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第二章 魔法使い
第9話
しおりを挟む時は流れ。
俺は時の流れるままに。
「…という訳なの。」
「ふぅん。それで、タキ君がタッ君なのね。」
俺達4人は研究室で机を挟んで座っていた。配置は俺と博士、向かいにシンとマキちゃん。今は俺のタッ君時代とタッ君の終わりについてマキちゃんが博士に説明してるところだ。
「なぁ?タキは博士に何したの?何で怒られてるの?」
ひそひそ話す俺達。
「一昨日のロマンチック魔法で手紙飛ばした時、博士は友達と飲んでたらしくて、素晴らしい肴になったらしい。」
「やっちまったな。」
「やっちまったどころの騒ぎじゃないぞ?好きとか言うの禁止と、10日間研究室立ち入り禁止になっちまった。」
「そんなにか。ちと過剰反応じゃないか?」
「今までの積み重ねだそうだ。俺はもう駄目かもしれん。」
「ちょっと何か考えてみるわ。」
「すまん。俺に頼れるのはお前だけだ。」
「何も出なかったらすまん。」
「そっか…それで?マキちゃんは何をしにここへ?」
「あ、うん。その、私はタッ君がやっぱり好きで…。」
「…うん。」
「その、ミコちゃんは結婚してるのよね?」
「え?あ、うん。いちお…。」
マキちゃんは博士が結婚してると思ってるのか。それは…正直なところ、ちょっと面白くなってきた。針の筵の上でも、ずっと座ってると慣れて余裕が出てくるもんなんだな。
「…よし!単刀直入に言うわ!タッ君をすっぱり切り捨てて貰えませんか!?」
「ええっ?どういうこと?」
「私は今でもタッ君が好き。でもタッ君には好きな人がいる。それはミコちゃん。まさか知らないなんてことは無いでしょ?」
「ええ、まぁ。」
「それで、タッ君はミコちゃんにもう何度も好きだって言ってるみたいじゃない。それをミコちゃん、ミコちゃんがすっぱり切り捨てないから、タッ君は諦め切れないでいると思うの。」
「でもそれは…。」
「それは何?タッ君が勝手にやってることだから良いの?そんなの、そんなの駄目に決まってるじゃない。ミコちゃん、あなた結婚してるんでしょ?それなのにタッ君に好きだって言われて嬉しくなってるんじゃないの?男の子にモテて良い気になってるんじゃないの?」
やっとマキちゃんが調子出てきた。
「なぁシン?」
小声で話し掛ける。
「なんだよ?」
「俺どうしよう?どうすれば良い?」
「諦めて黙って石になれ。」
「そんなこと…ないよ。」
「それならタッ君のことをすっぱり切り捨てて欲しいの。もしミコちゃんが切り捨ててもタッ君が私を好きになるかはわからない。でもね?未来に幸せの無い状況でタッ君を飼い殺しにするような真似は止めて欲しいの。」
「飼い殺しなんてそんなこと…。」
「じゃあ何?旦那さんと別れてタッ君と付き合うつもりでも?そんなこと出来ないし、しないんでしょ?私はタッ君が好き。タッ君があなたに会う前から好き。でもあなたはそうじゃない。なら、私のほうがまだ、タッ君を幸せに出来る可能性があるわ。」
「……。」
博士は黙ったまま俯いてしまった。
「それにミコちゃんは43歳なんでしょ?いくらエルフで見た目が若いと言ったって、やっぱりタッ君と比べたら23個も上。私も年上だけど、ミコちゃんと比べたら遥かに若いわ。」
「……。」
博士は俯いたままだ。
だけど、なんかブツブツ言ってるような…。
「それに…私ならきっと、夜の方も、満足させてあげることが出来ると思うの。そりゃミコちゃんは旦那さんがいるから経験は上かもしれない。比べて私は経験が無いから最初は戸惑うかも知れない。けど、だけど私にはおっぱいがある!これはキャベツじゃない!」
マキちゃんが調子出過ぎて変な事言ってる。
そして…。
「わたしだってしたことないっつうのなによみんなしてわたしのことちっぱいだとかおっぱいないとわかいこににげられちゃうだとかいったいおっぱいがなんだっていうのよきゃべつ…。」
横で博士が静かにキレてた。
