔導王国アミリ朝クテシア】
　大陸中部に位置するクテシア砂漠を始めとした広大な領土を保有する。英雄シュルークが興した国で、現在の王朝は最も血の薄い分家のアミリ家。


ヌールハーン…アミリ家の現当主にしてクテシア王。愛人であるウサーマ将軍との間に、アイユーブを始めとした大勢の子供達を生んだ。冷徹な女王だが、子供に対する愛は山より大きく海より深い。精神疾患を患う。

ウサーマ…ヌールハーンの愛人であるクテシアの大将軍。内戦当時のスィナーン城主（ヌールハーンの実父）の養子でヌールハーンの義弟に当たるが、戦果を上げる彼と鍛えられた身体に惚れたヌールハーンと愛人関係を結ぶ。表向きは国王夫妻だが、実際は籍を入れていない。

アリージュ…クテシア王国第二王女にして王太子。上の兄弟達が王位継承権を放棄した為、意欲も才能もある彼女が次期国王として指名された。

シハーブ…クテシア第六王子。妹アリージュの護衛役を務める人見知りな青年。大鎌を用いて戦う。兄弟達の中ではアイユーブに次いで冷徹な人物で、家族に危害を加える者はバラバラに切り刻む。

シュルーク・イブラヒム=クテシア…クテシア王国の始祖にして遠い昔に断絶したイブラヒム家の初代当主。世に残ったのは彼が著した聖書と悪行のみで謎の多い人物。墓守にリヴァイアサンの残滓を使役し、アイユーブ王子を器として見出した。


【ライカニア合衆国】
　獣人ライカンスロープが住む国で、土地ごとに住む部族が変わってくる。部族ごとに適した法律があり、度々混乱が生じる。

シルヴェストロ…ライカニアの現頭領。十人の夫人がおり、毎晩夜伽を迫られるなど苦労に絶えない。



【フェリドール帝国】
　クテシアの西を支配する巨大帝国。

オトゥタール…とある村の若い娘。負傷したオグリオンを拾って屋敷で暮らす。お人好しが過ぎて、『お人好しのオトゥタール』と呼ばれる。オグリオンに弟子入りして村の医者をやっている。



【苏安スーアン皇国】
　苏李恩スー・リーエンの興した国。

苏李恩…苏安の初代皇帝にして本家苏氏の初代当主。〈四英雄〉の中では最も破壊に特化した彼女だが、英雄として崇められた彼女は愛する者と結ばれる事は無く、若くして病によりこの世を去った。



【グラコス王国】
　海竜アクアドラゴンの治める国。

ウルラ…キオネとドゥリンの間に生まれた少女。自分の尻尾を咥える癖がある。海竜の身体に飛竜の翼が二対ある。海では翼を鰭のように使い、空ではそれを翼として使う。



【死亡者】
ジェティ…復讐心に駆られ、アイユーブを使役してヌールハーンを殺そうと試みるが、アレン達に追い詰められた末にヌールハーンによって討ち取られる。

梦蝶モンディエ…社龍シャ・ロンの母。息子を殺されたと勘違いして苏月スー・ユエや美凛メイリンを狙うが、事の真相を知った苏月によって惨殺される。その後はジェティによって一時的に復活させられるが、舞蘭とウーラン実子社龍の強い要望もあって処刑された。

ラザラス…〈処分者〉筆頭にしてウルラの世話役。キオネとドゥリンが最も信頼している部下だった。墓守として使役されていた〈厄災〉リヴァイアサンの残滓と戦い、戦死する。ラザラスの後任はウルラの良き遊び相手であるエラディオに任された。