博士、気にしてるんだ…てか、これ、一昨日の夜に皆に揶揄われた鬱憤が噴き出しそうになってるんだ…それをマキちゃんの余計な一言で…。
「おい!シン!博士がヤバいぞ!」
「ん?落ち込んでるんじゃないの?」
「違う!おっぱいでキレた。噴火前だ。マキちゃんが、マキちゃんが!」
「うん?ああ、良いよ。姉ちゃんもすっぱり切り捨てて貰った方が良いし。」
「お前…まぁそうだな。」
「うふふ、マキちゃんたら!もう!」
博士が覚醒した。俺がいつも見惚れるあの笑顔だ。
…ちょっと違う気もする。
「え?ミコちゃん?」
「マキちゃん?私はね、元々、人間は人間同士で付き合った方が良いって思ってるの。ホントだよ?だから私はタキ君を好きになることはないし、当然付き合うことは無いわ。だから安心して?ね?」
「ミコちゃん…。」
「そりゃね?今はちょっとタキ君の方も私のこと好きって言ってくれるけど、そんなのは恋に恋するみたいなものだと思うの。それか、私がおばさんだから、大人ってだけでなんとなく憧れちゃうみたいな感じじゃないかな?だからね?マキちゃんが彼の事を本当に好きなら、頑張って彼に本当の恋を教えてあげて欲しいな。どうかな?」
「ミコちゃん…ミコちゃあん!」
マキちゃんがいとも簡単に罠カゴに入ってく。
「ね?私も応援してるし、協力だっていくらでもするわ!ね?マキちゃんは元々綺麗だけど、私がタキ君の好みとか、知ってる限りだけど色々教えてあげるから参考にしてみて。ね?」
「タッ君の好み!教えて下さい!」
「うふふ、タキ君の好みはね…。」
「タッ君の好みは!?」
「私よ。」
「え?」
「タキ君の好みのタイプは私。この髪型も好きみたいね。あとこの目の色も好きとか。あ、タキ君は43歳の私が好きなんだから、マキちゃんはあとたった20年待つだけね。そういえばタキ君は私のこんなおっぱいも好きなのかしら?だとしたらタキ君は小さいおっぱいの方が好きなんだわ。マキちゃんはそこだけ、残念だったわね…タキ君?」
「え?」
俺に振るのか。
「私の思うタキ君の好み、何か間違ってるかしら?」
いや俺は別に小さいおっぱいが好きな訳じゃないですよ?なんて言えない。
「合ってマス、ハイ。」
「だって!ね、マキちゃん!おっぱいは残念だけど、頑張ってね!」
マキちゃんのおっぱいが何したって言うんだよ…。
「…姉ちゃん。姉ちゃんの負けだ。元々負けてたけど。」
姉の死体を蹴る弟。
「キャベツ…私の胸にはキャベツ…。」
壊れる死体。
しかし、これはさっきの禁止事項をうやむやにするチャンス!ありがとうキャベツさん!
「さぁさぁ!マキちゃんも壊れたことだし、今日のところはこの辺で解散で良いですかね?シンはマキちゃん送るんだよな?俺も運ぶの手伝ってやるよ!それじゃ博士、また明日!」
「何言ってるの?明日はもう立ち入り禁止よ。」
「ええっ!マキちゃんをキャベツにしてすっきりしたんじゃ…。」
「それはそれ、これはこれ、あなたは立ち入り禁止。それにあなたは好きって言うのも禁止。」
「いやいやいや、無理ですって!なんでそんなこと…。」
「もう私は限界なの。耐えられそうに無いの。」
「何がですか?」
「……あなたに好きって言われるのが。」
「いやいやいや!そんなのって…。」
「はい!あとは繰り返しになるだけだからもうおしまいにしましょ?さ、今日はもう帰って良いわ。」
「ああぁ博士ぇ…。」
「あの、ちょっと良いですか?」
「シン!来てくれたのか!?」
「結構前から居るだろが。あの、そういえば言ってなかったんですけど、タキの友人でマキの弟のシンです。今日は色々とご迷惑をお掛けしました。」
「いえ、別に…それで何かしら?」
「ちょっとご相談が…ちょっとこちらへ。」
「何よもう…。」
俺をひと睨みした後にシンに着いて研究室の隅に行く博士。
なんだろう?シンが交渉してくれるのか?何か良い案でも思い付いたのだろうか。
…なんだか2人でごにょごにょ話してる。時折博士がこっちを見る、とシンがこっちに来た。
「タキ。お前は姉ちゃん連れてテラスで待ってろ。俺はミック博士ともうちょっと話してから行く。」
「大丈夫か?」
「ああ、悪いようにはせんから任せとけ。」
「…わかった。よろしく頼む。」
・・・・・。
「…ねぇ?」
「ん?」
「やっぱりミコちゃんは駄目よ。結婚してるもん。」
「駄目な理由はそれだけ?」
「まぁ、他にもおっぱいとかおっぱいとか色々あるけど、一番はそう。」
…全然反省しとらん。
まぁキャベツにされた仕返しか。
「ふぅん。でも、博士は結婚してないよ。」
「え?タッ君?何言ってるの?」
「色々突っ込んだこと聞いた結果の判断だよ。」
「でもさっきとか、タッ君そういうこと言わなかったじゃない?」
「うん。俺は博士が結婚してることを信じてる事にしようと思って。」
「え?なんで?」
「その方が警戒されないかなって。それで、いつか博士から言ってくれるのを待つんだ。」
「なるほど。いやらしいわね。」
「やっぱ、好きな人落とすならいやらしくないとね。」
「ふぅん。それじゃ私もミコちゃんは結婚してることにするわ。」
「なんでよ?マキちゃんは別に良いだろ?」
「いやいや、結婚してることにすれば色々と便利じゃない?少なくとも足止めには使えるわ。」
「いやらしい。」
「好きな人落とすならいやらしくないとね。」
…と、いうところでシンが来た。
「いやぁ中々楽しかったぜ。」
「なんだお前?博士と2人っきりで楽しかったとか、何してたんだよ?リズィちゃんに言うぞ?」
「そういうことじゃねぇ。ま、良いや。タキ、喜べ。お前は晴れて博士に好きって言うの禁止と研究室立ち入り禁止だ。」
「お前ほんと何してたの?何にも変わってないじゃん。」
「焦るな焦るな皆まで聞け。お前は博士に1日1通手紙を、飛ばせるなら飛ばしても良いことになった。」
「おお!絶対飛ばせるぜ!でも1通か…しかもまた変な時に飛ばしちゃったら…。」
今度こそ本当に音信不通の10日間になってしまう。
「その心配がある。そこで、博士から先に手紙を飛ばしてくれることになった。」
「なんだと!?博士から?」
「そうだぞ。どうだね?俺の手腕に惚れたかね?」
「ああ、愛してるぜシン…。」
「タキ…。」
「あのぅ…。」
「何?マキちゃん。もしかして男同士とか好きな感じ?」
「違うわよ!いやそんなに違わないけど、弟と好きな子が、なんて地獄過ぎるでしょ!」
「姉ちゃんも俺の気持ちが解ったか?そしたら帰れ。ばあちゃんには俺から手紙出しとく。」
「なんて書くのよ?」
「姉ちゃんは負けた。」
「まだ負けてないっつうの!さ、タッ君?ご飯作ったげるから私をお家に連れてって?こっちじゃ食べられないオズの家特製ローストを食べさせたげる!」
「すまん、食べたことある。」
「すまん、それは俺がもう食べさせた。」
「シン、あんたホントなんなの?私のタッ君を盗らないで!」
「私のじゃないだろうが。大体、今から作るんじゃ食べるの明日になっちまうだろうが。」
「はんっ!そんな事は想定済みよ。だから仕方なく今晩は別のを作って、ローストは明日の晩よ。」
「さりげなく泊まる気だ。」
「それでローストを食べたタッ君はまた食べたいって言うの。でもお肉屋さんはもう閉まってるから買うのは次の日。そこから仕込むから食べるのは更に次の日。食べたタッ君はまた食べたいと言う…この繰り返しで私は仕方なく泊まり続けることが出来る。結果、ローストを作り続けると子供も作れちゃうわ。」
「そんなにローストを作りたいなら、ばあちゃんに言っておくわ。」
「ちょっと!そんなことしたら一日中ロースト係になっちゃう!」
「丁度良いじゃん。痩せたらキャベツ萎むだろ?」
「キャベツ言うな!タッ君はキャベツ好き?今晩ロールキャベツ作ろうか?」
「いや、作りに来なくて良いからね。」
「姉ちゃんは帰れよ。流石に何日も空けてるとばあちゃんが怒るぞ。」
「来させたのはおばあちゃんよ。でもま、お店が気になるのはホントだから、今日のところはこの辺にしといてやるわ。次はちゃんと休暇取って来るわ。」
「もう諦めろよ…。」
さぁ明日からは博士と文通だ。
でも1通って何書くんだよ…。
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